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2008年9月12日 (金)

【雑】芙蓉の謎 解明

花に詳しい人にとって、謎でもなんでもないのだろうが、私にはちょっとした謎だった。
住まいの前にある、芙蓉の花が、いつまでも白いのだ。

私の早合点だったのかもしれないが、朝は白くても夕方には紅色に変わる、と、図鑑には書いてあったように思いこんでいたのだ。
どうやら、それは 「スイフヨウ」(酔芙蓉) という八重咲きのものらしい。
芙蓉は、ほんらい、淡紅色の花、という先入観もあった。

手もとにある古い百科事典を、今日、あらためて紐解いてみた。


― 平凡社 国民百科事典 1962年初版 ―

ふよう [芙蓉]
九州、中国、台湾などに原産するアオイ科の落葉低木。 昔はその皮が和紙の補助原料とされていたが、花が美しいので各地の庭やいけがきに植えられている。 夏から秋にかけて毎日咲くが、一つの花は朝開き夕方にしぼむ。 葉は浅い掌状で細毛がある。 耐寒性は強いが寒地では地上部が冬に枯れる。 変種に白色花や八重咲きがあり、咲きはじめは白色でしだいに紅色に変わる八重咲種をスイ(酔)フヨウとよんでいる。 繁殖は実生、株分けによる。


紅色に染まるから、「酔」芙蓉とは、洒落ているではないか。

私は凝り性なので、今日の帰り道、こんな図鑑をみつけて買ってきた。
なかなかいい本だ。

Zukan_ha_de_miwakeru_jumoku『葉で見わける樹木』  林 将之 著
 小学館 FIELD GUIDE 22

フヨウとムクゲの、葉のちがいが一目瞭然。
この図鑑のすばらしいところは、葉の写真がカメラ撮影ではなく、スキャニング撮影によるもので、まことにリアルなこと。
小金井公園などへ行くときに、持ち歩きたいと思う。

本屋にいくと、いろんな植物図鑑があって、楽しいものだ。




もう一冊、これは以前から持っていたもの。

Kiyose_kusakihana_aki『吟行版 季寄せ-草木花 秋(上)』
 朝日新聞社 1981年 文庫版

芙蓉の項をみると、ここにも納得のいく解説があった。

[フヨウ] 日本の暖地や中国に野生があるが、ふつうは庭に栽培される親しみのあるアオイ科の落葉低木。 初秋に淡紅色の大きな五弁花を開き、一日でしぼんで落ちてしまう。 まれには白花を開き、シロフヨウ(白芙蓉)という。 咲きはじめは白いが、しだいに紅色に変わるものをスイフヨウ(酔芙蓉)といい、酔客の顔色の紅変することになぞらえたことはまことに酔狂といいたい。 八重咲きのものもある。 果実の中には毛の生えた小さい種子がたくさんでき、裂けて飛び出すころは葉も枯れておちる。 漢名は木芙蓉。

「季寄せ」 であるから、俳句がいくつかあげられている。
その一部。

枝ぶりの日ごとにかはる芙蓉かな  芭蕉
草とって芙蓉明らかになりにけり  河東碧梧桐
さはやかに芙蓉は花を了りけり  久保田万太郎


私の住まいの前にある芙蓉の木にも、実がなっている。
面白い実だ。
そろそろ秋、ということなのだろう。

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