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2009年6月の23件の記事

2009年6月28日 (日)

【読】星野道夫さんをめぐって

『デルスウ・ウザーラ』、『ベア・アタックス』 と、星野道夫さんをめぐる読書がしばらく続きそうな気がする。

Hoshino_coyote_no2_2「Coyote No.2 特集 星野道夫の冒険」 2004年10月

この中に、ブックガイド 「冒険に向かう二〇冊の本」 というすてきな特集がある。
星野さんが愛読した本、あるいは、星野さんに縁の深い本が二十冊、きれいなイラスト付きで紹介されている。
アルセーニエフの 『デルスウ・ウザーラ』 もその一つだ。

その二十冊の中の一冊が図書館にあったので、借りてきた。




Kanaseki_oral_poetry『魔法としての言葉 アメリカ・インディアンの口承詩』
  ― Oral Poetry of the American Indians ―
 金関寿夫(かなせき・ひさお)
 思潮社 1988/5/1発行 250ページ 1800円(税別)

別の本を読んでいるのですぐには手がつけられないが、はじめの方をパラパラと読んでみた。
いい本である。
星野さんは、写真集のなかでこの本に収録されているエスキモー族の口承詩を引用しているという。
(私も読んだ憶えがあるが、Coyoteの記事によれば 『アークティック・オデッセイ――遥かなる極北の記憶』 )


魔法のことば  (エスキモー族)

 ずっと、ずっと大昔
 人と動物がともにこの世に住んでいたとき
 なりたいと思えば人が動物になれたし
 動物が人にもなれた。
 だから時には人だったり、時には動物だったり、互に区別はなかったのだ。
 そしてみんながおなじことばをしゃべっていた。
 その時ことばは、みな魔法のことばで、
 人の頭は、不思議な力をもっていた。
 ぐうぜん口をついて出たことばが、
 不思議な結果をおこすことがあった。
 ことばは急に生命(いのち)をもちだし
 人が望んだことがほんとにおこった――
 したいことを、ただ口にして言えばよかった。
 なぜそんなことができたのか
 だれにも説明できなかった。
 世界はただ、そういうふうになっていたのだ。

  (本書 P.56-57)

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【楽】今週末は七夕ライブ

西川郷子さんのライブ(6/6吉祥寺「のろ」)に、とうとう行けなかったのは残念だった。
今週末、7/4は待望の上々颱風ライブ。
新宿花園神社境内の野外ライブだ。
楽しみだなあ。

梅雨空で気分のすぐれない休日。
上々颱風の最新アルバムを聴いている。
なんとなく、気分が盛りあがってきたぞ。

花園神社七夕コンサート '09
 2009年7月4日 新宿花園神社境内
 18:15開場/19:00開演

 上々颱風 official website
  http://www.shangshang.jp/
 東京新宿鎮座 花園神社
  http://www.hanazono-jinja.or.jp/mt/top/

「上々颱風12 ~土民の歌~」
 M&I MUSIC INC. 2009/3/18
 MYCD-30498
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001OGTWH6


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【読】読書日誌 2009年上半期

6月も残すところあと二日。
今年は、一年間に100冊読もうと目標をたてた。
たんなる目安ではあるが、それぐらいのペースで読もうと思ったのだ。

今年も半分になるので、リストアップしておこうと思う。
自分のための記録である。

最後の49冊目は、現在進行中。

今年出会ったのは、高野秀行さんと、内澤旬子さん。
服部文祥さんという魅力的な人に出会うこともできた。
読みたい本はたくさんあるけれど、今の生活スタイルの中で読めるのはこれぐらいなんだろうな。

Hattori_survival_climberUchizawa_sekai_tochiku_kikou_2Takano_kaijuuki_3_2『サバイバル登山家』
 服部文祥 みすず書房
 ※未読
『世界屠畜紀行』
 内澤旬子 解放出版社
『怪獣記』
 高野秀行 講談社





1月
宮部みゆき 『あやし』 角川文庫
山田順子 『なぜ、江戸の庶民は時間に正確だったのか?』 実業之日本社
水木しげる 『猫楠』 角川文庫
水木しげる 『水木しげるのラバウル戦記』 ちくま文庫
石川直樹 『いま生きているという冒険』 理論社
水木しげる 『コミック昭和史①』 講談社文庫
船戸与一 『満州国演義1』 新潮社
船戸与一 『満州国演義2』 新潮社

2月
船戸与一 『満州国演義3』 新潮社
船戸与一 『満州国演義4』 新潮社
上笙一郎(かみ・しょういちろう) 『満蒙開拓青少年義勇軍』 中公新書
船戸与一 『満州国演義5』 新潮社
平岡正明 『日本人は中国で何をしたか』 潮文庫
平岡正明 『石原莞爾試論』 白川書院

3月
朝日新聞山形支局 『聞き書き ある憲兵の記録』 朝日文庫
澤地久枝 『わたしが生きた昭和』 岩波現代文庫
澤地久枝 『もういとつの満州』 文藝春秋社
赤塚不二夫 『これでいいのだ 赤塚不二夫自叙伝』 文春文庫
野島博之 『謎とき 日本近現代史』 講談社現代新書
森史朗 『松本清張への召集令状』 文春新書
高野秀行 『ミャンマーの柳生一族』 集英社文庫
船戸与一 『河畔に標なく』 集英社(2006年)
高野秀行 『アヘン王国潜入記』 集英社文庫

4月
高野秀行 『世界のシワに夢を見ろ!』 小学館文庫
高野秀行 『ワセダ三畳青春期』 集英社文庫
高野秀行 『幻獣ムベンベを追え』 集英社文庫
美しい日本の常識を再発見する会編 『日本人は桜のことを何も知らない』 学研
盛口満 『わっ、ゴキブリだ!』 どうぶつ社(2005年)
植松黎 『毒草を食べてみた』 文春新書
エマニュエル・ドンガラ/高野秀行訳 『世界が生まれた朝に』 小学館
高野秀行 『メモリークエスト』 幻冬舎
蔵前仁一 『ホテルアジアの眠れない夜』 凱風社
高野秀行 『異国トーキョー漂流記』 集英社文庫
高野秀行 『怪しいシンドバッド』 集英社文庫

5月
高野秀行 『巨流アマゾンを遡れ!』 集英社文庫
高野秀行 『西南シルクロードは密林に消える』 講談社
高野秀行 『神に頼って走れ!』 集英社文庫
高野秀行 『怪魚ウモッカ格闘記』 集英社文庫
高野秀行 『辺境の旅はゾウにかぎる』 本の雑誌社
高橋秀実(たかはし・ひでみね) 『素晴らしきラジオ体操』 小学館文庫
斉藤政喜/内澤旬子(イラスト) 『東方見便録』 小学館(1998年)

6月
内澤旬子 『世界屠畜紀行』 解放出版社(2007年)
斉藤政喜/内澤旬子(イラスト) 『東京見便録』 小学館(2009年)
高野秀行 『怪獣記』 講談社(2007年)
服部文祥 『サバイバル!』 ちくま新書(2008年)
アルセーニエフ/長谷川四郎訳 『デルスウ・ウザーラ』 東洋文庫(1965年)
内澤旬子 『おやじがき』 にんげん出版(2008年)
平岡泰博 『虎山(こざん)へ』 集英社(2003年)
スティーヴン・ヘレロ 『ベア・アタックス I』 北海道大学図書刊行会(2000年)

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2009年6月27日 (土)

【歩】初夏のさわやかな朝

梅雨の晴れ間。
今日も暑くなりそうだが、朝のこの時間はまださわやかだ。
ひさしぶりに団地の中を歩いて写真を撮ってきた。

紫陽花がさかりだ。
アジサイにもいろんな種類があるんだな。

夏の花が咲きだした。
クリーム色の梔子(クチナシ)は、まるでソフトクリームのようだ。
紅紫の房状の花は、フサフジウツギ。
橙黄色のノウゼンカズラは、花の形がおもしろい。

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【観】定点観察(銀杏並木) 第11回(2009/6/27)

ひさしぶりに、団地の銀杏並木の様子。
朝から晴れて、暑くなりそうだ。
梅雨の晴れ間。
もう夏だ。

2009/6/27(土) 7:17  晴れ

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2009年6月25日 (木)

【読】朝、一時間の読書タイム

朝、体調の良いとき、最寄りの国分寺駅ではなく、ひとつ新宿よりの武蔵小金井駅から始発電車に乗る。
電車が到着するまでホームに行列して待たなければいけないが、早めに行けば必ず座れる。
総武線各駅停車で、錦糸町駅までたっぷり一時間。
途中で居眠りしてしまうこともあるが、ゆっくり本が読める「読書室」のようなものだ。

今朝は、この電車の中で平岡泰博著 『虎山へ』 (集英社)を読了。

Hiraoka_kozan『虎山(こざん)へ』 平岡泰博 著 集英社
 2003/11/22発行 262ページ 1600円(税別)

ひさしぶりに、さわやかな本に出会ったと思う。
著者の平岡さんは、関西テレビの映像カメラマンだった。
沿海州に住むシベリヤタイガーを追う番組の取材で、この広大な地域を苦労して歩きまわる。

<1996年7月24日午後、ロシア沿海地方(プリモルスキー)の州都ウラジオストクを出発した僕らは、沿海地方中部にあるシホテ・アリニ自然保護区を目指した。 七百キロの旅。 車は二台。 一行は自然保護区の山中に住むシベリアトラを追跡し、撮影しようというテレビチームである。>

平岡さんとコンビを組む、地元のレンジャーである、ヴィーチャという男が魅力的だ。

<その夜、僕らは一人の男に会った。
一メートル九十、百キロはあろうかという大男だ。 がっしり引き締まり、均整のとれた四十半ばの男である。 鳶色の瞳と黒髪。 頬のひげは青々と剃られている。>

ヴィクトル・ヴォローニン(愛称ヴィーチャ)は、1951年、ウクライナ生まれ。
なんと、私と同い年だ。
「黒海沿岸のステップ(草原地帯)で少年時代を過ごし」、「大自然のなかで、ノロ(シカの一種)やノウサギを友とする孤独な子供」だった。
レニングラード(現サンクト・ペテルブルグ)の美術学校に入って画家への道を目指したが、挫折。
シベリア鉄道に乗って極東に向かい、故郷を遠く離れたこの地で二十年間、レンジャーとして過ごしている。

彼の自然に対する感覚は、あたかも、百年前のデルスウ・ウザーラのようだ。
地元のレンジャーたちでもめったに遭遇できない、シベリアタイガーに出会い、映像に収めることができたのも、このヴィーチャの力によるものだった。


映像カメラマンらしい細やかな観察と、広大な自然の描写がすばらしい。
「凍寒(マローズ、とルビをふっている)」という言葉が、頻繁にでてくる。
著者とヴィーチャが虎に出会うことができたのは、11月29日だった。


さて、往路の電車の中で、持っていった本を読んでしまったので、もう一冊、念のために鞄に入れていた本にとりかかった。
ずいぶん前に買って、なかなか手をつけられなかった二巻ものだ。


Bear_attacks_1『ベア・アタックス』 スティーヴン・ヘレロ 著
 嶋田みどり・大山卓悠(たかはる) 訳
 北海道大学図書刊行会 2000/9/20発行
 全二巻 各2400円(税別)

 BEAR ATTACKS
  Their Causes and Avoidance
 Stephen Herrero  1985

星野道夫さんが亡くなる前にアメリカで出版されていた本。
星野さんの書斎にも残されていたという(彼が読んだかどうかは不明)。

日本語版刊行にあたって、著者みずから補章を書き下ろし、「日本語版によせて」という巻頭の文章で、次のように星野さんを偲んでいる。

<1996年、極東ロシアのさらに遠隔の地カムチャツカ半島の南端で、私にとっては世界最高の写真家だった男、〝星野道夫〟がヒグマに殺された。 星野道夫氏はそのユニークな才能で、アラスカの広大なツンドラや沿岸地方の自然構成物のひとつとして、野生のクマをとらえた。 彼の写真からは、クマや、クマが生きる野生のままの自然環境への深い理解が伝わってくる。 およそ20年間にわたって、彼は毎年何ヵ月も自然のなかで暮らし、グリズリー(ヒグマ)やムース(ヘラジカ)のような危険を秘めた動物にそっと近づき、事故に遭うこともなく、優れた写真を撮りつづけた。 彼がこれらの動物たちをよく知り、理解していたからできたことだ。
 その彼が、なぜクマに殺されたか? その答は、悲しいことに、星野氏を殺したクマは、彼が愛した、まだ人間によってそこなわれていない野生のクマではなかったということだ。 (以下略)>

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2009年6月23日 (火)

【読】魅力的な本を手に入れた

ずっと前にこのブログに書いた記事に、トラックバックがついた。
(「最近のトラックバック」をご参照ください)

どういう方か存じあげないけれど、私の記事を読んでくださったのはうれしいことだ。
トラックバックをつけていただいた私のブログの記事は、これ。

2008年4月29日 【楽】きょうだい心中
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_677a.html

山崎ハコさんの歌 「きょうだい心中」 から南方熊楠の話に飛ぶ、とりとめのない内容。

このなかで、西川照子さんという人のことを書いたが、私はこの人の著作を読んだことがなかった。
トラックバックをつけてくださった方のブログ記事に、西川さんの本のことが書かれていた。
私が、西川照子さんの略歴で引用した中にあった 『神々の赤い花』 という、魅惑的なタイトルの本だ。

あらためて興味ぶかく思い、運よく図書館にあったので予約して借りてきた。
と同時に、手もとに置きたくなり、amazonで古本をみつけて発注、手に入れた。
(こういうことが私にはよくある)

Nishikawa_kamigami_no_akaihana『神々の赤い花 ―人 植物 民俗―』
 西川照子  平凡社 1990/5/25発行
 330ページ 2680円(税込)

表紙はヤケがめだつが、中はきれいな本。
900円だった(送料別)。

第一章 「薔薇――赤い花の記憶」 の一部を読んでみたが、とても刺激的な内容だ。
この章のタイトルを拾ってみると――「赤い花の記憶」「幻想の赤いバラ」「リルケの薔薇」「三島由紀夫の薔薇」「紀貫之のそうび」――といったぐあい。

高踏的な内容かと思いきや、もともとが『さつき盆栽』『近代盆栽』という園芸雑誌に掲載された文章ということもあり、読みやすく親しみがもてる。
ただし、この人の博識ぶりはすごい。

いつも書くことだが、本との出会いは不思議なものである。

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2009年6月21日 (日)

【読】読了 『デルスウ・ウザーラ』

とうとう読みおえた。
しんどかったな。
こういう本を通勤電車の中でこま切れに読みつづけるのはつらい。
ある程度の集中が必要な本だから。

最後の100ページは、週末にまとめて読むことができた。
おかげで、いい印象が残った。

Derusuu_uzara『デルスウ・ウザーラ 沿海州探検行』
 ウラディーミル・クラウディエヴィチ・アルセーニエフ 著
 長谷川四郎 訳
 平凡社 東洋文庫 55
 1965/11/10初版第1刷 / 2004/1/27初版第18刷

アルセーニエフは、1872年に生まれ1930年に亡くなったロシア極東地域の探検家。
1906年以後、ウスリー地方を調査旅行して記録を残している。
本書は、1907年春から翌年1月にかけて、ほとんど徒歩で沿海州南部を探検した記録。
冬には氷点下三十数度にもなる、過酷な土地である。
まさに、探検と呼ぶにふさわしい。

アルセーニエフは、デルスウ・ウザーラという名のゴリド族(ナナイ族)の男を同行した。
この探検隊のいわばガイド役である。
デルスウは「天然痘で身内のものをみんな失い、一人で狩猟をして生計をたてている、ずんぐりした六十歳ちかい男」 (巻末、長谷川四郎による解説)。

<彼は出会いの当初からアルセーニエフをひきつけた。 以来、彼はアルセーニエフの道案内となり、また、密林(タイガ)における生活方法の教師となった。> (同解説)

エスキモーやアイヌの古老をおもわせる、魅力的な人物である。
デルスウは古老と呼ぶほど老いてはいないが(58歳だと自称している箇所がある)、独自の世界観をもっている。

星野道夫さんがこの本を愛読したというのも、そんなデルスウに代表される 「土地の人々」 の魅力によるところが大きかったのだろう、と思う。
それに、舞台となっている自然生態がアラスカに通じるところもある。

アラスカではムースと呼ばれているヘラジカが、沿海州のあちこちにいる。
ネットで調べてみると、ヘラジカの世界的な分布は、ヨーロッパ北部からシベリア、中国大陸東北部、北アメリカ大陸の北部と、ちょうど帯状に広がっていることがわかる。

私にとって馴染みのある動植物もたくさん登場して、嬉しかった。
ワタリガラス、ライチョウ、シマフクロウ、といった鳥たち。
コケモモ、クロマメノキなどは、八ヶ岳の山の上でよくみかけたものだ。
オンコ(イチイ)やナナカマドも懐かしい。


長谷川四郎の訳文もいいのだろう。
美しい描写が随所にある。

<晩の十時にユルタを出て、私は思わず空に心をひかれた。 空気の特別の清澄さのためか、それとも、何かべつの原因によってか、星の光がいつもより大きく明るくみえ、そのため空は地上より明るかった。 近くの山々の輪郭やエゾマツの木のとがった頂きはくっきりとみえたが、下のほうはすべて暗黒の中に沈んでいた。 定かでない、ほとんど耳にとらえられない音が眠れる大気をみたしていた。 夜の鳥のとぶ音、枝から枝へおちる雪、枯草にゆらぐ軽い微風のさらさらいう音――これらすべてが一つになっても、自然をみたしている大きな静寂を破ることはできなかった。> (二十一 冬の祭日 P.266)

この物語の結末は悲しい。
黒澤明監督による日ソ合作の映画(1975年)を観ていない私は、悲劇的な結末を知らなかったから、なおさら印象的だったのかもしれない。

<デルスウの墓、とける雪、とんで日没には死ぬだろうチョウ、さらさら音たてる小川、いかめしい静かな森……すべては語っていた――、絶対的な死は存在しない。 相対的な死があるだけだ。 そして地上における生の法則が同時にまた死の法則である、と。> (二十四 デルスウの死 P.303)

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【読】沿海州、シベリアタイガー

『デルスウ・ウザーラ』 (アルセーニエフ著、長谷川四郎訳、東洋文庫) を読んでいて、沿海州と呼ばれる地域(サハリン、北海道のすぐ隣りなのだ)に興味がわいた。
市販の世界地図などでは、詳しい地名がさっぱりわからない。
『デルスウ・ウザーラ』(東洋文庫)の巻末に簡単な地図が付いているのだが、アルセーニエフ一行の足跡がピンとこないために、イメージがわかないのだ。

図書館に予約していた本を受けとりに行ったついでに、館内端末を使って 「沿海州」 のキーワードで検索してみたら、こういう本がみつかった。
さいわい、この喜平図書館に所蔵しているものだったので、借りてきた。

Hiraoka_kozan『虎山(こざん)へ』 平岡泰博 著
 集英社 2003/11/22発行
 262ページ 1600円(税別)

e-honサイト
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031210830&Action_id=121&Sza_id=C0

読まれた形跡のない、きれいな本だ。
(しおりの紐が折りたたんだままだ)

アルセーニエフの 『デルスウ・ウザーラ』 は、今から百年前の探検記だが、この本はまさに現代の「沿海州」(シホテ・アリニ山脈の東側)が舞台。
『デルスウ・ウザーラ』に描かれている世界に重なる。
「虎山」(こざん)も、アルセーニエフの本に出てくる、デルスウが虎に語りかけた場所の地名だ。

百年前のアルセーニエフ一行が徒歩で苦労したのに対し、こちらは車での移動ではあるが、「沿海地方(プリモルスキー)」と呼ばれるこの地方の厳しさは変わらないようだ。

楽しみな本である。

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2009年6月20日 (土)

【楽】須藤もん・対馬照(MOTEL) 最新スケジュール

Sudomon2008須藤もんさん・対馬照さんのユニット 「MOTEL」 の最新スケジュールです。

7月は、仙台、郡山、山形の東北ミニ・ツアー。
7/25、ひさしぶりに、代々木 「マイバックページズ」 にも出演。
そして、7/31から8/2にかけて、豊橋、京都、大阪のツアーも予定されています。
お近くの方は、ぜひお運びください。

お二人のすてきな歌声を、ぜひ、生演奏でどうぞ。


須藤もん公式サイト
 http://homepage2.nifty.com/sudomon/

 モバイル(携帯電話)用サイト
  http://homepage2.nifty.com/sudomon/mobile/index.html

 お問い合わせメールは、こちらへお願いします(須藤もんサイト管理人宛)。
  iriyamah@gmail.com

公式サイトでは、できるだけ最新の情報を掲載していますが、急に変更になることもあります。
念のため、おでかけ前に、お店にご確認くださいますようお願いします。

赤字が、今日公開した予定です。


■2009/06/27(土)  三鷹 「バイユーゲイト」

 JR中央線 三鷹駅北口 徒歩2分
 武蔵野市中町1-17-2 アビエス1F2号
 TEL 0422-55-5782
 出演  鎌倉研(from大阪) MOTEL(須藤もん+対馬照)
 19:00 開場  19:30 開演
 2,000円 (別途ドリンク・オーダー)

 http://bayougate.voxx.jp/

■2009/07/17(金)  仙台 「サテンドール2000」

 仙台市青葉区立町17-24 アカサカビル B1F
 TEL/FAX 022-225-1743
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)  他
 18:30 開場  19:30 開演
 2,000円 (別途ドリンク・オーダー)

 http://satindoll2000.com/

■2009/07/18(土)  郡山 「OLD SHEP」

 福島県郡山市堂前10-15 カタノビル2F
 TEL 024-938-2203
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)  少太
 19:30 開演
 2,000円  (1ドリンク付)

 http://old.sh/

■2009/07/19(土)  山形 「Tarji」

 山形県山形市七日町2-7-28 YT二丁目ビル 1F
 TEL 023-623-3944
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)  少太
 20:00 開演
 2,000円 (別途ドリンク・オーダー)

 http://www17.ocn.ne.jp/~tarji/


■2009/07/25(土)  代々木 「マイバックページズ」

 渋谷区代々木1-36-9 理容文化社 B1F
 TEL 03-5358-3539
 出演  まつだなお  赤目  MOTEL(須藤もん+対馬照)
 19:00 開演
 1,500円 (別途ドリンク・オーダー)

 http://www.zoono.co.jp/

 まつだなお さんのブログ
  http://blog.goo.ne.jp/matsudanao

■2009/07/31(金)  豊橋 「HOUSE OF CRAZY」

 豊橋市松葉町1-26-2
 TEL 0532-55-9000
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)  他
 前売 2,000円  当日 2,500円  (1ドリンク付)

 http://www1.ocn.ne.jp/~hofcrazy/

■2009/08/01(土)  京都 「まほろば」

 京都市左京区高野西開町15
 TEL 075-712-4191
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)
 詳細未定

■2009/08/02(日)  大阪 「Heaven Hill」

 大阪市北区堂山町7-18 伊勢屋ビル201
 TEL 06-6315-7776
 出演  MOTEL(須藤もん+対馬照)
 1,500円 (別途ドリンク・オーダー)

 http://heavenhill.hp.infoseek.co.jp/

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2009年6月19日 (金)

【読】おやじがき(内澤旬子)

一週間前から読んでいる 『デルスウ・ウザーラ』 が、なかなか手ごわい。
面白いのだが、動植物や鉱物の名前、地名(どれもカタカナ語)がたくさんでてきて、つまりは、情報量が多いわりにはイメージがわかない部分が多く、疲れる。
せめて、詳細な現地地図がついているといいのに、と思う。

それでも、後半にさしかかり、沿海州の探検行も佳境にはいってきたので、だんだん入り込めるようになってきた。
無事に読み終わったら、感想文を書こう。

さて、そんな厳しい読書生活の気分転換に、こんな軽~い本を読んだ。
20分もあれば読みおえてしまうような軽さがいい。

Uchizawa_oyajigaki『おやじがき』  内澤旬子 (絵と文)
  にんげん出版  2008/12/1発行
  82ページ  1300円(税別)

ちょっと割高感のある本だが、内澤さんの絵と文章がいい。
「絶滅危惧種」「中年男性圖鑑」とサブタイトルにあるように、巷に生息する(内澤さんが電車の中や街でみかけた)おやじたちの肖像である。

身につまされるところも多いけれど、腹をかかえて笑ってしまう。
そうそう、こういうおやじって、いるよな。
ほら、そこにも、ここにも。


<現代の人物絵師・内澤旬子が電車で、喫茶店で、路上で遭遇した哀しくも愛らしい「おやじ」の観察記録>
<すだれ、耳毛、肉だまり、大あくび……カレセン幻想を抱いている女子は、この本でリアルなおやじの姿を正視された方が良いでしょう/男は枯れるのではなく、煮詰まってゆく……濃厚なおやじ汁が余白から滴っています  辛酸なめ子(漫画家、コラムニスト)> (本書帯)

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2009年6月14日 (日)

【読】デルスウ・ウザーラ

ずっと気になっていた本を読もうと思いたち、きのうから少しずつ読みはじめた。
活字が小さいのがつらいけれど、描かれている世界は広くて深い。

Derusu_uzara『デルスウ・ウザーラ 沿海州探検行』
 アルセーニエフ 著/長谷川四郎 訳
 平凡社 東洋文庫 55
 1965/11/10 初版第1刷
 2004/1/27 初版第18刷
 314ページ 2400円(税別)

黒沢明監督の映画で有名になったが、長谷川四郎が戦前(1943年)、南満州鉄道会社調査部に勤めていた時に翻訳した、古典的な名著である。

私がこの本を読んでみようと思いたったのは、星野道夫さんの愛読書だったことを知ってからだった。
手に入れたものの、これまでなかなか読めないでいた。

【過去記事】
 【読】星野道夫さんの本棚(続) 2008/7/2
  http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_1476.html


Hoshino_coyote_no2「Coyote 第2号」 スイッチ・パブリッシング 2004/10/8発行
 特集 星野道夫の冒険
  ― ぼくはこのような本を読んで旅にでかけた。 ―

星野さんは、この本を擦りきれるまで愛読したという。
この雑誌には、星野さんの文章が引用されている(出典は書かれておらず、私も星野さんのどの本からなのかすぐにはわからないが)。

<夜になると(太陽は沈まないが)、川岸から集めてきた流木で焚火をした。……焚火は一人でいるときの最良の友だちだ。 火を見つめていると、時間が経つのを忘れてしまう。 火のそばに寝ころびながら、灰だらけのコーヒーをすする。 そして、もう何度読み返したかわからないアルセーニエフの『デルスウ・ウザーラ』のページを繰っていると、これほどぜいたくな時間はほかにないだろうと思われる。>

星野さんのアラスカの家の書斎には、ボロボロになったこの本を改めて装幀しなおしたものが残されていたそうだ。
「Coyote」の特集には、星野さんの愛した本が挿画(赤井稚佳)で載っていて、こういう本なら読んでみたいなと思ったものだ。
(Coyote 第2号 P.52)

一年ちかく本棚で眠っていたこの本を引っぱりだしてきたのは、服部文祥さんの本 『サバイバル!』(ちくま新書)に刺激され、私のなかに埋もれていた「自然への欲求」のようなものが目をさましたせいだろうか。

Hattori_survival_2_2『サバイバル!』
 服部文祥 ちくま新書

第二章「サバイバル実践」 冒頭(P.67)に、『デルスウ・ウザーラ』の一節が引用されている。

 「わし、こう、見て、思う――空気、軽くて、重くない」 ゴリド人は息をして、自分の胸をゆびさした。
 彼はすっかり自然といっしょに生活していて、自分の体そのもので生れながらに天気の変化を予感できたのである。
 (ウラジミール・アルセーニエフ 『デルスウ・ウザーラ』)

服部文祥さんも、この本を愛読したのだろうか。

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【歩】夾竹桃 咲く

あちこちで、キョウチクトウ(夾竹桃)の紅い花が目につくようになった。
この花とサススベリが咲きだすと、夏を感じる。

撮影 2009/6/14 小平市
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キョウチクトウ (夾竹桃)
インド原産の常緑樹で江戸時代に渡来した。
古くは紅と白の二色だったが、セイヨウキョウチクトウとの交配により変化に富むようになった。
大気汚染に強く防音効果も高いため、目隠しとされる。
 ― 主婦と生活社 『「花と木の名前』1200がよくわかる図鑑 ―

大気汚染に強いので高速道路にもよく植えられているが、この樹は有毒である。
少しまえに 『毒草を食べてみた』 (文春新書/植松黎 著)という本を読んで知り、びっくりした。

Dokusou_tabetemita<……東京近辺に新しい高速道路ができると、必ずといっていいほどキョウチクトウが植えられ、一日に何十万台と走る車の排気ガスをあびせられている。 ドライバーの目を楽しませようという配慮ではなく、キョウチクトウの葉に有毒物質が入り込まない仕掛けがあるため、大気汚染に強いというのがその理由だった。>

<キョウチクトウは、かつて多くの人間や家畜を死に追いやり、歴代の王たちをも恐れさせた猛毒植物だった。 それなのに、過去の記憶がすっかり忘れ去られてしまったかのように、今や排気ガスにまみれ、炎天下で孤立している。>

<その毒はおもに強心配糖体という心臓に作用する成分で、オレアンドリン、アディネリンといった物質が、葉、花、枝、茎、また、それらを折ったときに出る白い乳液など、植物のすべての部分にふくまれている。 古代ギリシャのアレキサンダー大王率いる軍隊は、キョウチクトウの枝を串にして肉を焼いたため多くの兵士を失った、と伝えられている。 同じような事件は、ナポレオンの軍隊にも、太平洋戦争のとき南方にいた日本軍にも起こった、といわれている。>

<……キョウチクトウは、煙でさえ猛毒を出す……。/人間はキョウチクトウの気孔の秘密をかぎわけ、高速道路の生け垣というまことに都合のいい使い方を思いついたけれど、道路が火事になることなど考えてもいないのだろう。……>

 ― 『毒草を食べてみた』 植松 黎/文春新書 P.20-22 ―



【参考サイト】
深山毒草園
 http://kitola.hp.infoseek.co.jp/index.html
写真で見る有毒植物
 http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/poisoning/plants/index.html

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【遊】銀座わしたショップ

うっとうしい梅雨空だ。
有楽町のJALプラザへ用があってでかけたついでに、銀座の 「わしたショップ」 に寄ってきた。

Ginza_washita株式会社 沖縄県物産公社
 わしたショップ
http://www.washita.co.jp/

店内はあいかわらず人でにぎわっていた。
一階の食品フロアーで、蜂蜜と塩を買う。
揚げたてのサーターアンダギーを食べる。
おいしい。
家人は、地階で湯呑を買った。
私は本を二冊。
いつ行っても楽しい店だ。
CDコーナーには欲しくなるものがたくさんあったが、ぐっとがまん。
なぜか、上々颱風のニューアルバム(土民の歌)が置いてあった。


東京新聞 2009年6月10日(水曜日) 朝刊記事(28面)
 TOKYO発 「アンテナショップ続々 ふるさと銀座通り」

Tokyo_shinbun_20090610数日前の東京新聞の記事で、銀座にあるアンテナショップが紹介されていたので、わしたショップの並びにある、山形県のアンテナショップ 「おいしい山形プラザ」 ものぞいてみた。
四月末に虎ノ門から移転してきたと、新聞記事には書いてあった。
虎ノ門とほぼ同じ賃料で面積は半減したが、客は倍増したという。
さすが銀座の一等地である。

山形のさくらんぽがおいしそうだったが、ぐっとがまんして(200gで1100ほどだから、他と比べて高くはないのだが)、お菓子を買う。
この店もお客でにぎわっていた。

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2009年6月13日 (土)

【歩】不思議な花 アブチロン

市内某所の駐車場で不思議な花をみかけた。
家人は見たことがあるという。
「なんとかブクロ」 ……おいおい、それはホタルブクロだろう。
私ははじめて見る花だった。

帰宅後、図鑑を調べて名前がわかった。
やはり外来種だった。

アブチロン (別名 ウキツリボク)
熱帯アメリカ産。ハイビスカスほど派手ではないが、どこか南国ムードのある花を次々と咲かせる。
チャイニーズランタンの英名をもつ園芸種のヒブリダム種は、広鐘形の花を吊り下げるように咲かせ、花色の変化に富むがもっぱら鉢花用。
家庭の庭にはウキツリボクの和名で知られるメガポタミウムがよく利用されている。……
 ― 主婦と生活社 『「花と木の名前」1200がよくわかる図鑑』 2005年 ―

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撮影 2009/6/13 小平市
 夕暮れだったのでストロボをあてたため、実際の色よりも明るめに写っている。

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【楽】上々颱風のシングル集がでた

Amazonに注文していたCDが、昨日到着。

Shangshang_golden_best_2上々颱風
 Shang Shang Typhoon GOLDEN BEST

 2009/6/10発売  2000円(税込)
 Sony Music Direct(Japan) Inc.
 MHCL 1529

1990年から98年までに発売されたシングル盤から17曲をあつめた内容。
ベスト・アルバムというのもなんだか、という気もするが。
いまや入手困難(不可能に近い)になったシングル・バージョンなどが聴けるので、上々颱風ファンには待望のアルバムだ。

(収録曲)
流れのままに 1990/7/21発売
仏の顔もI'ts All Right (ニュー・ヴァージョン) 1990/10/21発売
愛より青い海 1991/2/21発売
Let it be (ニュー・ヴァージョン) 1991/8/23発売
花のように鳥のように 1992/3/25発売
秋刀魚の歌 1992/9/21発売
いつでも誰かが 1993/4/21発売
銀の琴の糸のように 1993/6/23発売
愛があるから大丈夫 1993/10/21発売
守ってあげる 1994/3/21発売
アジアのこの街で 1994/7/1発売
My Girl 1995/1/21発売
鳥の歌 1996/7/22発売
アヴェ・マリア 1996/12/21発売
新しい日~A New Day~ 1997/6/1発売
翼がほしい 1998/8/21発売
もしも爺さんになったなら 1998/10/1発売


いつも書いていることだが、私は 「遅れてきたファン」 なので、発売当時は私の関心外で目にしたことのないシングルCDばかり。
でも、上々颱風をアルバムで聴きはじめてから、シングル盤もさまざまな手段で入手した。
BOOK OFFにまだCDシングルが置いてあった頃、探しまわってみつけたり、遠くの中古レコード店で探しあてたり、ファンの方から譲りうけたり……。
その結果、同じシングルが何枚にもなったりして、我ながら呆れてしまう。

唯一、「アヴェ・マリア」 のシングルだけがいまだに手に入らないが、オムニバス・アルバムに収録されているものは持っている。
カップリング曲「雨ニモマケズ」が聴きたい。
アニメ作品 「イーハトーブ幻想 Kenjiの春」 の挿入歌で、私はビデオを持っている。
ぜひCDで全曲を聴いてみたいのだが。

【参考サイト】 (Google検索結果)
二つの雨ニモマケズを聴いて
http://www33.ocn.ne.jp/~takoyakusi/Hyouron_Report/amenimo_makezu.html


90年代、上々颱風の黄金期だったのか。
面白い野外ライブを、日本全国だけでなく東南アジアや韓国まで展開していた頃らしいが、私には縁がなかったのか、体験できなかったのが残念だ。

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【読】サバイバル登山 (続)

通勤電車・バスの中で、二日間で読みきった。
後味のいい本だった。

第一章 登山からサバイバルへ
第二章 サバイバル実践 ――日本海から上高地へ
第三章 サバイバルの方法論
第四章 サバイバル思想

私には、第二章、北陸本線「青海」(おうみ)駅から上高地まで、徒歩で北アルプスを縦断した12日間の記録がたまらなく面白かった。
登山道をたどるのではなく、道がないと仮定して、渓谷づたいに歩き続ける、まさに「サバイバル登山」である。
食料は現地調達(岩魚を釣り、山菜を採る)、焚き火、野宿。
沢登りのバリエーションと言えなくもないが、現地調達が基本だから、渓流釣りで動物性蛋白質を現地で手に入れるスタイルになる。
笑ってしまうようなユーモラスなエピソードがあちこちにあって、ほんと、面白かったな。

読むまえに私は勝手に、もっと原始的な山歩きかと思っていたが、必要最小限の装備は持っている。
雨露をしのぐためのタープと寝袋といった「近代装備」を使っていることも意外だったが、その理由も第三章に詳しく書かれていて納得できた。
道具の大切さがよくわかる。

私にはとうてい真似のできない山行スタイルだが、山恋しさが募ってくる内容だった。

星野道夫さんのことに、さりげなく触れているあたり、ああ、この人も星野さんが好きだったんだなあと、嬉しくなった。

Hattori_survival_2_3『サバイバル! ――人はズルなしで生きられるのか』
 服部文祥  ちくま新書 751
 2008/11/10発行  254ページ 760円(税別)

<このサバイバル山行記に何度も出てくるゲストという言葉。「お客さん」。ズルしないで登る、ズルしないで生きる。それは自分が人生の主になれるか、ということだと思う。 現代の日本で普通に生きていたら、お客さんにならないで過ごすのは難しい。 おおよそのことはお金を払えば解決し、いくつかのことはお金を払わなければ解決しない。 毎日のように乗客、買い物客、食事客、患者などなど、気がつくとわれわれはさまざまなお客さんをやらされている。 人生はお金を払えばそのまま進んでいく。 人生はお金を払えばそのまま進んでいく。 今は、お金を稼いで、お客さんをするのがわれわれの世界のサバイバルなのだ。>

<本来自分ですべきサバイバルの主要事項「衣・移・食・住・治」を金銭で解決するわれわれ都市生活者は、気づかないうちに悲しい卑怯者をやらされているのではないだろうか。> (本書 P.138-139)

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2009年6月11日 (木)

【雑】おかげさまで10万アクセス(まぢか)

このブログのアクセスカウンターを見て、ひとりほくそ笑むのが日課になっている。
いや、まあ、恥ずかしながら、ですけど。

検索サイトからのご訪問が急激に増えているのが不思議。
検索サイトとは、そういうものなのかもしれない。
つまり、ヒットする(検索語にひっかかる)回数が多くなると、ランキングがあがるらしい。

それにしても、一度書いただけの 「八ヶ岳チーズケーキ工房」 の記事が、長寿なのに驚いている。
いまだに検索サイトからここに飛んでくるのは、なんなんだろう。
私としては、宣伝したつもりは全くないのに。


何はともあれ、たとえ素通りにしろ、ちらっとでも見てくださる方が増えることは励みになります。
これからも、どうぞよろしく。

ただいま、099583。
あと、二、三日で100000の数字が見られると思い、楽しみにしています。
ひとつの区切りですから。


【関連過去記事】

【雑】77777  2009/1/23
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/77777-e7b5.html

【雑】070000  2008/11/18
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/070000-44b7.html

【雑】60000アクセス  2008/9/16
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/60000-8717.html

【雑】39999  2008/4/25
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/39999_d266.html

【雑】25000  2007/11/9
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/25000_9dd1.html

【雑】見逃した―22222  2007/9/24
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/22222_b7e2.html

【雑】20,000カウント突破  2007/7/23
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/20000_41a3.html

【雑】ブログのアクセスログ  2006/9/4
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_f65a.html

※弁解ですが、自分が開いたときはカウントされないようにしています。
 つまり、自分でカウンターをあげる、なんて操作はしていません。
 ちなみに、過去30日の一日平均アクセス数(ページビュー数)は、175です。

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【読】サバイバル登山

Takano_kaijuuki高野秀行さんの 『怪獣記』 は昨日読了。
クルド民族のことが詳しく書かれていて、興味ぶかかった。
ジャノワールと呼ばれるUMAを探索しに行った場所、トルコのワン湖一帯は、クルド民族の居住地ということだ。

さあ、次に何を読もうか、と迷って、今朝出がけに決めたのが服部文祥(はっとり・ぶんしょう)さんという人が書いた 『サバイバル!』 という新書だ。
これまた高野さんが  『辺境の旅はゾウに限る』 (本の雑誌社 2008年)掲載の書評でとりあげていた著者の本である。
高野さんが書評でとりあげていたのは 『サバイバル登山家』(みすず書房)だが、これはいずれ入手予定。
図書館から借りようかとも思ったのだが、ずっと貸出中だし、いっそ手元に置きたいと思うほど魅力的な本だから。


今日から読んでいるのがこれ。

Hattori_survival_2_4『サバイバル! ――人はズルなしで生きられるのか』
 服部文祥(はっとり・ぶんしょう)  ちくま新書
 2008/11/10発行  254ページ 760円(税別)

著者はこういう人だ(同書カバーの著者略歴)。
服部文祥(はっとり・ぶんしょう)
サバイバル登山家。1969年横浜市生まれ。
94年に東京都立大学文学部フランス文学科とワンダーフォーゲル部を卒業。
96年にカラコルム・K2(8611m)登頂。
デビュー作 『サバイバル登山家』(みすず書房)でスポーツ・ノンフィクションの新たな地平を拓き、脚光を浴びる。
現在は、東京新聞出版局の「岳人」編集員。
三児の父。

「フランス文学科とワンダーフォーゲル部を卒業」というのが何やら可笑しく、「三児の父」というのも、ほのぼのしていて良いが、この人のやっていることはすごい。

<日本海から上高地へ。200kmの山塊を、たった独りで縦断する。持参する食料は米と調味料だけ。岩魚を釣り、山菜を採り、蛇やカエルを喰らう。焚火で調理し、月の下で眠り、死を隣りに感じながら、山や渓谷を越えてゆく――。生きることを命がけで考えるクライマーは、極限で何を思うのか?……> (本書カバー裏)

出版人だけあって、文章がとてもいい。
自分を客観視でき、ユーモアのセンスもあって、読んでいてほんとうに気持のいい本だ。

なによりも、私が長らく忘れていた山の空気が感じられて、うれしくなる。
もちろん、この人のように極限的な山歩きは私にはできないけれど、わたしもかつて 「登山者」 のはしくれだった。
(事実上、現役をなかば引退してしまっているのが悲しいが……)
著者の心意気はとてもよくわかる。

<現在、山には三種類の人間がいるといわれている。登山客、登山者、登山家である。 登山客とは山岳ガイドの客、山小屋の客、場所は山だけどやっていることは観光客、を指す。 連れてきてもらっている人々、登山の要素の多くを他人任せにしている人々のことだ。>

――と、なかなか手厳しいが、私も同じことを感じる。

<登山者とは山にまつわるできる限りの要素を自分たちで行ない、その内容にも自分で責任を持つ人々のことである。 自分で何もかも行なうというのは面倒くさい。 だが、真の自由とは自立のなかにしか存在しない。 登山者とは自立した自由なる精神を、そのリスクを含めて知っている人のことである。 登山家は登山者のなかでも登山関係で生活の糧を得ていたり、登山の頻度と内容からして、人生のほとんどを登山に賭けてしまっているような人のことをいう。>

<登山者も登山家も夏の北アルプスでは絶滅危惧種だ。……> (本書 P.89)


私も、できることなら 「登山客」 ではなく、「登山者」 としての心意気を持ち続けたいと思う。

今日一日で100ページほど読めた。
快調。
こういう本を、満員の通勤電車という自然からもっとも遠い最悪の場所で読んでいると、救われる気がする。

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2009年6月 9日 (火)

【読】高野ワールドに戻る

内澤旬子さんがらみの本を読みおえて、高野秀行さんの本を今日から読んでいる。

Takano_kaijuuki_2『怪獣記』 高野秀行/(写真)森 清
 講談社 2007/7/17発行
 281ページ 1500円(税別)

今日一日で半分ほど読んでしまった。
高野さんの 「UMA(Unidentified Mysterious Animal 未確認不思議動物)」 探索ものの中で、これは最高に面白い部類にはいると思う。

どうでもいいけど、この本、使われている紙が立派すぎて(分厚い上質紙)、重い。
この旅に同行した写真家、森 清さんの写真が美しい。
(森さんは、高野さんの 『西南シルクロードは密林に消える』 のときにも同行している)

トルコへ行ってみたくなくなる、そんな気にさせる写真がたくさん載っている。
森さんの写真を見ていると、写真という表現手段でたいせつなのは、「いかに切り捨てるか(写さないか)」 ということなんだと思い知らされる。

(本書の帯をはずしたカバー)
Takano_kaijuuki_2_2

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2009年6月 7日 (日)

【読】雲取山の公衆便所

内澤旬子さんの 『世界屠畜紀行』 (解放出版社 2007年)を読みおえて、斉藤政喜・内澤旬子コンビによる 『東方見便録』 の続編、『東京見便録』 (文藝春秋 2009年) を読んでいる。

Saitoh_tokyo_kenbenroku『東京見便録』
 斉藤政喜(文)・内澤旬子(イラスト)
 文藝春秋 2009/3/15発行
 174ページ 1429円(税別)

前作 『東方見便録』 ほどのワイルドさはないが、身近な東京都内のトイレ事情が興味ぶかい。
たとえば、二子玉川駅から徒歩20分の場所にある「岡本公園民家園」の古民家の厠(かわや)など、行ってみたくなるほど魅力的だ。

まだ読みはじめたばかりなのだが、第二章「現役ですッ」に、雲取山山頂の公衆便所が紹介されていて、懐かしい。

東京都の最高峰 雲取山(くもとりやま・2017m)の山頂には、立派な避難小屋が建っていて、その横に公衆便所がある。
私の記憶にあるのは古いときのものらしく、避難小屋の改築後に公衆便所も改築されたのかもしれない。
展望のいい場所である。
水場こそないが(北側の雲取山荘の水場まで下って汲んでくる)、山頂の立派な避難小屋には私も泊まったことがある。

 ※当時の避難小屋の写真がどこかにあるはずだが、
  探しだすことはむずかしく(整理が悪いので)あきらめた。
  私のWebサイト(休眠状態だが)に、雲取山について書いたことがある。

  晴れときどき曇りのち温泉 > 山岳展望写真館
   http://yamaoji.hp.infoseek.co.jp/panorama.html


この本、例によって、内澤さんのイラストが楽しい。

雲取山、また登ってみたいなぁ……。

Saitoh_tokyo_kenbenroku_p45

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【歩】梅雨どきの花

きのうの土曜日、雨だった。
雨に濡れたアジサイが色あざやかで、季節を感じさせる。

いちばん下の写真は、カシワバアジサイ。
私は、この団地に住むようになって、はじめて知った。
ここには園芸好きの人が多いようで、これまで知らなかった草木がたくさんある。

近ごろは、外国から来たアジサイが増えてきたように思う。
初夏の風物詩、アジサイが年々好きになってきた。

カシワバアジサイ (柏葉紫陽花)
 ユキノシタ科アジサイ属
 北アメリカ東南部に自生するアジサイで
 日本にも導入されて栽培されるようになった
 花期は6~7月
 装飾花は4枚の萼片からなり、白色
 中央の花も白色で、長さ15~25cmの円錐状にまとまった
 花房をつくる
 葉は5裂し花は円錐形にまとまる
 最近は八重咲きになった品種も
(成美堂出版 「葉形花色でひける 木の名前がわかる事典」)

撮影 2009/6/6 小平市

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キダチチョウセンアサガオ (木立朝鮮朝顔) Datura suaveolens
 ナス科チョウセンアサガオ属
 中南米ブラジル原産の常緑低木
 タツラと呼ばれるこの仲間ではもっとも大形
 高さ2メートル以上にもなる
 花期 6~9月
 芳香のある白い花を下向きに開く
 花冠は長さ20~30cmの漏斗形で先端は5裂する
 裂片は尾状にとがる
 果実は長さ約15cmの長卵形で刺がある
(山と渓谷社 「ポケット図鑑3 秋の花」「カラー名鑑 日本の樹木」を参照した)

撮影 2009/6/6 小平市

0906060009_2























ビヨウヤナギ (美容柳、未央柳) Hypericum chinese
 オトギリソウ科オトギリソウ属
 中国原産の常緑低木
 葉が柳に似ていて、花が美しいことから「美容柳」と呼ばれるという
 未央柳とも書く
 庭などによく植えられている
 6~7月、枝先に長い雄しべが目立つ黄色の花をつける
 花は直径4~6cm、花弁は5個
 雄しべは多数あり5つの束に分かれている
(山と渓谷社 「ポケット図鑑2 夏の花」を参照した)

撮影 2009/6/6 小平市

0906060011_20906060010   























クチナシ カワラナデシコ ドクダミ

撮影 2009/6/6 神奈川県相模原市

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2009年6月 1日 (月)

【楽】すどもん珍報 第三号

須藤もんさんから、最新号をいただいたので掲載します。
近いうちに、須藤もん公式サイトにもアップの予定ですが、まずはこちらでご紹介。

画像を右クリックして保存していただき、ごゆっくりご覧ください。
一度クリック(左クリック)して拡大された画像を右クリックし、拡大画像を保存すれば、オリジナル・サイズで保存できます。

発行日付が2008年になっていますが、そこはご愛敬ということで。


すどもん珍報 第三号  2009/6/1発行
 JPEG 800×1130ピクセル 603KB

MOTEL (須藤もん&対馬照) めおとアワー VOL.5
 2009/6/27 (土)
 三鷹 「音楽喫茶/南風BAR バイユーゲイト」
   http://bayougate.voxx.jp/
 19:00開場/19:30開演
 2000円 (ドリンク別)
 ゲスト 鎌倉 研 (from 大阪)
Sudomon_shinbun200906

Motel_20090627_live_2

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