【読】香月泰男(続)
読書日誌というのも無理があるけれど。
香月泰男関係の本を2冊、もよりの図書館から借りてきた。『シベリヤ画集』 香月泰男
昭和46年(1971)10月 新潮社
定価12,000円もする大型の画集。
立花隆氏が言うように、写真に撮られた絵画作品には「嘘」があるとは思う。 実物を目で見るのとはちがうものが見えてしまう、という立花氏の指摘はまちがっていないだろう。
しかし、なかなか実物を見る機会が得られないから、しかたがない。
写真は、「点呼」という題名の2枚の作品。
香月さんじしんの文章がそえられている。
<1947年5月17日、シベリヤでの最後の点呼が行われた。 いよいよ復員船恵山丸乗船の日である。 これさえ通過すれば、もうだれからも拘束されることのない、自分の身体になれるのだ、と思うと、はげしい空腹感もなくなった。 汚れきった作業衣の中の、やせた肉体に感謝せずにはいられなかった。 多くの友が故国を見ずして、シベリヤの露と消えて行ったのに、よくも今日までもちこたえてくれたと――。>『香月泰男のおもちゃ箱』
香月泰男 作、谷川俊太郎 詩と編
大森忠 撮影
新潮社 平成15.8.25
香月さんは、絵を描きながら、手慰みにこういう「おもちゃ」も作っていたのだった。
写真でみるだけでも、なんだかうれしくなってしまう。香月さんのアトリエ。
三隅町立香月美術館に再現されているという。
香月泰男美術館
http://www.city.nagato.yamaguchi.jp/~kazukiyasuo/
いつか訪ねてみることができるといいな。
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