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2007年2月 9日 (金)

【読】飽きずに勢古本

最近、あきれるほど【読】(読書日誌)ばかりだが、やむをえない。
【遊】(おでかけ日誌)に書くネタもないし、【楽】(音楽日誌)に書くほど音楽も聴いていないので。 【山】(山日誌)も、思い出ばなしになってしまうのが、淋しい。

Seko_ganbun_2性懲りもなく勢古浩爾である。
『ああ、顔文不一致』 (洋泉社新書y 144 / 2005.12発行)
意図がよくわからない本ではあったが、それなりに面白かったな。
<人間は「かんばせ」で生きることができるのである。>
なんて、なかなかいいセリフもある。
この人の本は、ちょっと悪ふざけが過ぎるんじゃないか、と心配しながら読んでいると、最後の落しどころというのか、胸にズシンとくるものがあって、それが魅力なのかもしれない。
五木寛之ファンでもある(そんなこと公言していいのかどうかわからないが)ぼくにとっては、嬉しい一言も。
<五木寛之の覚悟はほんものか。 (略) それでも五木の覚悟はほんものである、といっていいはずである。彼の顔が担保だ。>
これだけだと、なんのことかわからないが、上の「(略)」の部分はこうだ。
<小説よりも、現在の作物のほうにこそ、五木の「文」はあるという気がする。 ほんものだといっていいはずである。 もしこの「文」がほんものでなかったら、他にほんものはないだろう。 だって『大河の一滴』『人生の目的』『運命の足音』『他力』『元気』『不安の力』『天命』『百寺巡礼』 だよ。 『蓮如』もある。 たまったもんじゃない。 いや、伊達や酔狂でこれだけほんもの的、覚悟的なものが書けるはずがないのである。>

あとがきで、なぜか沢木耕太郎の『天涯』という著作にふれている。
勢古さんは、写真を撮られるのも、著作に顔写真を載せるのも嫌いだという。
そういえば、ちくま新書にぼやけた写真があるだけで、この洋泉社の新書やPHP新書には写真を載せていない。 ちょっと立川志の輔似の顔だと思うが。
写真を撮られるのが苦手なので、自分で小さなカメラを買って「撮る側に回ることにした」という。
そんな話の後で、『天涯』にふれ、あれほどの写真は撮れないと言っている。
カメラを買った「遠い理由」が、「沢木耕太郎氏の『天涯』に影響を受けたこと」だという。

とまあ、こんなことを電車の中で読んだので、昼休みに近くのBOOK OFFで『天涯』(三分冊)の一巻目を入手。
単行本ではなく文庫(集英社文庫)で、写真の小さいのが物足りないが。
いい写真ばかりである。 勢古さんでなくても、こういう写真が撮れるといいな、と思う。

Seko_nihonjin_2『新・代表的日本人』 (洋泉社新書y 165 / 2006.12発行)
今日から読みはじめたのだが、これはいいな。
先の本の、くだけた語り口とは打って変わって、真面目な文章である。
「内村鑑三の名著『代表的日本人』を念頭においている」のだそうだが、しかも「いうまでもなく」と断っているのだが、いかんせん、ぼくは内村鑑三など名前しか知らない。
・・・そんなことはともかく、8人の気骨ある日本人を紹介している本なのだ。
広瀬武夫(日露戦争の旅順口封鎖作戦で命を落とした軍人、司馬遼太郎『坂の上の雲』にも登場していた)、次に、石光真清(広瀬武夫と同じ、明治元年生まれ)が登場する。
(今日読んだのがこのあたり)
石光真清は、四分冊(中央公論文庫)の手記で馴染みがふかい。
ただし、この四冊、たぶん、ちゃんと読んでいなかったのだ。
勢古さんのこの本で、あらためて石光真清の生涯のアウトラインを知り、すごいもんだと感心した。
石光真清の「手記」も、ちょっと前から読み始めたのだが、いまは中断。
一度にいろんな本を読めるほど器用じゃないので、あらためて、ということにしてある。

・・・なんだか、いっぱい書いたな。
明日は、ひさしぶりの「おでかけ日誌」が書けるとおもう。
車で、月例の墓参(あきる野市)の後、こんにゃく屋(一穂)、豆腐屋(桧原村のちとせ屋)へ、というコースを予定している。

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コメント

天涯、僕も持ってます。良い写真集ですよね。沢木氏には遠く及びませんが、影響されて写真撮ってます。
『新・代表的日本人』の中で僕が好きな人は笠智衆さんです。気骨があって、まさに最後の九州男児ですね。

投稿: 神崎 | 2007年2月10日 (土) 06時18分

「天涯」はもちろん写真もいいのですが、詩のような文章、沢木以外の他者の文章もいい。沢木の感性ここに極まると言う感じです。私の写真と文章も大きな影響を受けています。
それにしても、勢古さんの関心のある人物は私とかなり重なっています。

投稿: 玄柊 | 2007年2月10日 (土) 08時35分

>神崎さん
たしかに沢木さんの撮った写真には訴えてくるものがあります。この人は、文章もうまいし、顔もいいし、魅力的な人ですね。
笠智衆といえば、すぐに思いだすのは寅さんの御前様役ですが、渋い俳優でした。
勢古さんの本はまだ読んでいる途中なので、笠智衆さんの項が楽しみです。

>玄柊さん
勢古浩爾さんの本は、BOOK OFFでもよく見かけますので(新書コーナー)、ぜひご覧ください。とくにこの『新・代表的日本人』は玄柊さんにもオススメです。

投稿: やまおじさん | 2007年2月10日 (土) 20時10分

勢古さんの本で紹介されていた、『八重子のハミング』陽(みなみ)信孝著(小学館文庫)を、感動をもって読了。
『山谷崖っぷち日記』大山史朗著を読み始めています。
こちらも勢古さんの本で知りました。
強烈です。

投稿: やまおじさん | 2007年2月17日 (土) 00時20分

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