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2007年5月18日 (金)

【雑】病院、医者

病気自慢のようになるので、あまり書かないようにしてきたが、実は持病があって、ほぼ隔月で某大学病院に通院している。
検査と医師の診察だけなのだが、月に二度ということもある。
大学病院が特別に好きなわけではなく、土曜日に診療している大きな病院が少ないのだ。
大学病院は、よくないな。 医師に誠意が感じられない。
流れ作業のように、マニュアル通りに患者をこなしているんじゃないか、とまで思ってしまう。
あるいは、自分の研究のための材料、学生のための練習台・・・言いすぎかもしれないが、そんな気分になってくる。
明日は、その大学病院へ行く日。
予約制とはいいながら、一時間近く待って、診察は5分かそこらなんだろうな。

こんなことを書いたのは、先日読んだ本の内容が頭に残っていたからだ。
Miyoshi_maki2ちょっと前にも、このブログで紹介した。
【読】元気のでる本 (2007.5.11)
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_2384.html
『四人はなぜ死んだのか』 三好万季 著
例の、和歌山「毒入りカレー事件」の報道に疑問をもった中学3年の少女が、インターネットや書籍を調べて、食中毒でも青酸中毒でもなく、砒素による症状ではないかという結論に達した。
驚くべき少女である。
ただ・・・読んでいてちょっと引っかかったことがある。
文章がうますぎる、というか、非の打ちどころのない文章なのだ。
こちらが劣等感をおぼえるほどだった。
いくら医者を目指す少女とはいえ、こんな文章が書けるのかな?――と思っていたら、あれは父親が書いたものである、などという悪質なネット記事(噂の真相という雑誌記事らしい)が見つかって、ちょっといやな気分になった。
これはわたしの推測だが、たぶんこの子は、お父さんにきっちり添削してもらったのではないか。
(この本の中で、経営コンサルタントをしているお父さんから文章の書き方を教わったことは書かれている)
それはそれで、悪いことではないと思うのだ。
ともあれ、この本(初出は文藝春秋という月刊誌、文藝春秋読者賞を受賞している)が出版されたことで、マスコミ攻勢にあったらしい。
この本にもURLが書かれている、三好万季さんのサイトがある(更新が止まっていて、休眠中かもしれないが)。
Maki's Room http://www.platz.or.jp/~yoroz/
このサイトを見ると、若い普通の女の子という感じもする(現在は24歳)。

そうそう。
わたしは図書館から単行本(文藝春秋社刊)を借りて読んだのだが、文春文庫からも出ていたので、書店に注文しておいた。 明日、受け取ってくる予定。
http://www.bunshun.co.jp/book_db/7/65/60/9784167656089.shtml
文庫には、著者の「その後」を描く書下ろしも収録されているようだ。
解説が渡辺淳一というのが、ちょっと・・・だけれど。

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コメント

実は私も、ごく少数の医者を除いて、医者を(医学ではありません)信じられない人間です。多くの患者を診なければならない大変さは分かります。しかし、人格が形成されないままに患者と接している状況が、こうさせているのかもしれません。
1980年代から90年代にかけての腰と座骨の苦しみは、何度医者へ行っても解決されませんでした。針灸がその糸口を掴み、ヨガが治癒の道を開きました。
やまおじさんの病いが、もっと素晴らしい医者と出会い癒されていくといいですね。

投稿: | 2007年5月19日 (土) 05時13分

5時13分のコメントは玄柊です。名前が入っていないのに、気づかずに送信しました。失礼。

投稿: 玄柊 | 2007年5月19日 (土) 05時14分

>玄柊さん
わたしも同じように感じています。
どんな職業でも、しかたなくやっているというような姿勢があると、がっかりします。ことにサービス業の場合は(医者も一種のサービス業だと思う)。
個人病院のなかには、いいお医者さんもいるのかもしれず、ほんとうはそういうかかりつけのお医者さんがいるのが理想かも。
西洋医学の枠組み、しばりを超えた柔軟な考え方もたいせつなのでしょうね、きっと。

投稿: やまおじさん | 2007年5月19日 (土) 06時14分

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