【演】枝雀落語大全DVD(第三集)
桂枝雀のDVDを今夜も観た。
枝雀 落語大全 第三集
「宿替え」 「池田の猪買い(ししかい)」
東芝EMI GSB1203
どちらも若い頃からの得意ネタというだけあって、安心して観ていられる。
とくに 「宿替え」 は、十八番中の十八番だから、細かい演出、クスグリが随所にちりばめられていて面白い。
レコードやカセット・テープ、テレビ番組の録画などで、私もずいぶん聴いたものだ。
「池田の猪買い」 は、ストーリー性のある旅の話で、ぐいぐい引き込まれる。
昨日、あらためて気づいたのだが、このDVDシリーズには字幕だけの「演目解説」が付いており、噺の背景が細かく解説されていて、興味ぶかい。
この巻の「枝雀散歩道」は、枝雀の弟子の桂雀三郎。
枝雀がまだ小米(こよね)だった時代に、桂べかこ(現 桂南光)に続いて弟子入りした人である。
小米、べかこ、雀三郎の三人で、落語の稽古をしていた頃のエピソードが面白かった。
酔っ払いを演じるコツを、雀三郎が枝雀から教わったときの再現シーンには笑ってしまった。
枝雀の酔っ払いの演技はピカイチである。
枝雀は稽古熱心というより、稽古が好きでたまらない人だったようだ。
第二集の桂ざこば(米朝の弟子、つまり枝雀の弟弟子で、当時は桂長丸)もそうだったが、枝雀に稽古をつけてもらった人たちは多い。
もちろん、枝雀自身も稽古をずいぶんやったそうで、道を歩きながら、あるいは電車の中で「ネタ繰り」をしていて、周りからへんな目で見られていたというエピソードも有名だ。
「宿替え」
昭和59年10月9日放送 ABC『枝雀寄席』(ABCホール)より収録
「池田の猪買い」
昭和55年12月28日放送 ABC『枝雀寄席』(ABCホール)より収録
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