【演】地獄八景(桂枝雀)
ひさしぶりに、レコードを聴きなおしている。
昭和57(1982)年10月4日~7日
サンケイホール (大阪)
サンケイホール開館30周年記念
「桂枝雀独演会」 (収録は10月6日か)
東芝EMI TY-60038・39
「地獄」 ということばに抵抗があるかもしれないが、爆笑の連続である。
枝雀も、はじめにことわっている。
「あの世を舞台にいたしましたお噺でございます。 舞台はあの世でございますが、別にこの深刻な噺ではございませんので、きっかけを見つけて笑っていただきたいのでございます。 すべて冗談事でございます。 こんな噺で笑っては不謹慎じゃないかなんて思わないようにしていただきたいのでございます。」
『現代上方落語便利事典』(相羽秋夫)によると、
<「東の旅」シリーズの「軽業」から続く場合は綱の上の軽業師が落ちて死んで地獄へいくという設定である。 戦後桂米朝が今日のように整理し、彼の得意ネタの一つになった。 きっちりやれば一時間はゆうにかかる。>
とある。
このレコードでも、二枚組の三面にわたる大ネタだ。
枝雀の落語は早口で、大阪弁になじみがないと聞き取りにくいといわれるが、このテンポのよさがたまらない。
このレコードの1982年が桂枝雀の初演だが、二年後の1984年3月28日、歌舞伎座(東京)の舞台でも演じた。
私は、家人とふたりでそれを聞きにいった。
(これは、前にも書いた)
すばらしい高座(舞台)だった。
当時の新聞記事を切り抜いていあったので、掲載しておく。
| 固定リンク | 0
「【演】演劇・映画・演芸日誌」カテゴリの記事
- 【演】ぼちぼちいこうか 2023年総集編(演劇編)(2023.12.27)
- 【演】ぼちぼちいこうか 2023年総集編(映画編)(2023.12.26)
- 【演】芝居って、いいなあ ――「ジャズ大名」を観て(2023.12.24)
- 【演】ガザの戦争と沖縄戦(2本の映画)(2023.11.12)
- 【演】映画「福田村事件」を観た(2023.10.20)
「桂枝雀」カテゴリの記事
- 【読】古本市での収穫(2016.03.28)
- 【演】千両みかん(2015.12.31)
- 【雑】プラネタリウム(2013.01.08)
- 【演】枝雀さんの貴重な音源が…(2012.02.17)
- 【演】松本留五郎(2011.02.12)
コメント
米朝の地獄八景聞いたことがあります。
地獄の演芸場で「桂米朝 独演会」開催
というくだりがあって、「米朝ってまだ死んでなかったよな」
「看板の横をよく見てみ。近日公演って書いてあるがな」
笑ってしまいました。
投稿: たこやき太郎 | 2008年6月28日 (土) 17時25分
>たこやき太郎さん
コメント、ありがとうございます。
米朝師の音源もあるので、後で聴いてみましょう。
そんなクスグリがはいっているんですね。
言われてみれば、なんとなく思い出します。
米朝師の噺には、爆笑するところは少ないけれど、ニヤリとしてしまう可笑しみがあります。
投稿: やまおじさん | 2008年6月28日 (土) 17時48分