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2008年12月 7日 (日)

【読】今年読んだ本 (宮部みゆき)

今年読んだ本のなかで、強く印象に残ったものをいくつかとりあげてみたい。

正月、宮部みゆきの時代小説を読みなおしてみようと思いたった。
1月9日、このブログにこんなことを書いている。
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_51c6.html

<今年は、無理をしないでじっくり本を読もうと思う。
年末から読んでいた本は、とうとう途中で投げだしてしまった。
興味ぶかい内容ではあったのだけれど、根気が続かなかった。
そんなわけで、もっと読みやすい小説を読むことに。
宮部みゆきの時代小説を、古いものから順に読みなおしている。
宮部みゆきは大好きで、最近のものを除いて、ほとんど読んでいる。
下の二冊も、ずいぶん前に読んでいるはずだが、あらためて読みなおしても新鮮だ。>


Miyabe_kamaitachiMiyabe_fukagawa『かまいたち』
 新潮文庫 1996.10.1
 (単行本 新人物往来社 1992年1月)

『本所深川ふしぎ草子』
 新潮文庫 1995.9.1
 (単行本 新人物往来社 1991年4月)





私が宮部みゆきの小説を読むようになったのは、『火車』(1993年)がでた頃からだと思う。
だから、上の二冊を読んだのは文庫になってからだと記憶している。

『火車』や『レベル7』(1990年)、『理由』(1998年)などの現代小説がとても新鮮で、そのうまさには舌を巻いたものだ。
さらに、『龍は眠る』 『鳩笛草』 『クロスファイア』 などのSF系小説(超能力者ものと言うべきか)もすばらしかった。

彼女の時代小説は、その頃なんとなく敬遠していたのだが、いちど読みはじめると次から次へ止まらなくなるほど面白いものばかりだった。

彼女は1960年生まれだから、まだ若い。
上の作品は、三十歳そこそこで書いたことになる。
そんな若い人が、よくもまあここまで、江戸の人情の機微を描けるものだと感心する。
この人の本領は時代物にあるのではないか、とさえ思えるほど完成度が高い。


Miyabe_bokutachino『僕たちの好きな 宮部みゆき』
 宝島文庫 497  2006/3/6
 619円(税別)
 (単行本 宝島社 2003年9月)

今年は、上の二冊のほかに、『震える岩/講談社文庫』 『幻色江戸ごよみ/新潮文庫』 『初ものがたり/新潮文庫』 の三冊しか読まなかったが、来年もまた、正月あたりに再読してみたいものが何冊もある。
近刊も読んでいないので、いつか読みたいとは思っている。

『ぼんくら』 『あやし』(2000年)あたりから、彼女の時代ものを読んでいないように思う。
『日暮らし』 『孤宿の人』(2005年)という気になる作品もあるし、今年 『おそろし 三島屋変調百物語事始』(角川書店) という新作も出たようだ。

これまで読んだものでは、異色小説 『蒲生邸事件』 (1996年/毎日新聞社、2000年/文春文庫)が面白かった。
二・二六事件の時代にタイムスリップするSFっぽい話だが、やはり、人情の機微に触れる作品である。
 


宮部みゆき - Yahoo!百科事典
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E5%AE%AE%E9%83%A8%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D/

宮部みゆき(みやべみゆき) (1960― )

推理作家。東京都生まれ。本名矢部みゆき。墨田川高校卒業後、速記者となる。1987年(昭和62)『我らが隣人の犯罪』でオール読物推理小説新人賞を受賞してデビュー。89年(平成1)『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞して作家としての地位を確立した。超常能力をもつ青年2人が登場するSF風を加味した『龍は眠る』(1991)は日本推理作家協会賞に輝いた。また『火車(かしゃ)』(1992)は山本周五郎賞の受賞作で、カード・ローンによる自己破産という、いかにも現代的な状況のなかであがく犯人像を凄惨(せいさん)なまでに描いた力作。『蒲生邸(がもうてい)事件』(1996)で日本SF大賞を受賞。マンションで起きた一家4人惨殺事件をテーマにした『理由』(1998)で直木賞を受賞。日常的な、きわめてありふれた状況のなかに不可解な謎(なぞ)を設定するのはこの作家の得意とするところで、語り口のうまさには定評がある。吉川英治文学新人賞の受賞作『本所深川(ほんじょふかがわ)ふしぎ草紙』(1991)などの時代小説もある。実力もさることながら、めぼしい文学賞をのきなみ受賞するという、その意味ではユニークな作家。 [執筆者:厚木 淳]

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