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2008年9月21日 (日)

【読】『銃後の絵日記』

今日、図書館でこんな本をみつけた。

Juugo_no_enikki『太平洋戦争 銃後の絵日記』
 青木正美 編
 東京堂出版 1995.3  325ページ

編者略歴
青木正美(あおき・まさみ)
1933年、東京に生まれる。 50年、都立上の高校定時制中退。 53年、現住所に古本屋を開業。 営業のかたわら生涯の生業となった古書業界史に興味を抱く一方、近代作家の原稿・書簡、無名人の自筆日記などの蒐集に励む。 著書に 『昭和の子ども遊びと暮らし』 『古本屋四十年』 『古本屋控え帳』 『古本屋奇人伝』 『自筆本蒐集狂の回想』 『古本探偵追跡簿』 など。

この本は、編者が昔入手してあった二人の太平洋戦争の戦時下日記を編集したもの。
絵日記というところに魅かれて、借りてきた。
ユニークな本だ。

「はじめに」 のなかで、昭和20年度に克明な日記を残した文学者として、永井荷風、内田百閒、伊藤整、高見順、一色次郎、山田風太郎らの名前をあげている。

この本でとりあげている絵日記は、一般の無名人のものである。

一人目は、昭和17年から書き始めている絵日記作者、鈴木長三郎。
総武線幕張駅近くに住み、県立商業校の満四十歳の教員らしい。
用紙、筆記用具が極端に不足し、まして絵具などは一般には手に入りにくくなっていた時世に、みごとな絵日記を残している。

二人目は、都心の会社の労務課に勤める四十六歳の男性、松波盛太郎。
もともと文学青年くずれだったことが日記作者となったその背景としてあった、と編者はいう。
王子に世帯を持っていたが、弟が出征、昭和19年に戦死。
日暮里谷中の実家に年老いた父母と、母に先立たれた弟の娘がいる。
弟の戦死が伝わってからは、勤めの帰りには必ず実家に立ち寄って家をみるようになった。

<昭和二十年の年頭、彼はこの理不尽な弟の死を嘆き、この上は日々逼迫する戦争を、日本の運命を、とことん見てやろうと、まるではかない抵抗をこころみるように、一日々々を日記(こちらはとても絵日記とは言えないまでも、所々図解まで入れて)に刻みつけたのである。> (本書「はじめに」)



そういえば、ずいぶん前に、このブログでとりあげた山田風太郎の本があった。
なにやら付箋がたくさん付いている。
よほど夢中になって読んでいたらしいが、よく憶えていない。

Futaro_doujitsu『同日同刻 太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日』
 山田風太郎  ちくま文庫 2006.8

発売当時、読んだときの感想を、このブログに書いていたっけ。
じぶんのブログ記事ながら、こういうときに役にたつもんだ、と感心した。

2006年9月7日
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/__4e45.html

2006年9月8日
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/_2_1e0a.html

2006年9月9日
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/_3_09f1.html

この本の内容は、もうほとんど忘れていたのだが、今日、二年ぶりに読み返してみると、とても面白いのだ。

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