【山】至仏山
<尾瀬沼を引き立てるものが燧岳とすれば、尾瀬ヶ原のそれは至仏山であろう。>
深田久弥 『日本百名山』 「至仏山」 の冒頭である。
「至仏」という山名のいわれについて、深田久弥は次のように書いている
<おそらく至仏は宛字であろう。 この山の頂から北東へ流れ出る狢沢(むじなさわ)というのがある。 これはムジナ沢ではなく、ムジナッツァワと呼ばれているのは、尾瀬沼の早稲沢がワセッツァワと促音に発音されているのと同様である。 ・・・ 私の友人・・・田辺和雄君は、ある時土地の人がこのムジナッツァワをシブッツァワとも呼んでいるのを聞いた。 ・・・ シブッツァワは渋沢であって、山ではよくある沢の名である。 このシブッツァワの最初の三文字が至仏となったのではあるまいか。>至仏山 (2228m)
尾瀬ヶ原から南西に見える至仏山は、じつにいい形をしている。
(左の写真は1991年6月初め、残雪が見える)
1988年6月22日、快晴。
尾瀬沼キャンプ場でテントを撤収し、尾瀬沼北岸の道をまわって沼尻(ぬしり)を通り、白砂峠をこえて下田代十字路(見晴)に出て、そこから尾瀬ヶ原を南西に向かった。山日記には、途中みかけた花の名前がたくさん書いてある。
タテヤマリンドウ、ミツガシワ、ショウジョウバカマ、チングルマ、ワタスゲ、ヒメシャクナゲ、・・・。
13:30頃、竜宮小屋でひと休み。 山ノ鼻キャンプ場に着いたのは15:00すぎ。
翌日(6/23)も好天。 キャンプ場を5:40に発ち、至仏への登山道を歩く。
森林限界をすぎると、ほとんど直登の急坂。
燧ヶ岳、景鶴山、平ヶ岳、会津駒ヶ岳の展望をたのしみながら、8:00すぎ、高天ヶ原。
ここから遠く、越後駒ヶ岳も見えた。至仏山の山頂には、8:30頃着いた。
菓子とコーヒーでゆっくり休憩し、稜線を南へ小至仏山からワル沢ノ頭をたどり、鳩待峠へ。
鳩待峠から山ノ鼻へ戻ったのは14:00頃。
もう一泊し、翌日、鳩待峠経由で下山、戸倉から新宿行きのバスに乗って帰宅した。
いい山旅だった。
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コメント
至仏山は私も登りました。
鳩待峠から登って、尾瀬ヶ原に下りました。
途中、山頂付近で雨が降ったりしましたが、尾瀬ヶ原に虹がかかって、
美しかったです。下山後、尾瀬ヶ原を2時間くらい歩いて小屋に着き、
翌日尾瀬沼経由で反対側に出ました。
小屋の名前は忘れました(笑)
投稿: 黒豹の保安官 | 2006年4月 5日 (水) 09時46分
>黒豹の保安官さん
おひさしぶりです。
尾瀬ヶ原を2時間・・・というと、下田代十字路に数軒ある小屋のどれか、でしょうね。
ぼくとちょうど反対のコースだったんですね。
そろそろ現役復帰したいです。
妙高とか、黒姫山に登ってみたい。
とりあえず、夏は妙高キャンプ場かなぁ(笑)。
投稿: やまおじさん | 2006年4月 5日 (水) 20時41分
尾瀬の小屋ってお風呂があって、びっくりしましたよ。(笑)
投稿: 黒豹の保安官 | 2006年4月21日 (金) 09時54分