【雑】今年も、またリセット
年末、さいごの仕事を終えて家に帰ってくると、毎年きまってこう思う。
「今年も、またリセット」
去年の今頃も、おなじようなことをこのブログに書いていたっけ。
一昨年も。
こうしてまた、ひとつ歳を重ねるわけだ。
昼休み、コンビニで手に入れた雑誌。BURUTUS 2009年 1/1・15合併号
マガジンハウス 590円(税込)
表紙にひかれて買ってみた。
「生き方」を考える本、という巻頭の特集がなかなかいい。
パラパラとめくっていると、南方熊楠がとりあげられていて、うれしくなった。
こんな人たちが、それぞれ見開きで紹介されている。
チェ・ゲバラ/須賀敦子/北大路魯山人/伊丹十三/岸恵子/開高健/南方熊楠/向田邦子/ル・クレジオ/椎名林檎/赤塚不二夫
朝は朝で、電車の中で読んでいた宮部みゆきさんの時代小説の一節に、ジーンときた。宮部みゆき 『堪忍箱』
新潮文庫 476円(税別)
<この荷車には何が積んであるんだろう。藁で包んで荒縄で縛った四角いものが、ぎっちりと並べてある。ひどく重そうだ。でもこれを引いて持っていかない限り、引き手は金をもらえないし、今日のおまんまにはありつけない。仕事というのはそういうもので、雨でも天気でも暑くても寒くても、ひと言も文句を垂れたりしてはいけないのだと、おっかさんは言っていた。>
(「砂村新田」より)
そうなんだな、と思う。
働いて、働いて、文句も言わず、子を育て、老いて死んでいく、そんな無名の人々がいちばんえらいのだ。
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