【読】新聞連載小説
朝日新聞の連載小説を切り抜いて、ときどきまとめ読みしている。
夢枕獏 「宿神 (しゅくじん)」 2006年12月22日から朝日新聞朝刊連載
http://book.asahi.com/clip/TKY200612190369.html
新聞をとってはいるが、ふだんはほとんど読まない。
読まないまま、ちり紙交換行きだ。
しかし、この小説は面白い。
夢枕獏さんの小説は、『神々の雪嶺』 と 『上弦の月を喰べる獅子』 の二冊ぐらいしかまともに読んだことがないが、好きな作家だ。 『神々の雪嶺』 には感動し、感想をWEBサイトにも書いたことがある。
http://yamaoji.hp.infoseek.co.jp/b_baku_kamigami.html
そんなこともあって、今回の連載小説には興味があった。
(12月24日、このブログにも書いたが、久米宏のラジオ番組もそのきっかけだった)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_7bff.html
今日で連載36回目。
舞台は京の都。 平清盛と佐藤義清(のりきよ)が登場している。
ぼくは古典や日本史の知識がなくて知らなかったが、佐藤義清という「北面の武士」は、のちの西行である。
じつに生き生きとした時代小説なのだ。 飯野和好さんという人による、不思議な味わいの挿絵もいい(これは単行本になった時には失われる魅力)。
連載小説をまじめに読むのは、五木寛之さんの 『戒厳令の夜』 (1975年「小説新潮」連載)いらいだ。
この小説は最後まで読んでみようと思う。
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コメント
夕方はゆっくりする時間がなくて、獏さんお連載をちゃんと読んでいません。西行のことは人一倍関心があるのでこれを機会に来週から読んでみます。
投稿: 玄柊 | 2007年1月28日 (日) 16時13分
>玄柊さん
「宿神」とは、広辞苑でひくと「宮守神」(すくじん)と出ていました。
asahi.com
http://book.asahi.com/clip/TKY200612190369.html
の中沢新一との対談に、柳田国男の「石神問答」が出ていましたが、「石神」は「シャクジ」に通じるのだそうです。石神井のシャクジ。
ちょうど、柳田国男の「石神問答」を読み始めようとしていたところでしたので(読みにくい本ですが)、興味しんしんです。
西行については、吉本隆明さんに『西行』という著書があります。
ぼくは読んでいませんが。
投稿: やまおじさん | 2007年1月28日 (日) 17時31分
吉本隆明の「西行」もこれを機会に読んでみます。最近、西行の歌をずっと読み、辻邦生の「西行」白州正子の「西行」を読んでいまいました。井上靖にも「西行」があります。
投稿: 玄柊 | 2007年1月28日 (日) 19時12分
>玄柊さん
正確には『西行論』という本でした。
講談社文芸文庫 よB1
1990年02月 発行 309P
1,103円(1,050円+税)
または
吉本隆明全著作集7 作家論1
勁草書房
蕪村詩のイデオロギイ,西行,宗祇論,安西冬衛論,戦後詩人論 他
著作集は旭川の図書館にもあると思います。
こちらの方が、玄柊さん向きかも。
投稿: やまおじさん | 2007年1月28日 (日) 20時55分