【読】大型書店は鬼門か
タイトルは、もちろん冗談です。
月に一度、ふところがちょっとだけ温かくなる日。
仕事の帰り、新宿東口の大型書店 「ジュンク堂」 に立ち寄る。
この書店は、三越百貨店の3フロアーを占める売場で、私にとっては宝の山のような場所だ。
新書、文庫コーナーを歩いただけでも、ほしくなる本ばかりで、一種の危険地帯かもしれない。
どうしてもがまんできなくて、気になる文庫本と新書を数冊購入。
その中から、三冊を紹介したい。
いずれも、講談社学術文庫。
この文庫シリーズには、読んでみたい本がたくさんある。
版を重ねて長く読まれている本が多い。
価格がやや高いのが難だ。
清水 勲 著 『ビゴーが見た日本人』
2001.9.10 第1刷 / 2007.4.20 第13刷
ジョルジュ・ビゴーは、こういう人物だ(Wikipediaより)。
<ジョルジュ・フェルディナン・ビゴー(Georges Ferdinand Bigot, 1860年4月7日 - 1927年10月10日)は、フランス人の画家、漫画家。
パリで生まれる。1876年にエコール・デ・ボザールを退学して挿絵の仕事を始める。1882年に日本美術を研究するために来日。1883年から1899年まで陸軍士官学校で講師をしながら、当時の日本の出来事を版画・スケッチなどの形で風刺画にあらわした。また、中江兆民の仏学塾でフランス語を教えてもいた。1894年に士族の娘・佐野マスと結婚し、1899年に離日するまで外国人居留地を中心として活動した。当時の日本人が興味を持たなかったものも多く題材としており、今となっては貴重な資料ともなっている。>
海保嶺夫 著 『エゾの歴史』
― 北の人びとと「日本」 ―
2006.2.10 第1刷 / 2007.9.20 第3刷
海保さんは、日本近世史専攻の文学博士。
元北海道開拓記念館学芸員。
著書に 『中世の蝦夷地』 『日本北方史の論理』 『近世の北海道』 『幕藩制国家と北海道』 など。
このあいだまで読んでいた、瀬川拓郎さん(旭川市博物館学芸員)の本でも、海保さんの著作がいくつか参照・引用されていて、気になっていた人だ。
谷川健一 著 『魔の系譜』
1984.11.10 第1刷 / 2003.9.20 第25刷
<魔とは何か? 日本の王権を支えてきた影の部分を、著者は日本人の情念の歴史として捉え、使者の魔が正者を支配するという奇怪至極な歴史の裏側の流れを認めないものは、真の歴史を理解することはできないと主張する。 ……柳田国男や折口信夫がいまだ形をなし得なかった論点を直截に表現した本書が、谷川民族学の原点といわれるゆえんであろう。>
とある。
いつ読みはじめられるかわからないけれど、私にはとても興味深い内容。
われながら、あきれるほど本を買ってばかりいるが、それでいいのだ。
読む時間がもっとほしいけれど……。
「いつも読みたい本ばかり」 たしかこれは、渡辺一枝さんの本のタイトル。
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