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2008年12月22日 (月)

【歩】【読】人形焼と宮部みゆきさん

今日、通勤の帰途、錦糸町駅前の 「山田家」 で人形焼を買ってきた。

このお店のこと、宮部みゆきさんのことは、ここに何度も書いたことだが、宮部さんご贔屓のお店である。


0812220002今日は、思いきって宮部みゆきさんのことを訊ねてみた。
お店の方、いわく。

「先生はよくお見えになりますよ。
小柄な方でねえ。
目立たないので、他のお客さんが宮部さんだと気づかないですね。
この近くに住んでらして、錦糸町駅前ビルなんかにもよくいらっしゃるようですよ」




置いてけ堀(山田家さんのパッケージや包装紙に描かれている)をテーマにした小品が、宮部みゆきさんの 『本所深川不思議草紙』 に収められていることも、いつか書いた。

Miyabe_fukagawa宮部みゆき 『本所深川不思議草紙』 新潮文庫
(「置いてけ堀」収録)

先日まで読んでいた、狩野俊さん(古本酒場「コクテイル」店主)の 『高円寺古本酒場ものがたり』 の中で、
<気持ちがささくれ立ったり、水に濡れたような湿った心持ちになったり、どうにもやりきれないときなど、家にこもって朝から藤沢周平や山本周五郎の短編小説を読むことにしている。>
と書かれていたけれど、私にとって、宮部みゆきさんの小説はまさにそういう存在である。

狩野さんの文章の続き。
<藩の内紛に巻き込まれ、上司の思惑に翻弄される下級武士。……貧しく生まれまがらも、日々の小さな幸せを見つけ生きていく町人。大きなものに流されながらも、必死で生きていく人間の小さな明かりが、どの物語にも灯っている。こんな人間がいるから、こんな生き方があったから、また歩いていこうと思える。精神の日向ぼっこをし、英気を養って、明日を生きるのだ。>
(『高円寺古本酒場ものがたり』 晶文社)

狩野さんの文章がとてもいい。
この言葉を、そのまま、私は宮部みゆきさんに捧げたい。



今日から読みはじめたのが、この本。
狩野俊さんが言う、「貧しく生まれまがらも、日々の小さな幸せを見つけ生きていく町人」 たちの世界。
再読なのに、新鮮さを感じる。
ストーリーに覚えがあっても、「情」の部分で心を揺さぶるものがあるから、何度読んでも新鮮さを失わないのだろう。

Miyabe_kanninbako宮部みゆき 『堪忍箱』
 新潮文庫  2001年11月発行
 476円(税別)

 (親本 1996年、新人物往来社 刊)

時代小説短編集。
堪忍箱/かどわかし/敵持ち/十六夜髑髏/お墓の下まで/謀りごと/てんびんばかり/砂村新田

今年の正月、宮部さんの時代小説を読みふけっていたけれど、今度の年末年始休みもそうしようかな、と思う。   

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コメント

メリー・クリスマス
雪はなしの関西のクリスマスです。
関東はいかがですか。

クリスマス・ケーキと音楽だけのイブです。
パーティはなし。
もちろんサンタクロースも来ません。
サンタの存在を信じていたころは遥か昔となりました。

イエスキリストの誕生日だと意識している日本人は
どれほどいるでしょう。

投稿: モネ | 2008年12月24日 (水) 18時27分

>モネさん
クリスチャンの方々は、厳かにイブを過ごしていらっしゃることでしょう。
大多数の日本人のクリスマス騒ぎをよそ目に、私の家では「ますの寿し」の夕食でした。ケーキも食べません。
昨日は、友人宅で鍋を囲んでの「イブ・イブ」でした。

子供もいないので、わが家はサンタもプレゼントも関係ないクリスマス・イブです。
少し前までは、ケーキを食べたりもしましたが。

投稿: やまおじさん | 2008年12月24日 (水) 21時24分

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