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2005年9月22日 (木)

【読】楽しい終末

明日から三連休。だからといって、これは「週末」の誤変換ではない。
池澤夏樹という作家の『楽しい終末』という本(文春文庫)の話。
てっとりばやく言えば、終末論。人類は、このままではいずれ滅亡するだろう、という深い諦めにも似た気分になる本だが、感情的でなく、いかにも理科系の池澤さんらしい緻密な考察に満ちている。

ぼくが子供の頃、人類が滅亡するなどという馬鹿げたハナシは空想かSFの世界だけだった。
だが、ここ十年か二十年のあいだに、いよいよ人類は自分の首をしめながら滅亡に向かっているという気分になってくる。
核兵器の恐怖、不完全な原発の怖さ、エイズという「レトロウィルス」の蔓延、オゾン層破壊、森林破壊と砂漠化、地球全体の温暖化、そして国の間の貧富の格差の広がり(いわゆる南北問題)、・・・。
日々、マスコミや出版物では危機感をあおっているけれど、さて、ぼくらに何ができるのか。

自分を省みて、加害者でもあり被害者でもある、といったジレンマ。まさに自分で自分の首をしめている状態。
池澤さんが言うように、今のところ悲観論が圧倒的に優勢だが・・・
「人間が人間らしく生きて幸福な日々を送ることは全体としての自然、全体としての宇宙の存在意義に逆らうものではない」ことを、なんとかして証明しなくてはいけない。
他人はいざしらず、ぼくは生涯かけて、しつこく考え、こだわり続けよう・・・そんな気になっている。

ikezawa_shumatsu

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コメント

「楽しい終末」がなかなか本屋さんにないので(2軒とも)図書館で捜したけれどやはり見当たらず、「新刊図書購入依頼書」なるものにこの本を書いて提出しました。「急がないけれど是非」という項目に○付けて。そのうちには読めるでしょう。

投稿: bluestar | 2005年9月28日 (水) 09時22分

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