2023年10月 1日 (日)

【読】2023年9月に読んだ本(読書メーター)

9月は、あまりたくさん読めなかった。

高野秀行さんのエンタメ・ノンフをひさしぶりに読んだ。
小松由佳さんの著作を、再読、再再読。

9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1687
ナイス数:117

土偶を読むを読む土偶を読むを読む感想
話題をさらった竹倉史人『土偶を読む』及び続編のこども向け図鑑『土偶を読む図鑑』(小学館)に対する考古学の視点からの正面切った批判。編著者・望月昭秀氏(考古学者ではない)によって逐一具体的に「ここがおかしいよ」と指摘される前半部分は、読むのがつらいほど。たしかに竹倉氏の論は杜撰で、直観(イコノロジー=見た目の類似)からの結論ありきで、裏付け――土偶に外観が似ている植物や貝類との同時代性(編年)の検証がない。「トンデモ論」と言われるとグウの音も出ない。竹倉氏の着眼点はよかったのだが、その断定口調も災いしたか。
読了日:09月01日 著者:望月 昭秀,小久保拓也,山田 康弘,佐々木 由香,山科 哲,白鳥兄弟,松井 実,金子 昭彦,吉田 泰幸,菅 豊

世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)感想
高野秀行本の落穂ひろい。単行本は2011年に本の雑誌社から。本書に書かれているキーワード「間違う力」を書名にした『間違う力』の単行本が出たのが2010年。ほぼ同時期。書名になっている「世にも奇妙なマラソン大会」に、船戸与一さんの名前が『猛き箱舟』とともに出てきて、うれしくなった。ずいぶん昔に読んだ傑作小説(西サハラが舞台だったのだった。もうすっかり忘れているが)。高野さんのこの本に収録されているノンフィクション4作、どれも面白い。そのまま短編小説になりそうな。いつもながら文章のうまさに舌を巻く。おすすめ。
読了日:09月04日 著者:高野 秀行

またやぶけの夕焼け (集英社文庫)またやぶけの夕焼け (集英社文庫)感想
これも高野秀行本の落穂ひろい。タイトルが謎だなと思いながら、どんな内容かまったく知らないまま読み始めた。高野さんの少年時代の話(小説!)だった。椎名誠や沢野ひとしが書く少年時代の話を思い出させる。それにしても高野さんの人物描写は”キャラが立って”いる。文庫解説で北上次郎(目黒孝二、この人も椎名さんと親しい)が指摘しているように、高野さんが書いてきた「自伝的エッセイ」は、たちまち小説になる。それほど高野さんの筆力は秀でている。描かれている高野さんの少年時代、1970年代末の匂いが濃厚で、懐かしさを感じる。
読了日:09月07日 著者:高野 秀行

縄文時代の歴史 (講談社現代新書)縄文時代の歴史 (講談社現代新書)感想
少し前に読んだ『土偶を読むを読む』に対談者として登場していた「先史学者」の著書。新書ながら参考文献を明示しており、しっかりした内容。縄文時代の姿が、最新の科学的な分析技術の裏付けを示しながら論じられている。あとかぎにあるように「縄文人をサスティナブルでエコロジカルな考えを持ち、自然と共生した人々」と評価することの間違いを知った。現代人の幻想なのだろう。「ごく少ない人口下で、石器によって人力で自然を切り開いていたので、開発の度合いよりも自然の回復力の方が優っていただけ」という指摘は、目から鱗だった。
読了日:09月22日 著者:山田 康弘

人間の土地へ人間の土地へ感想
2020年の発売直後に読んでから、これが再再読。著者の小松由佳さんとは、ご縁があって、近日(2023年10月)私が所属している団体(某市の図書館友の会)が主催する講演会の講師としてお呼びしている。それもあって、あらためて読んでみた。小松さんの講演会を何度も聴いているが、この方の語りは「そのまま本になる」(関野吉晴氏の評)ような、論理的でわかりやすいものだ。この本も、小松さんの語りを彷彿とさせる文章。かつ、こころの中の熱い想いを淡々と語っている。あらためて2020年までの小松さんの歩みを確認した。
読了日:09月28日 著者:小松 由佳


オリーブの丘へ続くシリアの小道で: ふるさとを失った難民たちの日々オリーブの丘へ続くシリアの小道で: ふるさとを失った難民たちの日々感想
これも、小松由佳さんの本の再読。『人間の土地へ』に先立つこと4年、2016年3月の出版。2008年、はじめてシリアの地に立ち、沙漠(小松さんは砂漠ではなく、この漢字を使う)の暮らしを追う。やがて、2011年から始まったシリア内戦。内戦下のシリアの人々の災難、そして近隣国への逃亡。難民となった人々を追い、豊富な写真とともにレポートする。のちに結婚するラドワン氏との馴初めなどには触れず、ひたすらシリア難民を追って心を痛める。『人間の土地へ』を読まれた方へ、この本もお勧めしたいが、残念なことに新刊では入手困難。
読了日:09月30日 著者:小松 由佳

読書メーター

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2023年9月24日 (日)

【楽】ラブジョイ「妙」

贔屓にしている西川郷子さんが、カヴァーしている「bikke」さんのアルバムを、中古で入手。

Lovejoy ラブジョイ 「妙(みょう)」

西川さんが「星ノ飛ブ夜」というバンドで歌っている2曲を聴いてみたかった。
bikkeさんについては、その人となりをまったく知らなかったのだが、西川さんのMCで何度も彼女のことは聞いていた。
西川さんとは親しいらしい。
なかなか激しい演奏をする人と聞いていたが、どの楽曲もいい。
bikkeさんの歌声も、私は好きだ。

鉢植えの人 (作詞 加藤美郁 / 作曲 西村睦美)
野の人の 野のうた (作詞・作曲 bikke)

この2曲、西川さんがよくカヴァーして歌っている。
西川さんの歌唱もいいのだ。

「鉢植えの人」は、星ノ飛ブ夜のセカンドアルバムにも収録されている。

詳細は「星ノ飛ブ夜」の公式サイトで。
https://hoshinotobuyoru.wixsite.com/hoshinotobuyoru

このアルバム「妙」のリーフレットに載っている参加メンバーを見て、びっくり。
西川郷子さんがバックコーラスで参加(12曲目「天国を仰ぐ島」の一曲だけだが)。
さらに向島ゆり子さん(ヴァイオリン)も参加しているではないか。

思い切って買ってみてよかったな。

なお、ラブジョイ(Lovejoy)というバンドは、今はもう活動していないとのこと。
私は知らなかったが。

参考(2023/9/24ネット検索結果)
ラブジョイLovejoy活動終了のお知らせ - F.M.N. SOUND FACTORY
https://fmn-soundfactory.com/4253

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2023年9月17日 (日)

【楽】それぞれの朝(星ノ飛ブ夜の名曲)

先日、このブログに書いた「星ノ飛ブ夜」(バンド名)のアルバム「同じ日」。

入手してから、繰り返し、車載のSDカードで聴いている。

名曲揃い。
詞・曲よし、アレンジよし。
演奏よし。
バンドメンバーと応援メンバーとが奏でるサウンドは、なんとも言えない奥深さがある。
そして、なによりも西川郷子さんのしびれる歌声。
関根真理さんのバックコーラスも、素晴らしいのだ。

星ノ飛ブ夜のサイト
https://hoshinotobuyoru.wixsite.com/hoshinotobuyoru

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そのなかでも、私が好きな曲は
「それぞれの朝」
作詞:星ノ飛ブ夜
作曲:西川郷子

歌詞がリリカル。
これは、西川郷子さんが作り歌っている曲に共通する大きな魅力。
それにも増して、この「それぞれの朝」は、メロディーラインが素直で、こころに沁みる。

ライブでも、最近、よく歌っている。
聴くたびに、私は涙がでそうなほど、深い感銘を受ける。

ライブのMC(曲目紹介)で西川さん自身が言っているのだが、この曲は辺見庸の『もの食う人びと』に強くインスパイア―されて作ったという。

人は今、何をどう食べ、どれほど食えないのか。人々の苛烈な「食」への交わりを訴えた連載時から大反響を呼んだ劇的なルポルタージュ。文庫化に際し、新たに書き下ろし独白とカラー写真を収録。(Amazonより)

この本、ずいぶん前に私も読んだことがある。

どうやら手放してしまったようで、もう一度読んでみたいので、文庫版を買うことにした。
あるいは、図書館から借りた単行本を読んだのだったか。

余談だが、「星ノ飛ブ夜」のファーストアルバム「星ノ飛ブ夜」(これがアルバムタイトル)に収録の「夢見つつ深く植えよ想いのカケラを」は、メイ・サートンの『夢見つつ深く植えよ』に強くインスパイアーされたものだという。
この本も、図書館から借りてきて読んだことがある。
メイ・サートン、不思議な魅力のある女性だ。

辺見庸といい、メイ・サートンといい、いかにも西川さんらしい選書だと思う。

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【読】図書館にリクエストしたのはいいけれど(いつか読みたい本)

市内の図書館にリクエストしておいた本が、立て続けに届いた。

さて、読みかけの本もあって、すぐには読めない。

はじめの二冊は、図書館に入れてくれたので、いつでも読める。
三冊目は、都立図書館からの借用。
二週間で返却しなければいけないのだが、とにかく分厚い(本文528ページ)。
分厚いが、いちばん興味深い本だ。

いずれも、あの戦争にまつわる本。

NHKスペシャル取材班 『ビルマ 絶望の戦場』
 岩波書店 (2023/7/28) 298ページ

加藤拓 『「特攻」のメカニズム』
 中日新聞社 (2023/7/29) 215ページ

フレデリック・テイラー 『一九三九年 誰も望まなかった戦争』
 白水社 (2022/3/10) 528ページ

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2023年9月13日 (水)

【楽】星ノ飛ブ夜 セカンドアルバム

待ちに待った「星ノ飛ブ夜」のセカンドアルバムが、今日、届いた。
発売日2023/10/21に先駆けて、先行発売。
メールで注文したところ、メンバーの関根真理さんから郵送で。

Amazonより

上々颱風のボーカル西川郷子、アコースティックギター小沢あき、パーカッション関根真理からなる、星ノ飛ブ夜。2013年より東京を中心に、全国で数多くのライブを行なってきた。 2022年、関西ツアーでの石渡岬(tp,vo)、照喜名俊典(tuba,euph)、bikke(g/ex.LOVEJOY)、伊藤せい子(vo)との共演によって新しい音楽の可能性を見出しアルバム制作を開始する。 録音には多彩なミュージシャン達が参加。メンバー3人による共作の新曲、カバー曲を含む全11曲。 これまでの彼らの楽曲とは明らかに異なる振り幅の大きい色彩豊かな作品群。

『空は繋がっている。繋がった同じ空を見上げて、今日もひとりで、ふたりで、みんなで、共に生きていけたら』

珠玉の一枚。

参加メンバー:
星ノ飛ブ夜 hoshi no tobu yoru
西川 郷子 Satoko Nishikawa - Vocal, Kengari (korean cymbal)
小沢 あき Aki Ozawa - Guitar, Electric Bass, Chorus
関根 真理 Mari Sekine - Percussions, Chorus

Additional Musicians:
ボブ 斎藤 Bob Saito - Tenor Sax (1, 2, 5, 8, 9 ,11)
照喜名 俊典 Toshinori Terukina - Tuba, Euphonium (1, 2, 9, 11)
石渡 岬 Misaki Ishiwata - Trumpet (1, 2, 9, 11)
永田 雅代 Masayo Nagata - Piano, Melodica (3, 6)
伊藤 せい子 Seiko Itoh - Vocal, Chorus (1)

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このアルバムでは、しっとりと聴かせるバラードもいいし、サポートメンバー(ブラス、ピアノ、メロディカ、コーラス)が加わっての厚みのあるサウンドの曲もいい。
ライブでいつも聴いている曲目ばかりだが、あたらしいアレンジとサウンドが新鮮だ。

サポートメンバー
ボブ斎藤 Tenor Sax
照喜名俊典 Tuba, Euphonium
石渡岬 Trumpet
永田雅代 Piano, Melodica
伊藤せい子 Vocal, Chorus

このうち、ボブ斎藤さん、照喜名俊典さん、石渡岬さんの三人は、去る3月25日、高円寺のJIROKICHIでのライブにも参加して、熱いパフォーマンスを繰り広げていた。

【楽】星ノ飛ブ夜&フレンズ at JIROKICHI ライブ: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-78570c.html

星ノ飛ブ夜&フレンズ〜気がつけば10周年ライブ〜
【星ノ飛ブ夜】 Hoshi no Tobu-yoru
西川郷子 Satoko Nishikawa(vocal,鳴り物/ex.上々颱風)
小沢あき Aki Ozawa(guitar,chorus)
関根真理 Mari Sekine(percussion,chorus/渋さ知らズ)
【フレンズ】Friends
ボブ斉藤 Bob Saito(sax)
石渡岬 Misaki Ishiwata(trumpet)
照喜名俊典 Toshinori Terukina(tuba,euphonium)

2023年3月25日(sat) 高円寺JIROKICHI
KOENJI JIROKICHI,SUGINAMI-KU,TOKYO,JAPAN

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YouTubeにも、このときのライブ映像があがっている。
(2023/9/13現在)

https://youtu.be/ZrAI8C_UCSs?si=S1XQrSIfVKmqwPHt

バンド「星ノ飛ブ夜」の情報は、このバンドの公式サイトで。
https://hoshinotobuyoru.wixsite.com/hoshinotobuyoru

このバンドは、今月(2023年9月)、セカンドアルバム発売記念ライブで、東北ツアー。
10月は、関西ツアー。
東京での記念ライブは、10月21日(土)下北沢ラ・カーニャ。
もちろん、私も駆けつける。

進化を続ける「星ノ飛ブ夜」から目が離せない。

 

「星ノ飛ブ夜」のファーストアルバム(左)とセカンドアルバム(右)

 

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2023年9月11日 (月)

【読】縄文時代は、はたして

まだ半分ほどしか読んでいないが、縄文時代を知るための、いい本があった。

山田康弘 『縄文時代の歴史』
 講談社現代新書 (2019/719)325ページ

【Amazonの紹介文】

われわれの中にも縄文人は生きている!? 近年の発掘調査、および科学的な分析技術の飛躍的な発展により、旧来の縄文像は次々に塗り替えられることになった。最新の知見を元に、最も新しい縄文時代像を明らかにする。縄文ブームの今こそ必読。

縄文時代とは、日本列島において、土器が出現した1万6500年前から、灌漑水田稲作が開始される3000年~2500年前までの時代をさす用語です。
この時代には、狩猟・採集・漁労を主な生業とし、さまざまな動植物を利用し、土器や弓矢を使うなどして本格的な定住生活が営まれていました。1メートルにも及ぶ柱材を使用するような大型建物を作る技術や、クリ林の管理や漆工芸を始めとするきわめて洗練された植物利用技術を持ち、各地の環状列石や土偶に見られるように、複雑な精神文化がありました。また多数の集落が婚姻や交易などによってつながり合い、列島内には広範な社会的なネットワークがつくりあげられていました。
世界史上にも類例のないユニークな存在としても知られる縄文時代。最近のDNA分析によると、現代日本人の遺伝子にも、12パーセントほどは縄文人から受け継いだものが存在しているということです。著者によれば、日本人の円環的な死生観には、縄文人から受け継いだ要素が色濃く反映しているといいます。その意味において、縄文人は今もわれわれの中に生きている、そう言ってもよいのかも知れません。近年の縄文ブームも、もしかしたら、そのような親近感ゆえのことかも知れません。
近年の発掘調査、および科学的な分析技術の飛躍的な発展で新たな知見が次々に明らかにされたことにより、旧来の縄文像は一新されることになりました。千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館では、これら最新の研究の成果を元にして、縄文時代の展示をリニューアルしました。本書は、その責任者による、最も新しい縄文時代像を紹介するものです。

あとがきに、ハッとする文章があった。
現代人が縄文時代に対して持つ、通俗的なイメージを打ち砕くものだが、なるほどと思った。

以下、長めの引用。

(本書 あとがき P.322-323 より)

<近年、縄文人をサステイナブル(環境破壊をすることなく維持・持続できる)でエコロジカルな考えを持ち、自然と共生した人々と評価する向きもある。確かに、そのような評価は当時の人々の一面を照らすものかもしれないが、少ない人口下で定住生活を行い、食料のほぼ100%パーセントを自然の恵みに依存していた縄文人には、そもそも自然と共生する以外のオプションはなかっただろう。「自然と共生する」という発想自体がきわめて現代的なものであることにも気が付くはずだ。>

<また、縄文人は、必ずしも現代的な意味でサステイナブルでエコロジカルな思考を持った人々だったわけではなかった。定住生活が進展するに従って、縄文人は周辺環境にさまざまな働きかけを行うようになった。彼らは必要に応じて森を切り開き、焼き払い、そして有用な植物を管理して自分たちに都合のよい二次的な自然環境をつくり出していた。このような人間本位の自然開発のあり方は、本質的に現代と変わらない。

<ただ、ごく少ない人口下で、そして石器によって人力で自然を切り開いていたがために、人々の改変・開発の度合いよりも、そして人々による自然からの食糧および各種資源の収奪量よりも、自然の回復力の方が優っていただけだ。その意味では、縄文文化とは、現代における私たちの社会の初原型と言うことができる。(後略)>

<縄文時代と現代を比較し、縄文時代をある種の「楽園」「ユートピア」として語ろうとする論調の中では、しばしば「極端に少ない人口」という観点が抜け落ちていることも、あわせて指摘しておきたい。(後略)>

現代は、文明の行き詰まりを世界的に感じていて、ついつい、はるか昔の素朴な生活を美化しがちだが、そんなことはないのだな。だいいち、いまさら縄文時代の生活に戻れるわけもないし。

ただ、「自然の回復力」というキーワードは、人類滅亡を避けるためには重要な観点なんだろうと思う。
「再生可能な」とよく言われるが、たとえば、人間が作り出したプラスチック製品の「再生」などは、本来の「再生」とは程遠いチャチな幻想なのかも。
自然の回復力を待つことなく、反対に、どんどん収奪・破壊し、ほんらい自然が持っているはずの回復力を奪っている今の人類に、滅亡を避ける道はあるのか?

雑駁な文章で恥ずかしいが、こんなことを考えている。

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2023年9月10日 (日)

【読】「土偶を読むを読む」を読んだ(再掲)

少し前(9月5日)にアップした感想文。
手直しをしたので、再掲しておきたい。

望月昭秀/縄文ZINE(編著)
『土偶を読むを読む』
文学通信(2023/6/10)431ページ

話題をさらった竹倉史人著『土偶を読む』(晶文社2021)及び、続編のこども向け図鑑『土偶を読む図鑑』(小学館2022)に対する、考古学視点からの正面切った批判書。本の装幀も竹倉氏の上掲書を意識して(皮肉って)います(書影参照)。
私は以前、交流紙213号(2022年8月発行)に寄せた投稿で竹倉氏の著作を大いに持ち上げました。当時、竹倉説の杜撰さに気づかず、本書を読んだあとでは“だまされたのか”と思い至りました。当時の “目から鱗が落ちた”という感激も、いまでは“落とした鱗を拾い直した”という思いに変わりました。悲しいけれど……。
いずれにしろ、書かれていることを無批判に鵜吞みにするのはいけないな、と反省しています。

以下、本書のポイントをAmazonの紹介文を参考にして――
・「土偶の正体」は、竹倉史人『土偶を読む』によって本当に解き明かされたのか?
・竹倉氏は、考古学の実証研究とイコノロジー【注】研究を用いて土偶は「植物」の姿をかたどった精霊像という説を打ち出した。
・NHKの朝の番組で大きく取り上げられ、養老孟司ほか、各界の著名人たちから絶賛の声が次々にあがり、ついに学術書を対象にした第43回サントリー学芸賞をも受賞。この賞の選評で佐伯順子氏は――「『専門家』という鎧をまとった人々のいうことは時にあてにならず、『これは〇〇学ではない』と批判する“研究者”ほど、その『○○学』さえ怪しいのが相場である。『専門知』への挑戦も、本書の問題提起の中核をなしている」――と竹倉氏(人類学専攻で考古学については“門外漢”)の姿勢を大いに評価。ここで言われている“専門家”とは考古学分野の学者・研究者・学芸員などを指す。
・しかし、このような世間一般の評価と対照的に、『土偶を読む』は考古学界ではほとんど評価されていない。それは何故なのか。その理由と、『土偶を読む』で主張される「土偶の正体」、それに至る竹倉氏の論証をていねいに検証している。

【注】イコノロジー(iconology)
本来は図像解釈学(ずぞうかいしゃくがく)。
竹倉説においては、有名な土偶の外観写真=図像と、食用植物や貝類との形態の相似に着目し、土偶の正体(何をかたどり、どんな目的で作られたか)を類推(想像)、「土偶の真実」を明らかにした! と高らかに宣言していた。

いまになって思うのですが、竹倉氏の着眼点はとてもユニークで面白いものでしたたが、メディアや著名人、権威ある学術賞までが“お墨付き”を与えた形になり、まるで正当な学説であるかのような扱いを受けたところに問題があったのでしょう。竹倉氏も、ひとつの仮説(もっと言えば“思いつき”)、軽い「読み物」というスタンスで発表すればよかったのかも。

 

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2023年9月 5日 (火)

【読】「土偶を読むを読む」を読んだ

一年ほど前に、さんざん持ち上げた本がある。

今年になって、その本への正面切った批判書が出版され、あっと驚いた。

以下、私が所属している小平図書館友の会の交流紙(会員向け)に投稿する予定の駄文。

望月昭秀/縄文ZINE(編著)
『土偶を読むを読む』
文学通信(2023/6/10)431ページ

話題をさらった竹倉史人著『土偶を読む』(晶文社2021)及び、続編のこども向け図鑑『土偶を読む図鑑』(小学館2022)に対する、考古学視点からの正面切った批判書。本の装幀も竹倉氏の上掲書を意識して(皮肉って)います(書影参照)。
私は、以前、交流紙213号(2022年8月発行)に寄せた投稿で竹倉氏の著作を大いに持ち上げました。
本書を読んだあとでは、竹倉説の杜撰さに気づかずに“だまされた!”という思いに至りました。当時は “目から鱗が落ちた”と感激したのですが、いまは“落とした鱗を拾い直した”という思いを強くしています。悲しい。
何にしろ、本に書かれていることを無批判に鵜吞みにするのはいけません。反省。

以下、Amazonの紹介文から(一部補足)
「土偶の正体」は果たして本当に解き明かされたのか? 竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)を大検証!
考古学の実証研究とイコノロジー【注】研究を用いて、土偶は「植物」の姿をかたどった精霊像という説を打ち出した本書(竹倉氏の著作)は、NHKの朝の番組で大きく取り上げられ、養老孟司ほか、各界の著名人たちから絶賛の声が次々にあがり、ついに学術書を対象にした第43回サントリー学芸賞をも受賞。この賞では「『専門家』という鎧をまとった人々のいうことは時にあてにならず、『これは〇〇学ではない』と批判する“研究者”ほど、その『○○学』さえ怪しいのが相場である。『専門知』への挑戦も、本書の問題提起の中核をなしている」(佐伯順子)と評された。
しかし、このような世間一般の評価と対照的に、『土偶を読む』は考古学界ではほとんど評価されていない。それは何故なのか。その理由と、『土偶を読む』で主張される「土偶の正体」、それに至る論証をていねいに検証する。
【注】イコノロジー(iconology)
本来は図像解釈学(ずぞうかいしゃくがく)。
竹倉説においては、有名な土偶の外観写真=図像と、食用植物や貝類との形態の相似に着目し、土偶の正体(何をかたどり、どんな目的で作られたか)を類推(想像)、「土偶の真実」を明らかにした! と高らかに宣言していた。

 

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2023年9月 1日 (金)

【読】2023年8月に読んだ本(読書メーター)

2023年7月。
高野秀行さんの『イラク水滸伝』(自腹で購入)を読むのに時間がかかり、たくさん読めなかった。

8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1825
ナイス数:106

子どもお悩み相談会-作家7人の迷回答 (単行本)子どもお悩み相談会-作家7人の迷回答 (単行本)感想
子ども相談室形式だが、実際の相談ではなく、面白みに欠ける。角田光代、高野秀行、三浦しをん、の三人の「回答」は、味わいがあって、良い。高野さんの「『ありがとう』と言わない民族は、世界的にはたいへん多い」との話。さすが、世界中を訪ね歩いている高野さんの言葉には説得力がある。子ども向けの本なので、さっと読めた。
読了日:08月02日 著者:角田 光代,高野 秀行,髙橋 秀実,津村 記久子,東 直子,町田 康,三浦 しをん

 

旅人の表現術 (集英社文庫)旅人の表現術 (集英社文庫)感想
角幡唯介さんの集英社文庫4冊目。雑誌掲載記事、対談、他者の本の解説文などを集めた雑文集。沢木耕太郎との対談、三浦しをんとの対談が面白かった。あらためて思ったのだが、角幡唯介さんの文章は、けっこう理屈っぽい。けっして嫌いではなく、彼の本は、出るたびに読んでいて、好きな書き手なのだが。
読了日:08月07日 著者:角幡 唯介

 

イラク水滸伝イラク水滸伝感想
分厚くて読み応えがあり、読み終えるまで予想外に時間がかかった。文化人類学者顔負けの、(謎の)イラク巨大湿地帯探検。高野さんらしいアプローチ。読んでいて肩が凝らない楽しさ。水滸伝になぞらえて「ジャーシム宋江」「マフディ盧俊義」「アヤド呉用」などと綽名を付けるあたりも、高野さんらしいウィット。木の舟「タラーデ」、目を瞠るばかりの美しい布「マーシュアラブ(アザール)」の発見は、高野さんならでは。いずれ英語版とアラビア語版を出したいという。すばらしい。図書館へのリクエストを待ちきれず自腹で購入。2200円は安い。
読了日:08月20日 著者:高野 秀行

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)アジア新聞屋台村 (集英社文庫)感想
高野さんの著作の落穂拾い。タイトルが絶妙。多少フィクションが混じっているかもしれないが――登場人物はすべて仮名、著者の<自伝的>物語として読んで欲しいとの断り書きあり――高野さんがのめりこんだ奇妙な会社「エイジアン」での多国籍新聞編集の現場は、まさに「アジア新聞屋台村」。女性社長の劉さんを筆頭とする魅力的な人物たちと高野さんとのやりとりが生き生きと描かれている。どことなくクールな筆致、とっつきやすい文章が、いい。2005年-2006年雑誌連載。2006年単行本発行。2009年文庫化。高野さんの青春時代。
読了日:08月24日 著者:高野 秀行

極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)極楽タイ暮らし―「微笑みの国」のとんでもないヒミツ (ワニ文庫)感想
高野秀行本の落穂拾い二冊目。ずっと本棚に眠っていた。高野さんには膨大な著作があって、読むのが追いつかない。買っても読まないままの文庫本が、まだ何冊か。ひとつ前に読んだ『極楽タイ暮らし』にもチラッと出てきたこの本。タイ通を自任する高野さんならではの、タイの人々とその暮らし、考え方が生き生きと描かれた傑作。2000年刊。
読了日:08月28日 著者:高野 秀行

極楽アジア気まぐれ旅行 (ワニ文庫)極楽アジア気まぐれ旅行 (ワニ文庫)感想
これも高野秀行本の落穂拾い。姉妹作『極楽タイ暮らし』よりも、バラエティーに富んでいるぶん、面白かった。『アジア新聞屋台村』に描かれた多国籍新聞社(本書では「アジア屋台村新聞」と表記されている)の正体を知ることもできた。「ニューコム新聞社」といって、いまでも実在している。新聞以外にも多様な事業を営んでいるらしいところも、経営者(高野さんが紹介している台湾人女性)の姿が見えるようで興味深い(ウェブサイトを見ると、創業者のこの女性の名前はなかったが)。https://www.newcom.or.jp/
読了日:08月30日 著者:高野 秀行

読書メーター

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2023年8月27日 (日)

【雑】小松由佳さん講演会(2023/10/29)始動

この10月、私が長いあいだかかわってきた、ドキュメンタリーフォトグラファー・小松由佳さんの講演会を開催する。

主催は、私が所属する小平図書館友の会。
会場は、いつもの小平市中央図書館視聴覚室。
今回、ZOOMでのオンライン配信も予定している。

以下、私が担当している小平図書館友の会ブログに掲載した予告記事より。


小松由佳さん講演会 予告: 小平図書館友の会ブログ
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/kltomonokai/2023/08/post-ef6858.html

2023年10月29日(土) 講演会を開催します。


小平図書館友の会主催 講演会

 見えない山を登る

 〜シリア難民、生きる根を見つめて〜

講師 小松由佳さん

(ドキュメンタリーフォトグラファー)

【講師より】 山に魅せられ、世界第二の高峰K2(8611m/パキスタン)に日本人女性として初めて登頂した小松は、次第に風土に根ざす人間の暮らしに魅せられ、写真家へと転向します。その後、遊牧民の世界を訪ねて出会ったシリアが2011年以降に内戦状態となると、難民となっていく人々の取材を始めました。現在は、トルコ南部のシリア難民を継続して訪ね、難民を取り巻く状況の変化を取材しています。グローバル化が進む今、日本ではあまり報道されないシリア難民の現状について、皆様と考えていきたいと思います。

日時 2023年10月29日(日)13:30~15:30 (開場13:00)
会場 小平市中央図書館 3階 視聴覚室
 小平市小川町2-1325 (西武多摩湖線「青梅街道」駅下車 徒歩5分)


会場(小平市中央図書館視聴覚室)での対面講演とZoomによる配信です。
Zoomでは 会場での講演の様子をカメラで撮影して配信します。

いずれも 事前予約制(会場は60人限定)。

申込受付 10月1日(日)~
受付期間前のお申し込みは ご遠慮ください。

先着順。会場での聴講は定員になり次第締め切ります。
Zoom参加には 定員はありません。
お問い合わせ、お申し込み先は、下のちらしをご覧ください。

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2023/8/27 掲載

 

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2023年8月10日 (木)

【読】イラク水滸伝(高野秀行)

この、高野秀行さんの新刊。
売れているらしい。
7月26日に発売されて、ひと月たたないうちに2刷になったと聞いている。

『イラク水滸伝』 高野秀行
出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2023/7/26)
発売日 ‏ : ‎ 2023/7/26
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 480ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4163917292
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163917290

地元の図書館にリクエストしてあったのだが、なかなか入らず。
先日、書店に立ち寄ったとき、我慢できずに衝動買いしてしまった。

まだ四分の一も読んでいないが(分厚いのだ)、すこぶる面白い。
高野さんの文章は、読む者をひきつける。

― Amazonサイトより ―

権力に抗うアウトローや迫害されたマイノリティが逃げ込む
謎の巨大湿地帯〈アフワール〉
―――そこは馬もラクダも戦車も使えず、巨大な軍勢は入れず、境界線もなく、迷路のように水路が入り組み、方角すらわからない地。

中国四大奇書『水滸伝』は、悪政がはびこる宋代に町を追われた豪傑たちが湿地帯に集結し政府軍と戦う物語だが、世界史上には、このようなレジスタンス的な、あるいはアナーキー的な湿地帯がいくつも存在する。
ベトナム戦争時のメコンデルタ、イタリアのベニス、ルーマニアのドナウデルタ……イラクの湿地帯はその中でも最古にして、“現代最後のカオス”だ。

・謎の古代宗教を信奉する“絶対平和主義”のマンダ教徒たち
・フセイン軍に激しく抵抗した「湿地の王」、コミュニストの戦い
・水牛と共に生きる被差別民マアダンの「持続可能な」環境保全の叡智
・妻が二人いる訳とは?衝撃の民族誌的奇習「ゲッサ・ブ・ゲッサ」
・“くさや汁”のようなアフワールのソウルフード「マスムータ」
・イスラム文化を逸脱した自由奔放なマーシュアラブ布をめぐる謎……etc.

想像をはるかに超えた“混沌と迷走”の旅が、今ここに始まる――
中東情勢の裏側と第一級の民族誌的記録が凝縮された
圧巻のノンフィクション大作、ついに誕生!

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2023年8月 3日 (木)

【読】素晴らしきラジオ体操

あることがきっかけで、この本を思い出した。

『素晴らしきラジオ体操』
 高橋秀実(たかはし・ひでみね)
 小学館文庫 2002/9/1発行
 264ページ 552円(税別)

今は、草思社文庫で出ているようだ。
2013年2月2日 発行 草思社文庫

<日本の夏休みの風物詩として慣れ親しんだ“ラジオ体操”を深く掘り下げたノンフィクション。そもそもの始まりは何時か、何の目的でどの様に普及していったのか? 知られざる側面に迫る。>

いわゆる「エンタメ・ノンフ」の傑作。
小学館文庫で読んはずだが、それはもう14年前のこと。
この本を知ったのは、高野秀行さんの『辺境の旅はゾウにかぎるだった。

その高野さんの本は、まだ手元にあるし、その後、文庫化(『辺境中毒!』と改題)されて、それも手元にある。

 

2019年5月28日の、この私のブログ記事に、当時のことが書いてあった。

【読】エンタメ・ノンフの面白本: やまおじさんの流されゆく日々
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-a179.html

その頃知った、面白そうな本のいくつかは、読めないまま手放してしまったようだ。
今になって、読みたくなったりする。
困ったものだ。

ああ! ラジオ体操!
子どもの頃、夏休みに、毎朝通ったものだが、それからすっかり遠ざかってしまった。

この団地の造成工事現場では、毎朝、始業前に工事の人たちがラジオ体操をしている。
ベランダから、ときおり、その様子を見ている。

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2023年8月 2日 (水)

【読】角幡唯介さんと北極圏探検

所属している「小平図書館友の会」の会員向け交流紙に寄稿する、「おすすめの本」の紹介。
下に転載しておこう。

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角幡唯介 『極夜行』

文藝春秋 2018/2/10 333ページ
『裸の大地 第一部 狩りと漂泊』
集英社 2023/3/25 284ページ
『裸の大地 第二部 犬橇事始』
集英社 2023/7/10 357ページ

角幡 唯介(かくはた ゆうすけ)
1976年生まれ。ノンフィクション作家・探検家。早稲田大学探検部OB。

余談から――。角幡さんの実家は北海道芦別市でスーパーマーケットを営んでいたという(今は廃業)。私の母の実家があった美瑛町(芦別市から遠くない)に「カクハタ」という店があったことを、母が遺した日記で知り、親しみを感じた。
ここにあげた三冊は、角幡さんの北極圏(グリーンランド)探検(冒険?)の記録。本人は「漂泊」と表現している。野生動物を狩りながらの、行き当たりばったり的な旅だ。もちろん、当初の計画・目標はある。
犬を一匹だけ連れて橇を引いての徒歩旅から、やがて現地のイヌイットに倣って犬橇を使う狩猟の旅へ。その軌跡を追うのが面白い。GPSに頼らない、人力の、命がけといってもいい旅は身震いするほどの緊迫感にあふれている。
『極夜行』は「極夜」(一日中、太陽が出ない日、白夜の正反対)の中の過酷な旅。
『犬橇事始』では、はじめて犬橇に挑戦するも、エスキモー犬の調教の難しさが、これでもか、これでもかと執拗に綴られる。
「裸の大地」は三部作になるという。いつ出るかわからないが三作目が楽しみだ。

ウェブサイト
惑星巡礼 角幡唯介 | 集英社学芸部
https://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/wakuseijunrei/list.html

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単行本を図書館から借りて読んだが、たぶん、文庫化されたら買ってしまうだろうな。
(『極夜行』は、すでに文庫化されているが)

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2023年8月 1日 (火)

【読】2023年7月に読んだ本(読書メーター)

7月、北方謙三『岳飛伝』を読了。
「大水滸伝」三部作を通読したことになる。
最新刊の『チンギス紀』(文庫版は、まだ出ていない)も、そのうち、読んでみたい。

7月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:4098
ナイス数:153

岳飛伝 11 烽燧の章 (集英社文庫)岳飛伝 11 烽燧の章 (集英社文庫)感想
文庫版解説(細谷正充=文芸評論家)が、この小説の魅力をうまくまとめている。そこからの引用。<本書は、過去の中国が舞台だが、(中略)人の心に違和感を覚えることはない。まさに現代の作家が、現代の読者に向けて書いた小説だからだろう。その一例が、女性の生き方だ。> 例として、崔如が息子の岳雷をたしなめるシーンと、秦容が公礼を妻にするシーンをあげている。たしかに、北方「大水滸伝」三部作に登場する女性たちの多くが、強く、魅力的だ。その点で、現代の読者に訴えるところが多いのだろう。残り6巻。この先の物語の展開が楽しみ。
読了日:07月02日 著者:北方 謙三

岳飛伝 12 瓢風の章 (集英社文庫)岳飛伝 12 瓢風の章 (集英社文庫)感想
この巻の文庫解説(西上心太=文芸評論家)が、これまた、いい。この小説が書かれた経緯と魅力が、わかりやすく書かれている。この巻の感想だが、南宋の辛晃率いる軍が南を襲い、秦容と岳飛が連携してこれを打ち破る経緯、密林での戦闘描写が、これまでの騎馬・歩兵による戦闘シーンよりも想像しやすく、迫力がある。謎の女・李師師が死に、梁山泊側の何人かも命を落とす。南宋の宰相・秦檜の動きからも目が離せず、南宋軍から追い出された韓世忠を梁山泊の水軍・李俊が打ち取る経緯も、読ませる。
読了日:07月05日 著者:北方 謙三

岳飛伝 13 蒼波の章 (集英社文庫)岳飛伝 13 蒼波の章 (集英社文庫)感想
ますます混迷を極める。金軍が南宋に侵攻。それも帝自らが率いる禁軍。この金の帝(海陵王)が、やたら戦をしたがるどうしようもない奴。兀朮と胡土児の活躍で、なんとか金に撤退する。このあたりがこの巻の白眉。胡土児の秘された出自が本人に知らされるのは、いつだろう。梁山泊最古参の史進と李俊が頑張っている。頼もしい。李俊軍による沙門島の奪還が爽快。その李俊が密かに思い続けていた瓊英(亡き張清の妻で張朔の母)を十三湊に訪ねるも、十日前に死んでいたというシーンには泣かせされた。残り4巻。物語の展開は予想もつかない。
読了日:07月07日 著者:北方 謙三

岳飛伝 14 撃撞の章 (集英社文庫)岳飛伝 14 撃撞の章 (集英社文庫)感想
いよいよ、南宋と岳飛・秦容連合軍の戦闘が少しずつ進む。これまでの正面切っての戦いと大きく違い、じわじわと。全面的な決戦はこの先か。中華の外では、李俊が十三湊で命の灯をひっそりと消す。梁山泊の古参が、またひとり舞台を去り、さびしい。いっぽう、王清が若妻とともに十三湊に落ち着きそうな気配で、ほっとした。史進、呼延凌も、いい年齢になり、そろそろ退場なのか。秦容、宣凱、王貴、張朔、候真ら第二世代の活躍が頼もしい。さらに彼らの次の世代も生まれ始めている。ついに残り三巻。どんな結末が用意されているのだろうか。
読了日:07月09日 著者:北方 謙三

岳飛伝 15 照影の章 (集英社文庫)岳飛伝 15 照影の章 (集英社文庫)感想
梁山泊軍と金軍の決戦が近い。南宋でも、岳飛と秦容が南宋総帥の程雲を翻弄。中華全土が決戦の戦場と化すのだろう。さらに、南の小梁山にも南宋水軍の手が…。吹毛剣を授けられ、北辺に追われた胡土児は、どうなる? さまざまな期待を持たせながら、いよいよシリーズ最後の2巻へ。
読了日:07月12日 著者:北方 謙三

 

岳飛伝 16 戎旌の章 (集英社文庫)岳飛伝 16 戎旌の章 (集英社文庫)感想
史進は死んだのか? 気を持たせる終わり方だが、続く最終巻で明らかになるのだろう。
読了日:07月14日 著者:北方 謙三

 

 

岳飛伝 17 星斗の章 (集英社文庫)岳飛伝 17 星斗の章 (集英社文庫)感想
北方「大水滸伝」三部作読了。昨年暮れから7か月かかった。この巻の幕引きは岳飛の静かな退場(なんとなく予想していた)。史進が生き延びたのも自然な流れ、というか作者のメッセージが込められているのか。梁山泊軍、南宋軍、金軍の最後の決戦シーンには、あいかわらず戦場のイメージが沸かず不満がある。何十万の大軍というのが私の想像力を超える。それはともかく『水滸伝』19巻、『楊令伝』15巻、『岳飛伝』17巻、計51巻を読み終えて感慨深い。胡土児の将来が気になる。『チンギス紀』に繋がるのだろうか。北上次郎の文庫解説がいい。
読了日:07月16日 著者:北方 謙三

裸の大地 第二部 犬橇事始裸の大地 第二部 犬橇事始感想
『極夜行』に続く角幡さんの著作。二部作に気づかず、第一部の前に読んでしまった(第一部はこれから読む)。人力橇から犬橇へ。角幡さんのグリーンランドでの探検・冒険の進化。世界的なコロナのパンデミックと重なり、当初の目標に届かなかったものの、彼のチャレンジは続くのだろう。巻末に地図の付録があるものの、地理的な把握は難しかったが、エスキモーたちと橇犬の関係がよくわかった。ペット犬だらけの日本では想像できない過酷な世界(犬をシメるという行為)。そこでの人間と犬たちの関係性に納得。相棒犬ウヤミリックの死が悲しい。
読了日:07月23日 著者:角幡 唯介

裸の大地 第一部 狩りと漂泊 (裸の大地 第 1部)裸の大地 第一部 狩りと漂泊 (裸の大地 第 1部)感想
図書館への予約の手違いで第二部を先に読んでしまったが、前編にあたるこの本も面白い。『極夜行』に続く著者の旅。人力橇と相棒犬・ウヤミリック。狩猟をしながらの「漂泊」を目指す。文明の利器(GPSなど)がなかった、ひと昔前のエスキモーのように。続編(第二部)にある、犬橇の旅・狩猟をしながらの旅へ向かう、その前段。食料が尽きかけ、餓死の直前、土壇場で思わぬ僥倖が…。
読了日:07月25日 著者:角幡 唯介

イトウの恋 (講談社文庫)イトウの恋 (講談社文庫)感想
『日本奥地紀行』を遺したイザベラ・バードの日本での旅の従者/通訳だった"イトウ"の話というので気になっていた小説。モデルはあるが、純然たるフィクション。面白かった。I・B(イザベラ・バード)とイトウ(伊藤鶴吉)のあいだに "あったかもしれない" 恋を軸に、イトウが残したとされる手記を偶然発見した新米中学教師とその教え子、イトウの子孫らしい劇画原作者の女性。これらが巧みに絡み合って、物語としての厚みがある。物語の最後、ストンとパズルのピースが嵌るような、みごとな展開。
読了日:07月28日 著者:中島 京子

失踪願望。 コロナふらふら格闘編失踪願望。 コロナふらふら格闘編感想
2021年4月から同年6月までのウェブ連載日記と、2編の書き下ろし。この間、2021年6月に、椎名氏はコロナに感染して意識を失い自宅から救急搬送されている。場所が自宅でなければ危なかったかもしれないと医師に言われるほどの、重篤な症状だったようだ。その入院前後の顛末が「新型コロナ感染記」に綴られている。もう一編の書き下ろし「三人の兄たち」には、氏の6歳年長の3人(編集者時代の先輩、野田知佑氏、椎名氏の兄)の思い出が(3人とも故人)。日記を含めて全編に細君の渡辺一枝さんへの感謝が何度も書かれているのが印象的。
読了日:07月29日 著者:椎名 誠

読書メーター

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2023年7月31日 (月)

【読】沢木耕太郎さんと山崎ハコさん

角幡唯介さんの書くものが好きで、よく読んでいる。

まだ読み始めたばかりの、この本に、沢木耕太郎さんとの対談が掲載されている。

角幡唯介 『旅人の表現術』 集英社文庫 (2020/2/25) 335ページ

驚いたことに、沢木耕太郎さんが山崎ハコさんのデビュー・アルバムに言及している。

対談の前後の脈略を無視して、その部分だけを下にあげる。

「歩き、読み、書く ノンフィクションの地平」(上掲書 P.74)
 初出:「考える人」 2012年秋号[No.42]
 2012年10月4日刊行(新潮社)

沢木
(前略)
一九七〇年代にデビューした山崎ハコさんという女性歌手がいます。最初のアルバムが素晴らしい出来で、でも二枚目、三枚目はなかなかヒットしない。山崎さんがあるときこう言っていました。「それは当たり前だと気づきました。だって十七歳の全人生が最初の一枚にはこもっていたんです。そのあとの一年、二年をこめたものより一枚目がいいに決まってる。そう思えるようになりました」
(後略)

この、ハコさんの言葉を、沢木さんはどこで聞いたのだろうか。
(「あるときこう言っていました」)
とても気になる。

ネット検索などではみつからない。
沢木さんの対談集かインタビュー集などに載っているのだろうか?
それとも、何かの機会でハコさんと話したのか?

妙に説得力のある、ハコさんの言葉なのだが…。

 

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2023年7月16日 (日)

【読】読み終えたぞ、北方謙三「大水滸伝」三部作

昨年2022年の暮れから読み続けてきた、北方謙三「大水滸伝」三部作。
最後の『岳飛伝』最終巻を読み終えた。

じつに感慨深い。

読書メーターにあげた感想(255文字までという制限あり)を、載せておこう。

https://bookmeter.com/books/12716151

北方「大水滸伝」三部作読了。昨年暮れから7か月かかった。この巻の幕引きは岳飛の静かな退場(なんとなく予想していた)。史進が生き延びたのも自然な流れ、というか作者のメッセージが込められているのか。梁山泊軍、南宋軍、金軍の最後の決戦シーンには、あいかわらず戦場のイメージが沸かず不満がある。何十万の大軍というのが私の想像力を超える。それはともかく『水滸伝』19巻、『楊令伝』15巻、『岳飛伝』17巻、計51巻を読み終えて感慨深い。胡土児の将来が気になる。『チンギス紀』に繋がるのだろうか。北上次郎の文庫解説がいい。

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2023年7月15日 (土)

【演】2023/7/11 椿組公演「丹下左膳 '23」初日

2023年7月11日(火) 新宿花園神社境内特設ステージ(テント)
劇団椿組2023夏・花園神社野外劇
「丹下左膳 '23」
18:30開場 19:00開演 途中休憩あり 約2時間

椿組2023年夏・花園神社野外劇 「丹下左膳'23」
http://tubakigumi.com/upcoming-stage/

菊池豊:脚本 西沢栄治:構成演出
友川カズキ:主題歌 挿入歌:山崎ハコ

●2023年7月11日(火)~23日(日)12回公演 [18日(火)休演日]
新宿花園神社境内特設ステージ

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7月11日、猛烈な暑さのなか、初日公演を観てきた。

毎年のように、夏、ここでの椿組の野外劇に通っている。
・2008年 「新宿番外地」
・2019年 「芙蓉咲く路地のサーガ」 ~熊野にありし男の物語~
・2021年 「貫く閃光、彼方へ」
・2022年 「夏祭・花之井哀歌」

山崎ハコさんが挿入歌を担当(今年は作曲)し続けていて、私には必見の芝居。

劇場公演だったが、椿組のこんな芝居も観た。
・2023年2月11日 椿組 2023年公演
「まっくらやみ 女の筑豊(やま)」
音楽:山崎ハコ
2023/2/9~3/19

2023年2月11日(土): やまおじさんの日記
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2023/02/post-b4f5f3.html

昨年の花園神社公演は、出演者がコロナ感染で、初日一日で中止になってしまった。
その初日も、観られたのが幸運だった。

【2022/7/9(土)昨年の公演初日】

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椿組2022年夏・花園神社野外劇 「夏祭・花之井哀歌」
http://tubakigumi.com/history/history_hanazono_2022/index.html

今年の「丹下左膳 '23」は、丹下左膳、安寿と厨子王、忠臣蔵を混ぜ合わせた、一筋縄ではとらえられない複雑な筋立て。
ステージの仕掛けが、あっと驚くものだった。
ラストシーンにも度肝を抜かれた。
迫力満点、笑いあり、涙あり…野外劇ならではの醍醐味に酔った。

ハコさん作曲の挿入歌「お美夜の歌」は、主演のお美夜役・宮本裕子さんが歌った。
昨年の芝居では(一日だけの公演に終わったが)、ハコさんが美しい着物姿で劇中にあらわれて歌ったのだった。

花園神社、上々颱風の野外ライブに通ったのが、今では懐かしい。

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2023年7月 8日 (土)

【読】北方謙三「大水滸伝」三部作、あと4巻

昨年2022年暮れから、継続して読んでいる北方謙三の「大水滸伝」三部作。
『水滸伝』 全19巻
『楊令伝』 全15巻
『岳飛伝』 全17巻
いずれも集英社文庫。

北方謙三「大水滸伝」シリーズ ◆中国歴史小説『水滸伝』『楊令伝』『岳飛伝』◆|集英社
https://lp.shueisha.co.jp/dai-suiko/

『岳飛伝』13巻目まで読み終えて、最後の4巻を図書館から借りてきた。

 

『水滸伝』は、ブックオフで古本を買い集め、読み終えた後は、小平図書館友の会のチャリティ古本市に供出。
続く『楊令伝』は、地元の図書館から借りて読んだ。
『岳飛伝』は、文庫版が地元図書館になく、相互利用が始まった小平の図書館から借りて読んでいる。

文庫版にこだわるわけは、巻末の解説が読みたいから。

合わせて51巻の大作を読み続けるのは根気がいるが、それだけ魅力的な小説なのだ。
全巻読了後に、あらためて感想を書くつもりだ。
登場人物が膨大で、舞台も広いので(宋末から南宋時代の中国全土、さらに、西域、日本、南方まで)、内容の紹介は私には無理だが。

長い読書経緯を、記録としてメモ帳に残している読書記録から、コピペしておく。

●2022/12/24~12/27 北方謙三 『水滸伝 一 ―― 曙光の章』 集英社文庫 (2006/10/25) 388ページ 解説:北上次郎
●12/28~12/31 北方謙三 『水滸伝 二 ―― 替天光の章』 集英社文庫 (2006/11/25) 389ページ 解説:大沢在昌
●12/31~1/2 北方謙三 『水滸伝 三 ―― 輪舞の章』 集英社文庫 (2006/12/20) 388ページ 解説:逢坂剛
●2023/1/2~1/3 北方謙三 『水滸伝 四 ―― 道蛇の章』 集英社文庫 (2007/1/25) 390ページ 解説:池上冬樹
●1/4~1/5 北方謙三 『水滸伝 五 ―― 玄武の章』 集英社文庫 (2007/2/25) 390ページ 解説:志水辰夫
●1/6~1/8 北方謙三 『水滸伝 六 ―― 風塵の章』 集英社文庫 (2007/3/25) 388ページ 解説:吉田伸子
●1/8~1/11 北方謙三 『水滸伝 七 ―― 烈火の章』 集英社文庫 (2007/4/25) 389ページ 解説:縄田一男
●1/11~1/12 北方謙三 『水滸伝 八 ―― 青龍の章』 集英社文庫 (2007/5/25) 395ページ 解説:王勇
●1/13~1/16 北方謙三 『水滸伝 九 ―― 風翠の章』 集英社文庫 (2007/6/30) 390ページ 解説:馳星周
●1/16~1/18 北方謙三 『水滸伝 十 ―― 濁流の章』 集英社文庫 (2007/7/25) 398ページ 解説:大森望
●1/18~1/22 北方謙三 『水滸伝 十一 ―― 天地の章』 集英社文庫 (2007/8/25) 389ページ 解説:岡崎由美
●1/22~1/26 北方謙三 『水滸伝 十二 ―― 炳呼の章』 集英社文庫 (2007/9/25) 397ページ解説:張競
●1/26~1/29 北方謙三 『水滸伝 十三 ―― 白虎の章』 集英社文庫 (2007/10/25) 397ページ 解説:西上心太
●1-29~1/30 北方謙三 『水滸伝 十四 ―― 爪牙の章』 集英社文庫 (2007/11/25) 395ページ 解説:細谷正充
●1/30~2/1 北方謙三 『水滸伝 十五 ―― 折戟の章』 集英社文庫 (2007/12/20) 395ページ 解説:茶木則雄
●2/1~2/4 北方謙三 『水滸伝 十六 ―― 馳驟の章』 集英社文庫 (2008/1/25) 390ページ 解説:吉川晃司
●2/4~2/5 北方謙三 『水滸伝 十七 ―― 朱雀の章』 集英社文庫 (2008/2/25) 397ページ 解説:高井康典行(やすゆき)
●2/5~2/6 北方謙三 『水滸伝 十八 ―― 乾坤の章』 集英社文庫 (2008/3/25) 397ページ 解説:夢枕獏
●2/7~2/10 北方謙三 『水滸伝 十九 ―― 旌旗の章』 集英社文庫 (2008/4/25) 395ページ 解説:ムルハーン千栄子
●2/10~2/12 北方謙三 『北方謙三の「水滸伝」ノート』 NHK出版生活人新書300 (2009/9/10) 203ページ
●2/12~2/14 北方謙三(編著) 『替天行道 ―― 北方水滸伝読本』 集英社文庫 (2008/4/25) 419ページ

●2/21~3/2 北方謙三 『楊令伝 一 ――玄旗の章』 集英社文庫 (2011/6/30) 390ページ 解説:宮部みゆき
●3/4~3/7 北方謙三 『楊令伝 二 ――辺烽の章』 集英社文庫 (2011/7/25) 395ページ 解説:北上次郎
●3/8~3/13 北方謙三 『楊令伝 三 ――盤紆の章』 集英社文庫 (2011/8/25) 395ページ 解説:唯川恵
●3/14~3/19 北方謙三 『楊令伝 四 ――雷霆の章』 集英社文庫 (2011/9/25) 397ページ 解説:後藤正治
●3/21~3/24 北方謙三 『楊令伝 五 ――猖紅の章』 集英社文庫 (2011/10/25) 397ページ 解説:小久保裕紀
●3/28~3/29 北方謙三 『楊令伝 六 ――徂征の章』 集英社文庫 (2011/11/25) 398ページ 解説:吉田戦車
●3/31~4/2 北方謙三『楊令伝 七 ――驍騰の章』 集英社文庫 (2011/12/20) 396ページ 解説:宇梶剛士
●4/2~4/3 北方謙三『楊令伝 八 ――箭激の章』 集英社文庫 (2012/1/25) 398ページ 解説:武田双雲
●4/4~4/5 北方謙三『楊令伝 九 ――遥光の章』 集英社文庫 (2012/2/25) 398ページ 解説:川上健一
●4/6~4/10 北方謙三『楊令伝 十 ――坡陀の章』 集英社文庫 (2012/3/25) 396ページ 解説:水森サトリ
●4/11~4/17 北方謙三『楊令伝 十一 ――傾暉の章』 集英社文庫 (2012/4/25) 390ページ 解説:吉田伸子
●4/17~4/22 北方謙三『楊令伝 十二 ――九天の章』 集英社文庫 (2012/5/25) 390ページ 解説:今野敏
●4/23~4/24 北方謙三『楊令伝 十三 ――青冥の章』 集英社文庫 (2012/6/30) 390ページ 解説:張競
●5/3~5/4 北方謙三『楊令伝 十四 ――星歳の章』 集英社文庫 (2012/7/25) 390ページ 解説:東えりか
●5/4~5/5 北方謙三『楊令伝 十五 ――天穹の章』 集英社文庫 (2012/8/25) 388ページ 解説:イオアニス・メンザス

●5/29~5/31 北方謙三 『岳飛伝 一 ――三霊の章』 集英社文庫 (2016/11/25) 390ページ 解説:原泰久
●5/31~6/2 北方謙三 『岳飛伝 二 ――飛流の章』 集英社文庫 (2016/12/25) 390ページ 解説:池上冬樹
●6/2~6/4 北方謙三 『岳飛伝 三 ――嘶鳴の章』 集英社文庫 (2017/1/25) 394ページ 解説:張競
●6/6~6/7 北方謙三 『岳飛伝 四 ――日暈の章』 集英社文庫 (2017/2/25) 384ページ 解説:鳴海章
●6/7~6/8 北方謙三 『岳飛伝 五 ――紅星の章』 集英社文庫 (2017/3/25) 386ページ 解説:諸田玲子
●6/9~6/11 北方謙三 『岳飛伝 六 ――転遠の章』 集英社文庫 (2017/4/25) 392ページ 解説:小梛治宣
●6/13~6/15 北方謙三 『岳飛伝 七 ――懸軍の章』 集英社文庫 (2017/5/25) 390ページ 解説:桜木紫乃
●6/15~6/16 北方謙三 『岳飛伝 八 ――龍蟠の章』 集英社文庫 (2017/6/30) 392ページ 解説:川合章子
●6/16~6/19 北方謙三 『岳飛伝 九 ――曉角の章』 集英社文庫 (2017/7/25) 390ページ 解説:末國善己
●6/19~6/26 北方謙三 『岳飛伝 十 ――天雷の章』 集英社文庫 (2017/8/30) 385ページ 解説:東山彰良
●6/26~7/2 北方謙三 『岳飛伝 十一 ――烽燧の章』 集英社文庫 (2017/9/25) 388ぺージ 解説:細谷正充
●7/3~7/5 北方謙三 『岳飛伝 十二 ――瓢風の章』 集英社文庫 (2017/10/25) 394ページ 解説:西上心太
●7/6~7/7 北方謙三 『岳飛伝 十三 ――蒼波の章』 集英社文庫 (2017/11/25) 392ページ 解説:小山進

●北方謙三 『岳飛伝 十四 ――撃撞の章』 集英社文庫 (2017/12/20) 394ページ 解説:吉田伸子
●北方謙三 『岳飛伝 十五 ――照影の章』 集英社文庫 (2018/1/25) 395ページ 解説:宇梶剛士
●北方謙三 『岳飛伝 十六 ――戎旌の章』 集英社文庫 (2018/2/25) 394ぺージ 解説:山田裕樹
●北方謙三 『岳飛伝 十七 ――星斗の章』 集英社文庫 (2018/3/25) 391ぺージ 解説:北上次郎


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2023年7月 1日 (土)

【読】2023年6月に読んだ本(読書メーター)

北方謙三『岳飛伝』10巻目まで読んだ。
他に2冊。

6月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:4044
ナイス数:137

岳飛伝 2 飛流の章 (集英社文庫)岳飛伝 2 飛流の章 (集英社文庫)感想
この巻で、また大きな展開が。子午山の公淑が静かに息を引き取り、王進がその後を追うように自死(といっていいだろう)する章はしんみりと胸に沁みる。王清と蔡豹は子午山を離れて自立。二人のこの先が気になる。また、自らの弱さを隠そうともしない岳飛の姿が魅力的。呉用を頭領とする梁山泊が思いをあらたに動き出し、金軍との大きな戦闘(決戦?)が始まる。若い宣凱は呉用の跡を継ぐのか? 次巻の展開がいよいよ楽しみ。北方大水滸伝の最終作は、じつに面白い。さすがだ。
読了日:06月02日 著者:北方 謙三

岳飛伝 3 嘶鳴の章 (集英社文庫)岳飛伝 3 嘶鳴の章 (集英社文庫)感想
3巻目。舞台がさらに南方まで広がり、この先のスケールの大きさを予感させる。カンボジアから、なんとビルマ(ミャンマー)まで! 梁山泊若手の活躍(宣凱、秦容、王貴、王清たち)からも目が離せない。老いてなお強い史進、人間味あふれる岳飛。さらに、前面に出てきた三人の個性的な若い女性たちも魅力的。北方謙三が描く人物の奥深さ! この巻の文庫解説(張強氏)は、北方大水滸伝の成り立ちを本家水滸伝と比較していて、たいへん興味深い。
読了日:06月04日 著者:北方 謙三

魂魄の道魂魄の道感想
これまで何冊も作品を読んだ作家の新刊(2023年2月刊)。2014年から2022年まで雑誌に発表された5編の中短編が集められている。生き延びた人たちの視点から沖縄戦での苦難と戦後の苦悩が語られる。ずっしりと重い内容。
読了日:06月05日 著者:目取真 俊


岳飛伝 4 日暈の章 (集英社文庫)岳飛伝 4 日暈の章 (集英社文庫)感想
南方であらたな試みを始めた秦容・李俊一行が、物語の広がりを予感させる。金軍と岳飛軍・南宋軍との大規模な戦闘シーンは、私には、あいかわらずイメージがつかみにくいが、波乱含みではある。北へ突出した岳飛軍は、南宋の秦檜たちの停戦への動きによって見捨てられるのだろうか。次巻に向かい、展開が楽しみだ。この巻の解説(鳴海章)が言う「遠大な物語でありながら、どのページを繰っても、熱く、7着ればいつでも血が噴き出しそうに躍動している」北方大水滸伝なんだな、と、あらためて思う。『岳飛伝』は全体のまだ四分の一弱(全17巻)。
読了日:06月07日 著者:北方 謙三

岳飛伝 5 紅星の章 (集英社文庫)岳飛伝 5 紅星の章 (集英社文庫)感想
呉用がひっそりと息を引き取った。その終焉シーンが、いい。西遼では韓成が「戦は、いやだ、人が死ぬ」と涙を流しながらも宣撫を続け、上青の許へ着く。その姿にもジーンとくる。遠く南方の宣凱たちの部隊では、ついに甘藷糖が完成。彼らの創意工夫が、すごい。さらに日本では、十三湊に着いた張朔が平泉の藤原基衡・秀衡父子に謁見する。物語の舞台はどんどん広がり、この先の梁山泊の交易のスケールがどこまで広がるのか。矛をおさめた岳飛の今後も、おおいに気になる。
読了日:06月08日 著者:北方 謙三

岳飛伝 6 転遠の章 (集英社文庫)岳飛伝 6 転遠の章 (集英社文庫)感想
文庫版カバー裏にあるように、「シリーズ前半、最大のクライマックスを迎える緊迫の第六巻」。まさか、岳飛がこの巻で死んでしまうことはないだろう(岳飛伝なのだから)と思いながらも、手に汗握る展開。頭領を失った岳家軍はどうなるのか。なにもかも失い、身ひとつで南方に逃亡する岳飛は? 全17巻のまだ三分の一だ。「水滸伝」「楊令伝」と続いてきて、登場人物たちの流れに大きな瑕疵がないのは、みごと。舞台のスケールがどんどん広がってきて、この先が楽しみだ。
読了日:06月11日 著者:北方 謙三

時々、慈父になる。時々、慈父になる。感想
この作家の熱心な読者でもないが、なんとなく読んでみようと図書館から借りてきた。面白かった。『スノードロップ』『パンとサーカス』は読んでいて、注目している作家ではある。「本書はフィクションです」とあるのが可笑しいが、ご自身の半生(ご子息誕生から現在まで)は、ほぼ実話だろう。ミロク(彌六)と名付けられたご子息が、活躍していることも知った。冒頭、エトロフ島訪問記が私には新鮮だった。芥川賞選考委員に選ばれ、石原慎太郎とやりあったくだりも面白い。全編を通じて反「アベ政治」への痛烈な批判は、この人らしく、いっそ痛快。
読了日:06月12日 著者:島田 雅彦

岳飛伝 7 懸軍の章 (集英社文庫)岳飛伝 7 懸軍の章 (集英社文庫)感想
湄公河(メコン川)の畔に落ち着いた岳飛。象の河で着々と「小梁山」を築き続ける秦容たち。西域では韓成が活躍。十三湊では藤原一族との結びつきを深める張朔。スケールの広がりに目を見張り、この先の展開への期待が増す。岳飛に懐いて子分のようになった猿の骨郎が可笑しい。
読了日:06月15日 著者:北方 謙三

 

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)感想
金国と南宋が組んで、梁山泊に挑んでこようとする。梁山泊致死軍の攪乱が頼もしい。海上でも大きな戦闘の予感。南方では「象の河」一帯(甘藷園、造船所、小梁山)の秦容・李俊らを頭とする梁山泊と、「湄公河」の岳飛たちが、ついに連携。南宋との戦が始まりそうで、この先の展開にますます期待が高まる。なお、この巻の文庫版解説(川合章子=歴史系フリーライター)には、歴史上の実在人物である岳飛と秦檜について詳しく書かれていて、きわめて興味深い。
読了日:06月16日 著者:北方 謙三

岳飛伝 9 曉角の章 (集英社文庫)岳飛伝 9 曉角の章 (集英社文庫)感想
全17巻の折り返し。撻懶の病死を契機に国内の矛盾が表面化してくる金国。水軍を強化して梁山泊の拠点(沙門島)と水軍を襲う南宋。この二国には滅亡の気配が感じられる。対照的に、梁山泊は秦容が率いる小梁山が発展を続け、岳飛との連携も進み、北方の高山の傭兵たちを配下に加えて、あたらしい国ができていく予感。このあたりの展開は、胸がすく思いだ。王清の悩みが微笑ましく、今後の命運が気になる。長大な物語(『水滸伝』19巻、『楊令伝』15巻に続く本作)を、まだしばらく楽しめそうだ。作者の技量にあらためて脱帽。
読了日:06月19日 著者:北方 謙三

岳飛伝 10 天雷の章 (集英社文庫)岳飛伝 10 天雷の章 (集英社文庫)感想
岳飛と秦容、それに蕭炫材が手を組み、南方の動きが激しくなった。水上戦で手痛い敗北を喫した南宋軍の動きも、興味深い。王貴と崔蘭がめでたく結ばれる一方で、蔡豹の悲しい死。あいかわらず、波乱万丈。ますます目が離せない。というか、次巻への期待が高まる。
読了日:06月26日 著者:北方 謙三

読書メーター

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2023年6月28日 (水)

【遊】5泊6日の北海道

6月21日から26日まで、5泊6日で北海道(美瑛)へ里帰りしてきた。
といっても、実家はすでになく、親戚しかいないが。

今回は、わが家の墓の「墓じまい」のため。
「魂抜き」と呼ばれる法要(墓前での僧侶の読経)、遺骨の取り出しと移送、改葬先への納骨と法要。
これらがメインの行事。

あとは、美瑛の親戚への挨拶。
中途半端に時間があいて、慌ただしいような、そうでもないような。

23日には弟も来道、遺骨移送と改葬先での法要には、二人で。
空いた時間に、日帰り温泉に行ったり、美瑛の丘をレンタカーでまわったり、夕食のために美瑛市街を徘徊したり。

■旭川空港 様変わり

北海道へは、コロナ前の2019年7月いらい、4年ぶり。

2019年7月8日(月)~7月11日(木): やまおじさんの日記
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/nikki/2019/07/post-8bc1b9.html

その間に、旭川空港ビルが様変わりしていて、驚いた。
2階、右側がフードコートになっていた(以前は売店)。
左側に売店スペースが、あらたにできていた(2階を拡張したようだ)。
3階にあったレストラン・飲食店数軒は、きれいになくなっていた。
いっとき、PCR検査場になっていたらしいが、コロナが落ち着いて、それもなくなっていた。

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フードコートの食事場所は広く、以前のような個別の店舗に比べて、収容人数は格段に多い。
混みあっていた。
牛乳ラーメンが「売り」だった「旭風ラーメン」はなくなり、「梅光軒」「山頭火」の2店がラーメン専門店。
23日、弟を迎えに行った日に、「梅光軒」でチャーシュー麵(麺半量)を食べてみたが、やけに塩味が濃くて(特にチャーシュー)、どうかなという感じ。

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■墓じまい

到着した21日、旭川空港前でレンタカーを借りて、その足で墓の管理事務所(東神楽町役場内)へ。
役場庁舎は、移転工事中(旧庁舎の隣に新築中)で、新庁舎の一画に仮の役場が設置されていた。
わけあって、届出しないで納骨してあった分についても、手続きした。
古い戸籍謄本があったので、問題はなかったが。

僧侶の都合で、「魂抜き」法要(正式には「閉眼供養」というらしい。浄土宗の僧侶は「撥遣供養」と言っていた)は、22日午前中に。

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石材屋への手配、見積もりは、ずいぶん前に済ませていた。
23日、弟が夕方の便で旭川空港到着。
その日の朝、納骨先の旭川の室内霊園(寺院内)まで、道順の確認をかねて行ってみた。

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レンタカーのカーナビを頼りに、迷うことなく行き着いたが、ずいぶん複雑なルートをナビに案内された。
事前にGoogleマップで調べておいたルートの方が、ずっとわかりやすく、24日の遺骨移送(石材屋に頼んで、私たちはレンタカーで)のときは、わかりやすいルートで行った。
墓所から車で40分ほどのところ。
旭川市のはずれ、すぐ北は鷹栖町。
春光台という地名どおり、坂が多い。

まわりには食べ物屋がほとんどなく(住宅地)、弟とふたりで、歩いて霊園近くをさまよった。

というのも、24日の午前11時頃に到着してお骨を納めたあと、納骨法要が午後3時(先方都合)で、時間つぶしに困った。

一軒だけあった蕎麦屋で昼食、その後、昔懐かしい喫茶店(蕎麦屋から遠かった!)で時間をつぶし、それでもまだ時間があったので、駐車場に戻って冷房をきかせた車内で待った。
北海道は、連日、猛烈に暑かったのだ。

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■日帰り温泉、美瑛の丘めぐり

25日、すべての用事が終わった翌日。
美瑛の観光地には行かず(これまで何度も行っているし、観光シーズンのはしりで混んでいるようなので)、東神楽の日帰り温泉で汗を流した。

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連日、よく晴れて、大雪連峰、十勝連峰が、毎日、見えたのがうれしかった。
「〇〇の木」が多数ある、「北西の丘」の展望台。
観光バスでにぎわっていた。

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■美瑛の宿

今回は、事前にネットで調べて予約してあった民宿(ペンション風)に連泊。
2000年に、前の持ち主から購入して開業したらしい。
年若いご夫婦が経営する、感じのいい宿。
私たちは和室に二人で泊まった。
私は5連泊、弟は3連泊。
旅行クーポンが、それぞれ9000円、5000円、もらえたので、土産物を買うのに使った。
宿代も割引だったが(コロナ対策の名残り)、キャンペーンは7月には終わるらしい。

最初の2泊は素泊まりだったが、3泊目から朝食を付けてもらった。
700円という破格の値段で、きれいに盛り付けされていて、美味しかった。
下の写真の他に、牛乳とコーヒーが飲める。
納豆、ヨーグルトは、毎回、出る。
メインディッシュの焼き魚、小鉢類、みそ汁の具は、日替わりのようだ。

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夕食は、宿では頼まずに、外食またはコンビニ食。
夜、美瑛市街の飲食店は閉まるのが早く、開いている店を探すのに苦労した。
近くの飲食店がどこも開いていなくて、わびしくコンビニ食の日も。

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■美瑛町立図書館

ここは、以前から知っていたが、今回も涼みに入って、館内で持参の文庫本を読んだりしていた。
じつに、うらやましい図書館。
「居場所としての図書館」のお手本のような。
ただし、館内での飲食は不可。

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■旭川空港の飲食店

フードコートの奥の方にあった、本格的なカレーを食べさせる店が気に入った。
カレーが、ちょっと温め(ぬるめ)だったのが難点だが。
私は、帰京の日、弟を午前中の便で送った後、ひとりで食べた。

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墓石撤去は、今月中に、石材屋さんがやってくれる。
墓もなくなることだし、今後は、墓参りではなく、室内霊園(合祀供養墓)への参拝になる。
今度行くのはいつだろうか。

(2023/6/28記)

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