【読】宮部みゆきの優しさ
暮れから二冊いっしょに読んでいた本のうち、一冊を読了。
今年になって読み終えた本の第一号というわけだ。宮部みゆき 『あやし』
角川文庫 み28-4
平成15(2003)年4月25日発行
552円(税別) 303ページ
短編集 (収録作品)
居眠り心中/影牢/布団部屋/梅の花散る/安達家の鬼/女の首/時雨鬼/灰神楽/蜆塚
江戸の町(主として商家)を舞台にした怪奇小説といっていいだろう。
宮部みゆきの独壇場である。
主人公の口を借りた次のような科白にぐっときてしまった。
宮部みゆきの優しさである。
<人は当たり前に生きていれば、少しは人に仇をなしたり、傷つけたり、嫌な思い出をこしらえたりするものさ。だからふつうは、多少なりとも〝鬼〟を見たり感じたりするものなんだ。>
― 『あやし』 「安達家の鬼」 角川文庫 171ページ ―
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