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2007年9月 4日 (火)

【読】沖浦さんの新刊(続)

沖浦和光さんの、こんな本も出版されていたのだった。
Okiura_akusyo_2沖浦和光
 『「悪所」の民俗誌 色町・芝居町のトポロジー』
 文春新書 497 2006.3.20
トポロジー(topology)とは、位相数学(幾何学)、地勢学、という意味の言葉らしい。

いま読んでいる 『旅芸人のいた風景』 には、浅草弾左衛門とその配下の「非人」、「乞胸(ごうむね)」らの芸能民も登場し、私にとって、このうえなくおもしろい。
私の幼児の頃のかすかな記憶をたどってみると、流しの遊芸民がまだ身近にいたような気がする。

川端康成の 『伊豆の踊り子』 も、旅芸人一座とのふれあいの話だ。
そういえば、この有名な小説をきちんと読んでいない。
「物乞い、旅芸人、村に入るべからず」 と書かれた立札が、伊豆の村の入口にあったと、『伊豆の踊り子』 に書かれているという。

『「悪所」の民俗誌』 の帯の惹句もおもしろい。
 そうだったのか、ひとの世は!
 天に「星」あり、地に「悪所」あり
 賤視された「制外者(にんがいもの)」の聖なる世界

帯の裏には――
 中世の遊女は<聖性>を帯びていた
 出雲阿国はアルキ巫女だった
 悪所は、遊女町・芝居町とワンセット
 河原は、あの世とこの世をつなぐ
 などなど、<色><惡><遊>から読み解く日本文化

『旅芸人のいた風景』  目次から
遊行する渡世人 / 乞食巡礼と御詠歌 / 「辻芸能」としての大道芸 / 川端康成の『伊豆の踊り子』 / 宝塚歌劇、温泉、箕面の滝 / 修験道の行場と西国三十三所巡礼 / 芝居小屋と活動写真 / 最後の役者村・播州高室 / 村に旅の一座がやってきた / 一晩で出現する祝祭空間 / 舌先三寸の啖呵売 / 大道芸の王者「ガマの膏売り」 / ひとり旅の「フーテンの寅さん」 / 香具師の本義は愛敬芸術 / 市川団十郎のお家芸「外郎売り」 / 大江戸の辻芸――非人・乞胸・願人坊主・香具師 / 近世の身分制と芸人 / 香具師からテキヤへの「渡世替え」 / ヤブ医者・渡医者・辻医者

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コメント

「伊豆の踊り子」は川端の中では好きな作品ですが、たしかにこの言葉があり、旅芸人への当時の人々の考え方に驚いたことがありました。「出雲の阿国」も興味があります。有吉佐和子にこのタイトルの本があったように思います。

投稿: 玄柊 | 2007年9月 5日 (水) 13時33分

有吉佐和子『出雲の阿国』(中央公論社)は読み応えがありました。
皆川博子にも『二人阿国』(新潮社)という面白い小説がありました。
こちらは、木の実ナナさん、池畑慎之助さん、それに上々颱風が出演したミュージカル「阿国」の原作。
私は4年前の公演を見ましたが、エキサイティングでした。
http://www.duncan.co.jp/web/stage/okuni07/
http://www.theaterguide.co.jp/Watchfor/2003/0623w.html

投稿: やまおじさん | 2007年9月 5日 (水) 21時59分

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