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2007年5月20日 (日)

【読】船戸与一『満州国演義 2』

「演義」――史実を脚色しておもしろく述べること。また、その通俗的な史書。
(大修館書店 明鏡国語辞典)

Funado_manshu2_1船戸与一 『事変の夜 満州国演義 2』 (新潮社)
一巻目を読み終えて、二巻目にはいった。
西暦1930年、昭和5年、皇紀2590年、民国19年――扉にこう書かれている。
この暦の併記は、同じ著者の『砂のクロニクル』や『蝦夷地別件』を思いおこさせる。
『砂のクロニクル』(1991年)ではペルシャ暦(ジャラリ暦)が、『蝦夷地別件』(1995年)ではアイヌの暦が、西暦(グレゴリオ暦)や和暦に併記されている。
いかにも船戸与一らしい、歴史をとらえる自由な視点が感じられる。

物語は、いよいよ面白くなってきた。
敷島家の四兄弟のうち、ひとりだけ東京に残っていた末っ子の四郎も満州に呼び寄せられ、激動する歴史の渦のなかに巻き込まれていく。

季節はずれの風邪をひいてしまい、天気がいいのにどこにも出かけられず、家で本を読んでいた。
なぜだか、一年に一度、きっちり風邪をひく。
去年の今ごろも、熱をだしてうなっていたっけ。
今回も、市販の風邪薬と熱冷ましシート(ひたいに貼るやつ)でなんとか熱がさがり、ほっとしている。

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コメント

その後、風邪はいかがですか。こちらは、随分暖かくなり、先日は聖台ダムで桜を見ました。

投稿: 玄柊 | 2007年5月23日 (水) 09時10分

結局、月曜日まで熱がさがらず、いまだに調子は戻っていません。こちらは、初夏の陽気です。『満州国演義2』を、もうすぐ読み終えます。

投稿: やまおじさん | 2007年5月23日 (水) 19時38分

満州国演義~霊南坂のひとたち を週刊新潮で愛読していたが、いつの間にか終わっていつ再開するか、知りたくて週刊新潮のホームページを開き、この日誌にたどり着きました。連載小説が目当てで週刊誌を買うのは、松本清張の西海道談奇以来のような気がします。文句なしに満州国演義は、おもしろい。いずれにしても太平洋戦争までの歴史を繰り返し直視し続けることが、大切だと思います。

投稿: 百田 陽一 | 2007年5月30日 (水) 14時10分

>百田さん
コメントを、ありがとうございます。
船戸与一、満州、などのキーワードでたくさんの方々が検索してくださって、ありがたいことです。
この小説は、ほんとうに面白いですね。
続編が楽しみです。
(船戸ファンですので、なおさらです)
先の戦争については、調べ続けたいと考えています。
私たちの学生時代、戦争のことは、ただ「悪いこと」としか教わらなかった気がします。
ディテールについて、誰も教えてくれなかったような気も。
日本って、ヘンな国ですね。

投稿: やまおじさん | 2007年5月30日 (水) 20時59分

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