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2007年11月19日 (月)

【読】勢古さんの近刊

賢治全集を読みかけのまま(電車の中ではあまり集中できないから)、こんな本を読みはじめた。

Seko_musukoe勢古浩爾 『会社員の父から息子へ』
 ちくま新書 686  2007.10.10

勢古さんの本は、どれもおもしろい。
嫌いな人は、どの本も同じようなことが書いてあると言うだろうが、私にはこの 「勢古節」 がいいのだ。
34年間勤めた洋書輸入会社を、定年を間近にして退職したらしい。

私が好きな 「勢古節」 とは、たとえばこういうところだ。

<世界史は殺戮と強奪、悲嘆と慟哭の歴史である。 同時に、人間精神の輝かしき発露と高揚の歴史でもある。 人類は偉大な業績を残してきた。 史跡があり、歴史的建造物がある。 世界史的な芸術作品がある。 哲学や思想がある。 (中略) 現在でも、自分の創造的な仕事に命をかける人々がいる。 人類史的な大きな仕事をする人もいる。
けれど、比べることもないのだが、それらすべてはたったひとつの愛情の前には色褪せる。 それらの世界遺産は人類や人間社会においては重要かもしれないが、この世を百年足らずでおさらばする、砂粒のような一個の人間にとっては、ほんとうには必要がない。 (後略)>
 ― 第3章 愛した人は愛した人 ―

もちろん、これは、著者じしんが 「わたしは愛情の大切さをいうために、極端なことをいっている」 と認めているように、極論である。
だが、至極 「まっとうな」 ことを言っていると思うのだ。

タイトルからわかるように、二人の息子さんに向けて語るスタイルで始まっている。
私なりに翻訳して言えば、「フツーに生きる人がいちばんエライのだ」 と言い続けているのが、この人だ (と、思う)。
この 「フツー」 には、いろいろな意味がこめられている。
それが何かということは、勢古さんの本を読んでもらうしかないのだが。

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コメント

『会社員の父から息子へ』、僕も読みました。
勢古さんの私情がうかがえて面白かったです。

投稿: ハッセー | 2007年11月20日 (火) 19時26分

>ハッセーさん
私も今日、読みおえました。
いい本でしたね。

投稿: やまおじさん | 2007年11月20日 (火) 22時31分

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