【読】通勤途上で読む本
家の中はまだ片づいていないが、気分的に落ち着きがでてきたので、そろそろ通勤電車の中で本を読もうと思う。
これまでよりも片道10分ほど通勤時間が短くなったが、それでも、バスと電車をあわせると一日に2時間半は乗物にのっている。この時間をただボーッと過ごすのも芸がないので、いつも何かしらの読み物を持参している。
今日持っていったのは、少年少女向けの『理科年表ジュニア』(丸善)という本。『理科年表』をベースにした読み物といったところ。難しい本や長い小説はまだ読めそうもないので、こんな気楽な読み物にした。拾い読みだが、面白い発見が多かった。
1万kmを10cmとしたときの長さ。
スペースシャトルの高度 5mm(500km)
地球の大きさ 13cm(1.3万km)
気象衛星ひまわりまで 36cm(3.6万km)
月の直径 3cm(0.3万km)
月まで 3.8m(38万km)
太陽の直径 14m(140万km)
太陽まで 1.5km(1.5億km)
・・・なんてのを読んでいると、見慣れた景色の中に、ゴムまりぐらいの地球やピンポン玉ぐらいの月、ちょっと大き目の太陽なんかがあって、それらの距離が数メートルだったり、せいぜい1.5kmぐらいだったりするのかと思うと、宇宙というものが身近に思えて、なんだか楽しくなってくる。
難しい本、といえば、せんだって読んだ異色の民俗学者・赤松啓介の本が面白い。
『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』(ちくま学芸文庫)というもの。題名がすごいが、中味もすごい。そうとうクセの強い人だが、学者臭のない、おっちゃんである。
大学などに行かず、丁稚奉公をしながら実践的な民俗研究を続けた人らしい。
1909年生まれ、2000年没。
戦前は日本共産党にいたというだけあって、戦前左翼の頭の固さが感じられるものの、なんたって「夜這い」である。実践である。いやはや・・・。
もう一冊、この人の著作で同じちくま学芸文庫の『差別の民俗学』も読み始めている。
柳田国男批判を堂々とやってのけた御仁である。
こういう人の手にかかると、柳田国男なんて人も、お坊ちゃんくさいエリート官僚に見えてくるのがおかしい。
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コメント
やまおじさんのつぶやきが始まってから、それを読ませていただく楽しみが増えました。
そうですか、通勤の乗り物の中でいろんな本を読まれるから、いつも頭の中でつぶやいておられるのですね。そして、ここに呟きのエッセンスをポトリッと注いで下さってるんですね。
投稿: bluestar | 2005年10月14日 (金) 00時19分
赤松啓介・・知りませんでした。この世には縁のない人もいますからね。こちらにも共産主義者、天皇制反対論者がいます。
投稿: 玄柊 | 2005年10月14日 (金) 20時05分
赤松啓介という人は、柳田国男や南方熊楠とほぼ同時代の人。熊楠とは交流もあったようです。
投稿: やまおじさん | 2005年10月14日 (金) 20時50分