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2007年10月25日 (木)

【読】読了

Takahashi_katushiko_aterui2最後はいっきに読みおえた。
高橋克彦 『火怨 北の燿星アテルイ』 (講談社文庫)

ラストが感動的で、朝の通勤電車の中で涙を流してしまった。
ひさしぶりに出会った、読み応えのある小説だった。
巻末、北上次郎の解説の一部を引用しておこう。
(北上次郎は、「本の雑誌社」の目黒孝二のペンネーム)


<(前略) 何度も目頭が熱くなる。 その連続で、息苦しくなる。 血が脈打つ小説とはこのことだ。>
<蝦夷が一度も自ら攻撃をしかけない展開を見られたい。 彼らは自らの暮らしと土地と空を守るために、やむなく立ち上がるだけだ。 勝つことが目的なのではないという戦いも奇妙だが、敵将を殺さないように配慮するのも彼らの置かれた立場を語っている。 だから戦闘も複雑になる。 (略) その複雑な戦いを、人の心を活写しているからこそ、「俺たちはなにも望んでおらぬ。 ただそなたらとおなじ心を持つ者だと示したかっただけだ。 蝦夷は獣にあらず。 鬼でもない。 子や親を愛し、花や風に喜ぶ ――」 と最後に阿弖流為が叫ぶシーンが、読み終えても印象深く残り続ける。> (『火怨』 講談社文庫 下巻 解説)

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コメント

北上次郎は目黒孝二という事さえ知りませんでした。舞台は東北でしょうか。ここまで、書かれるとついつい読んでみたくなりました。

投稿: 玄柊 | 2007年10月26日 (金) 17時08分

電車で本を読むことは、学生のころよくしていましたが、涙を抑えることができなかったのは、2回くらいだったでしょうか。。。

それほどまでに、感動なさったのですね。
気になります。

投稿: モネ | 2007年10月26日 (金) 20時15分

>玄柊さん
舞台は、仙台あたりです。
多賀城とか、東和とか、胆沢といった、古代蝦夷と朝廷がせめぎあっていた土地。
ぐいぐい引き込まれる小説でした。
目黒孝二が絶賛するだけのことはあると思います。

>モネさん
私は涙もろいところがあるので、本を読んでいてよく落涙します。
夢中になって読んでいると、傍目も気にせずに涙を流したりして、ちょっと恥ずかしいのですが、まわりは誰も気づかないものですね。

ブログ、始められたのですか?

投稿: やまおじさん | 2007年10月26日 (金) 21時57分

そうなんです。昨日あるGさんが、軽く押してくださって、、、思いがけない出来事でしたが、あっという間に・・・ぼちぼち続けます。関西では、「どうでっか」「ぼちぼちでんな」といいます。私は使わない言葉ですが・・・
というわけで、よかったらのぞいてみてください。

投稿: モネ | 2007年10月26日 (金) 22時29分

>モネさん
さきほど拝見しました。
自然体で続けられるといいと思います。
ときどきおじゃましますので。

投稿: やまおじさん | 2007年10月26日 (金) 22時41分

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