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2008年6月30日 (月)

【読】星野道夫と見た風景 (星野直子)

こんな本もあった。
いつ手に入れたのかも覚えていないが、まだ読んでいなかったようだ。

Hoshino_naoko『星野道夫と見た風景』
 星野道夫 星野直子
 新潮社 とんぼの本 2005.1.25

1993年に星野道夫さんと結婚した直子さんが、星野さんのことをこう語る。

― 本書 P.120- ―
 01年の夏には、アラスカの海でクジラを追う道夫さんを長い間サポートしてくれた、リン・スクーラーの船に乗る機会がありました。 私と翔馬(注:星野夫妻の子息)、それに私の両親に、クジラを見せてくれるためです。
 船上でのある夜、リンにも協力してもらってできた 『森と氷河と鯨』 の本を渡したとき、彼がおもむろに、私に尋ねたんです。
「ナオコはクマを許すことができたのか?」
 私は、
「クマを許せないと思ったことはない」
 と答えました。 なぜなら、カムチャッカに迎えに行ったときの道夫さんの表情には、苦痛の影が少しもなかったから……とても静かな顔でまるで眠っているようだったから。
 もし、その表情に苦悶や痛みを見ていたら、クマに対する想いはちがったものになっていたかもしれません。

この本は、いい。
星野直子さんの文章も、好ましい。

フェアバンクス郊外の住宅地の森の一部を購入して、友人の大工に頼んで作った星野さんの家の写真がある。
落ちついた造りのログハウスのまわりに、花がたくさん咲いている。

「もともとは岩がごろごろしているような粘土質の斜面の土地で、どちらかいえばやせた土質」 だったところへ、「業者に頼んで肥えた土を運び込んでもらい、種をどっさり蒔いたのだ」 という。 (本書 P.12)

星野さんは、とてもいい場所で最後の数年を暮らしたのだった。 

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コメント

直子さんの言葉に、星野さんの最後が安らかなものだったことが読み取れます。よかったです。

投稿: 玄柊 | 2008年6月30日 (月) 09時21分

これはいい本でした。

投稿: やまおじさん | 2008年6月30日 (月) 20時23分

星野さんの安らかな最期の表情。ほっとしました。

投稿: モネ | 2008年7月 1日 (火) 16時38分

この本のカバーに使われている星野道夫さんのポートレイトは、星野さんがカメラをセットして、直子さんがシャッターを押したものだそうです。
二人とも、いい伴侶に出会ったものですね。

投稿: やまおじさん | 2008年7月 1日 (火) 21時17分

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