【雑】なります方言
こういうことは、あまり書きたくないのだが、書いてしまう。
最近の若い人たちの言葉づかいについて、だ。
(すでに、この書き方からして、おじんくさいと言われそうだが)
・・・になります
・・・の方(ほう)
これを、ぼくはひそかに「なります方言」と呼んでいる。
方言なんかではなく、いまや全国的な流行り言葉というか、話し言葉の流行になりつつあるので、いまさら何を言っても無駄ではあるが・・・。
ファーストフード店やファミリーレストランのアルバイト店員だけでなく、ある程度ちゃんとしたお店の店員、ついには会社員のあいだにまで広がってしまった、この言い方。
仕事のメールで、「何々になりますが・・・」なんて書いてあるので、うん?なんのこと?と思えば、「何々の件ですが・・・」ということらしいのだ。
さらには、「ぶっちゃけ」なんて言葉を、ちゃんとした会議の席で使われたときには、たまげてしまった。
エッセイストの阿川佐和子さんの父親で、作家の阿川弘之氏は、言葉づかいにうるさいらしい。
佐和子さんのエッセイを読むと、弘之氏の頑固ぶりがうかがえて面白い。
阿川弘之氏によれば
「ありがとうございました」 ×
「ありがとうございます」 ○
だとか
「とんでもありません」 ×
「とんでもございません」 ×
「とんでもない」 または 「とんでもないことでございます」 ○
というぐあいで、いちいちもっともなのだが、ぼくにとっても耳が痛い。
まあ、話し言葉というものは、時代の流れとともに変化していくものだから、いちいち目くじらたてては生きていけないのかもしれない。
それにしても、だ。
ファミリーレストランで、「こちら、ハンバーグになります」なんて言われると、「えっ?これからハンバーグに変わるの?」なんて厭味のひとつも言いたくなるのだ。
もちろん、そんなことは口にださず、苦笑するだけであるが。
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コメント
さっそくですが、自己レス。
阿川佐和子さんをネット検索していて発見。
なんと、上々颱風が参加しているあのアニメ『平成狸合戦ぽんぽこ』に、彼女が声の出演をしていたのです。
いままで気がつかなかった(^_^;)
http://www.jmdb.ne.jp/1994/dr001430.htm
投稿: やまおじさん | 2005年12月23日 (金) 23時55分
この件、北海道でも同じ事で、レストランへ行くたびにウエイトレスのことば使いを繰り返し憤っています。おじさんと言われようと、阿川弘之の如く(彼のファンです)言うべき事は、言っていいのではと思います。(内輪でしか言っていませんが)とにかく、ハンバーグは「ハンバーグになります」では日本語でもなく、単なる精神の弛緩に過ぎません。携帯とコンピューターとゲームがこうさせているのでしょうか?
投稿: 玄柊 | 2005年12月24日 (土) 07時29分
ひさびさに、玄柊さんのお怒りの声が届きましたね。
ぼくが思うに、この現象、「・・・でございます」という言い回しに抵抗があって、かといって、「・・・です」ではそっけない(丁寧語ではない)という思いから、「・・・になります」という奇妙な表現が定着しつつあるのでは?
困ったことです。
投稿: やまおじさん | 2005年12月24日 (土) 09時09分