【読】船戸与一『満州国演義 3』
日曜日から読みはじめて、ハードカバー417ページの三分の二まですすんだ。
船戸与一 『満州国演義3 群狼の舞』
新潮社 2007.12.20 発行
一巻目と二巻目を読んだのは、去年の5月だった。
半年以上待って、待望の三巻目が出版されたのだ。
「週刊新潮」誌上の連載はまだ続いているらしく、続編(第四巻)は今年の「初夏」に刊行予定だという。
前二巻の内容の記憶が薄れてしまっていたので、主人公たちのこれまでの行動を思い出すまでに時間がかかったが、ここまで来ると、もう船戸ワールドにどっぷりと浸かっている。
時は昭和7年(1932)、満州国「建国」の年。
敷島四兄弟(太郎、次郎、三郎、四郎)が満州に揃い、それぞれの立場で動乱に巻きこまれていく。
太郎は外交官、次郎は満州浪人、三郎は軍人、四郎は無政府主義者くずれ。
この設定が面白い。
人物造形は、さすが。
船戸与一ファンには、たまらない長編小説だ。
【新潮社のサイト(紹介ページ)】
http://www.shinchosha.co.jp/book/462304/
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コメント
興味がありますね。1.2巻は図書館へ行ってみます。
投稿: 玄柊 | 2008年1月23日 (水) 22時58分
>玄柊さん
北国の詩人 小熊秀雄が生きた時代と重なりますね。
それにしても、ひどい戦争の時代だったと、つくづく思います。
日本中が戦争へ、戦争へと雪崩れ込んでいった時代。
船戸与一の歴史観がよくでている小説だと思います。
投稿: やまおじさん | 2008年1月24日 (木) 22時38分