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2006年6月 2日 (金)

【読】こころの新書 (10)

五木寛之 「こころの新書」 シリーズ(講談社)。

『情の力』 (2005.10.24) を、先日読み終えた。

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この本は、100編の短いエッセイから成る。
シリーズのエッセンスを集めたような内容で、読みやすい。
このシリーズを読んでいない方に、おすすめしたい。
興味ぶかかったのは、敗戦のときに朝鮮半島でおかあさんを亡くした体験を、すこしだけ踏みこんで書いていることだ。
おかあさんの死について、これまで具体的に書くことをしなかった五木さんにしては珍しいと思う。

<亡くなった母の体を、借りてきたタライのなかで洗って浄めたときに、こんなに枯れ木のように細かったかと愕然としました。>

<母はあの敗戦と混乱の犠牲者として死んでいったのです。/あえていいますが、旧植民地だった朝鮮の地で、植民支配者である私たち日本人はいろいろな形で罪や責任を担ってきました。 ただ、そういうものに対して、私は身内でいちばん大事な人をそこで亡くし、置いてきた。 その母の犠牲によって、その罪を少しだけ贖ったという感覚が私にはある。・・・>

ところで、このシリーズの新刊 『日本人のこころ 博多・沖縄』 をみつけ、入手した。
「大陸へのロマンと慟哭の港 博多・日本の原郷 沖縄への旅」 というタイトル。
第一部では五木さんの引き揚げ体験が、第二部では沖縄への関心の深さが、綴られているようだ。
例によって、巻末の「主要参考文献」の数がすごい。
いよいよ面白くなってきた。

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コメント

「情の力」タイトルだけでも訴えかけるものがあります。五木は、割と覚めたタイプのように思えますが、母のことしかり、弟のことしかり・・。このシリーズもすごい新境地ですね。

投稿: 玄柊 | 2006年6月 3日 (土) 19時49分

若い頃はクールな文章を書くことを心がけていたそうですが、最近は「情」(五木さんはこれを「こころ」と呼ぶ)というものに目覚めたようです。
・・・とまあ、こんな言い方では、みもふたもありませんが、この「こころの新書」からは、玄柊さんがおっしゃるように、まさに五木さんの熱い思いが伝わってきます。

投稿: やまおじさん | 2006年6月 3日 (土) 23時23分

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