【楽】三上寛のこと
いつも聴いているTBSラジオ(永六輔の番組)に、歌手の三上寛がでていた。
「2008年に公開予定の映画 『南京の真実』 では花山信勝を演じる予定」 (Wikipediaより)……この話をしていた。
この人の歌をそれほど熱心に聴いてこなかったが、私が好きな歌い手のひとりだ。
LPを三枚、シングルレコードを一枚、もっている。
初期のアルバム 『ひらく夢などあるじゃなし 三上寛怨歌集』 の中の一曲、「夢は夜ひらく」のさわりを、このラジオ番組で流していた。
♪ サルトル マルクス並べても
あしたの天気はわからねえ
ヤクザ映画の看板に 夢はよるひらく ♪
(作詞:三上寛 作曲:曽根幸明)
藤圭子のヒット曲 「夢は夜ひらく」 のカバーだが、歌詞は三上寛のもの。画像は、Amazonから拝借。
このLP、ジャケットもすごいが、内容もすごい。
収録曲:あなたもスターになれる/ひびけ電気釜!!/痴漢になった少年/股の下を通りすぎるとそこは紅い海だった/パンティストッキングのような空/一人の女のフィナーレ/昭和の大飢饉予告編/誰を怨めばいいのでしょうか/夢は夜ひらく
「放送禁止用語」がひんぱんに出てくる歌詞ばかりで、上品な方々は眉をひそめるだろうが、こういうのはきらいじゃない。私が大好きなアルバムは、1981年に発売された 『Baby』 だ。
山崎ハコが提供した 「うわさによれば」 という名曲が収録されている。
♪ うわさによれば 透きとおる 里の川
白い腹見せて ぷかり魚
うわさによれば 泳いだ場所 草も枯れ
鉄条網の前に 立看板 "立入禁止"
里の自慢ときかれても とりえのない町です
そういえば水がきれいと 目を輝かせていた …… ♪
(作詞・作曲:山崎ハコ)
三上寛は、若い頃そうとうつっぱっていたようだが、いまはすっかり 「丸く」 なった印象がある。
それでも、根っこには津軽の熱い血が流れる反骨漢だと思う。
いまから四年前、五木寛之の 「論楽会」 で、山崎ハコとともに出演したのを実見したことがあった。
ギターをかきならしながらステージにでてきた三上寛を、なつかしく思いだした。
こんなサイトがみつかった。
三上寛プロフィール
http://homepage2.nifty.com/Zapatista-Kansai/Mikami%20Kan%20Profile.htm
このサイトのプロフィールを見て知ったのだが、三上寛は私とほぼ同年代だった。
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コメント
藤圭子の『夢は夜ひらく』はオリジナルでは無く、その前に園まりと緑川アコの競作がありました。
元々は作者不明のまま少年鑑別所内で歌われていた歌のようです。
投稿: ☆諒 | 2008年10月13日 (月) 16時34分
>☆諒さん
ご指摘、ありがとうございます。
おっしゃる通り、藤圭子のカバーというのは厳密にはまちがいでしたね。
園まりと緑川アコの歌も聴いてみたいものです。
藤圭子は、私と同年代、旭川という土地で私とつながっているような気がして、この歌のオリジナルという感じがしていましたが、作者不詳でしたね。
投稿: やまおじさん | 2008年10月13日 (月) 17時43分