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2006年9月10日 (日)

【読】阿部謹也さん

阿部謹也さんという歴史学者の訃報。
http://www.asahi.com/obituaries/update/0909/001.html

―朝日新聞(2007.9.10朝刊)から―
<ヨーロッパの被差別民に目を向けた「刑吏の社会史」、定住民と遍歴の民の交錯を描いた「中世を旅する人びと」(サントリー学芸賞)などの話題作を次々と発表。故網野善彦氏らとともに、社会史・中世史ブームの中心人物となった。/また、独立した個人が構成する「社会」とは異質な「世間」をキーワードに、「『世間』とは何か」などで独自の日本文化史・社会論を展開した。>

ぼくにとって、網野善彦さんとともに学ぶことの多い学者さんだった。

Abe_kinya_fuehuki『ハーメルンの笛吹き男』
 1974.10.28 平凡社 / 1988 ちくま文庫
これまで歴史学が触れてこなかったヨーロッパ中世社会の差別の問題を明らかにし、ヨーロッパ中世の人々の心的構造の核にあるものに迫る。新しい社会史を確立するきかけとなった記念碑的な作品。




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『刑吏の社会史』
 中公新書 1978
『「世間」とは何か』 講談社現代新書 1995
古来から、日本人の生き方を支配してきた「世間」という枠組、兼好、西鶴、漱石らが描こうとしたその本質とは。西洋の「社会」と「個人」を追及してきた歴史家の視点から問い直す。
(この本を読んだとき、目から鱗が何枚も落ちた思いがした)
『「教養」とは何か』 講談社現代新書 1997
『中世の星の下で』 ちくま文庫 1986 

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コメント

阿部謹也先生、うちの大学にも短期集中講座の講師として来て下さったことがありました。(わざわざ札幌まで!!)
『「世間」とは何か』には、私も目からウロコが落ちた思いでした。
講義も、数回の短期集中講座ではありましたが、新しい発見がたくさんあって、とても印象に残っている先生の一人です。
ご冥福をお祈りします。

投稿: Shinobu | 2006年9月11日 (月) 01時59分

>Shinobuさん
いらっしゃませ。コメントありがとうございます。
そうでしたか、阿部謹也さんが札幌の大学で講義を・・・。
ぼくはじかにお目にかかったことはありませんが、著作からいろんなことを教わりました。
あまり熱心に読んでいませんので、いくつか気になる著作を、あらためて読みなおしてみたいと思っています。

投稿: やまおじさん | 2006年9月11日 (月) 07時03分

亡くなった記事を見て驚きました。やまおじさんから教えてもらって何冊か読みました。これを機会にまた読み直して、冥福を祈りたいと思います。

投稿: 玄柊 | 2006年9月12日 (火) 07時02分

>玄柊さん
71歳というのは、まだお若い年齢でしたね。
ぼくも『「世間」とは何か』を再読しているところです。
ずいぶん前に読んだものなので、また新しい発見がありそうです。

投稿: やまおじさん | 2006年9月12日 (火) 21時01分

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