【読】そういえば、村上春樹
彼のことは、このブログに何度も書いたが、村上春樹(和田誠 絵)の 『ポートレイト・イン・ジャズ』 というゴキゲンな本を読んでいて、また思いだした。
この暮れ、12月12日に没後三周年をむかえる、古くからの友人の本。
『晴読雨読日記』 岸本完司
(株)北のまち新聞社 「あさひかわ新聞」 発行 2006年8月6日
地方新聞に連載していた書評を集めたこの本には、村上春樹の本が多くとりあげられている。
岸本は翻訳業をしていたが、村上春樹にも翻訳の仕事が多いから、村上春樹ファンだったのかもしれない、などと思う。
この 『晴読雨読日記』 にとりあげられている村上春樹関連の本を、目次からひろってみよう。
■ 役に立たない話や本ほどおもしろい 村上春樹 「村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけ方」 (新潮社)
■ なんでもありの相談室 村上春樹 「そうだ、村上さんに聞いてみよう」 (朝日新聞社)
■ 春の日のビールの味は 村上春樹 「Sydney! [シドニー] 」 (文藝春秋)
■ 訳せるもの、訳せないもの (3) AERA MOOK 「村上春樹がわかる」 (朝日新聞社)
■ 村上春樹の新作 村上春樹 「海辺のカフカ」 (新潮社)
ざっと、こんなところか。
もっとたくさんあったような気がしていたのだが、意外にすくなかった。
私は、恥ずかしながら(恥じることもないのだけれど)、村上春樹の本を読んだことがなかった。
村上春樹の評判はいやでも耳に入っていたし、本屋でもいやというほど目にしていたが。
(もう一人の村上龍は一冊だけ読んだ――芥川賞受賞作だったが、私の肌には合わなかった)
『ポートレイト・イン・ジャズ』 で村上春樹の文章にふれて、お、なかなかいいじゃないか、と思った。
すこし読んでみようかなあ。
だいぶん前、古本屋で気まぐれに買った本が二冊ほどあったはずだから。
『晴読雨読日記』 について書いた、過去の私のブログ記事
【読】うれしい書評(道新) 06/10/04
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_5f42.html
【読】「晴読雨読日記」ネット入手法 06/09/14
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2041.html
【読】読了(晴読雨読日記) 06/09/05
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_a5d4.html
【読】「晴読雨読日記」を読む 06/09/02
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_2969.html
【読】友人が残したもの 『晴読雨読日記』 06/08/24
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/__0ad3.html
【2007.10.4追記】
今年、三回忌(没後満二年)だと思っていたが、もう三年になるのだった。
訂正した。
岸本完司 略歴 (『晴読雨読日記』 著者略歴から転載)
1951年 北海道上川郡東神楽町生まれ
北海道教育大学附属旭川中学校卒
北海道旭川東高等学校卒
早稲田大学第二文学部中退
東京音楽図書等を経て出版編集翻訳に携わる
以後翻訳を生業とし
1994年帰旭 翻訳に専念する
2004年12月12日死去 (享年53)
岸本完司の主な訳業
■頭脳開発10日間 / リンダ・ペリゴ・ムーア. -- 主婦の友社, 1987.3
■ヴァイオリンを愛する友へ / イェフデイ・メニューイン. -- 音楽之友社, 1987.4
■知られざるフリーメーソン / スティーブン・ナイト. -- 中央公論社, 1987.6
■知られざるフリーメーソン / スティーブン・ナイト. -- 中央公論社, 1990.5. -- (中公文庫)
■ドミンゴの世界 / ダニエル・スノウマン. -- 音楽之友社, 1987.11
■ヒトラーへの聖火 / ダフ・ハート・デイヴィス. -- 東京書籍, 1988.5. --
( シリーズ・ザ・スポーツノンフィクション ; 2)
■フライデー・ナイト・ライツ / H.G.ビッシンガー. -- 中央公論社, 1993.9
■FBIの危険なファイル / ハーバート・ミットガング. -- 中央公論社, 1994.8
■11番目の戒律. 上 / アレシア・スウェージー. -- アリアドネ企画, 1995.9
■11番目の戒律. 下 / アレシア・スウェージー. -- アリアドネ企画, 1995.9
■フィレンツェに抱かれて / R.W.B.ルイス. -- 中央公論新社, 1999.5
■驚異の12分間エクササイズ / コバート・ベイリー. -- キングベアー出版, 2000.7
■コロンブスをペテンにかけた男 / ジャイルズ・ミルトン. -- 中央公論新社, 2000.3
■ナポレオンもう一人の皇妃 / アラン・パーマー. -- 中央公論新社, 2003.2
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コメント
Kさんと、春樹さんの話したかったです。
ブームになるずーっと前からフィーリングが合って、愛読していました。
いま「うさぎおいしいフランス人」(村上かるた)という、村上さんの息抜きの本を図書館から借りてきています。
投稿: モネ | 2007年10月 3日 (水) 23時46分
>モネさん
私には、村上春樹を語る資格はないのですが、今日、『夜のくもざる』(平凡社)という短編集(小説というかなんというか)を読んでみました。
なかなか面白かったです。
BOOK OFF で安かったのと、珍しく段ボールのケースに入った本だったので、気まぐれで買った本です。
有名なヒット作も読んでみたいとは思っています。
K君は、仕事がら読書家でしたが、私とは読書傾向において微妙に重なる部分と、そうでない部分があったように思います。
彼の『晴読雨読日記』を読んで感じたことです。
私は、一時期、宮部みゆきにはまっていたことがあるのですが、K君もずいぶん読んでいたことを知って、意外に思ったり・・・。
投稿: やまおじさん | 2007年10月 4日 (木) 21時33分
私の友達でも、活字を読まないと眠れないという人がいますが、私とは守備範囲が相当違っていて、共に本を語ることはできません。。
微妙に重なる部分もあるのですが・・・
ヒット作でないもののほうが、私は好きです。「ノルウェーの森」でブレイクしたときは、内心、がっかりしたという、隠れファンの微妙な心理でした。。。
投稿: モネ | 2007年10月 5日 (金) 05時49分
>モネさん
いつも、コメントをありがとうございます。
ファンの微妙な心理、私にも身におぼえがあります。
活字を読まないと眠れないという方は、かなりの活字中毒ですね。
私は、寝床で読み始めると、5分もたたないうちに眠くなります。いい睡眠剤です。
投稿: やまおじさん | 2007年10月 5日 (金) 21時11分