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2008年6月11日 (水)

【読】胸にしみる本

数日前にこのブログで紹介した本を読み続けている。

Sunazawa_kura砂沢クラ 『ク スクッ オルシペ』
  ― 私の一代の話  ―
 福武文庫 1990.2

明治30年(1897)、北海道旭川市近文のコタンに生まれた砂沢クラさんが、みずからの生い立ちを綴ったもの。
明治末から大正にかけて、北の大地で生活していたアイヌの人々の暮らしぶりがよくわかる。
写真・図版(クラさん自身の手になるスケッチ)が多数収録されていて、とてもいい本だ。

クラさんの文章が自然体で、ひとつひとつのエピソード(苦労話が多い)が胸にしみる。

目次から抜粋。

第1部 神々と共に
 初めて山のクマを見た/山で生まれ、山で育つ/……アイヌ語で賛美歌を歌う……
 和人の小学校に入学/日露戦争、ウタリの苦しみ/和人に土地を追われる
第2部 旧土人と呼ばれて
 マサ小屋で次々死ぬ/父、士別の山で死ぬ/……アイヌ学校へ通う……
 精華女学校で裁縫を習う/金成マツさんとユーカラ/知里幸恵さんのこと……
第3部 伏古コタンの日々
 ウェンモシリの伝説/オクスツウンクルの血統/……草小屋で長男生まれる……
 コタン消滅する
第4部 安らぎのトチを求めて
 奈井江の山に入る/夫呪われ、クマ送りする/チャランケの血統と言われる……
 真志保さんにアイヌ語を教える……添牛内から安住の地、芦別へ
第5部 文化伝承の日々
 家を建て、孫を呼ぶ/川岸・四季の暮らし/……白金温泉でユーカラ演ずる……
 幸せな暮らしに涙

本文 348ページ。
巻末に、年譜(クラさんの暮らしと同時代史)、系図(記録に登場する親族の系図)、クラさんの歩いた道(北海道の絵地図)、あとがき(北海道新聞社社会部 深尾勝子)、文庫のためのあとがき(同左)、がある。

親本(単行本)は、昭和58年(1983) 北海道新聞社から刊行されている。

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コメント

この本、やはり手に入れたいですね。

投稿: 玄柊 | 2008年6月11日 (水) 23時10分

日本の古本屋で、旭川の旭文堂に在庫があることがわかり、直接行って買ってきました。北海道新聞社発行の単行本でした。(1200円)さらには、こちらも単行本でほしかった花崎さんの「静かな大地」が700円で見つかりました。どちらも、非常にきれいな、中身も素晴らしい本でした。本も出会いです。後者は、発行された1988年からですから、20年越しで手に入れました。一応ご報告です。

投稿: 玄柊 | 2008年6月12日 (木) 15時31分

>玄柊さん
手にはいって、よかったですね。
『静かな大地』(花崎皋平)の単行本、私も持っています。
私はネット販売で入手したように記憶しています。

旭川の古書店は、アイヌ関係の良書が揃っていますね。
以前、新宿のデパートで開かれた古書展にも、旭川から出店している古書店がありました。
何冊か、欲しかった本が見つかったおぼえがあります。

投稿: やまおじさん | 2008年6月12日 (木) 20時33分

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