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2009年6月28日 (日)

【読】星野道夫さんをめぐって

『デルスウ・ウザーラ』、『ベア・アタックス』 と、星野道夫さんをめぐる読書がしばらく続きそうな気がする。

Hoshino_coyote_no2_2「Coyote No.2 特集 星野道夫の冒険」 2004年10月

この中に、ブックガイド 「冒険に向かう二〇冊の本」 というすてきな特集がある。
星野さんが愛読した本、あるいは、星野さんに縁の深い本が二十冊、きれいなイラスト付きで紹介されている。
アルセーニエフの 『デルスウ・ウザーラ』 もその一つだ。

その二十冊の中の一冊が図書館にあったので、借りてきた。




Kanaseki_oral_poetry『魔法としての言葉 アメリカ・インディアンの口承詩』
  ― Oral Poetry of the American Indians ―
 金関寿夫(かなせき・ひさお)
 思潮社 1988/5/1発行 250ページ 1800円(税別)

別の本を読んでいるのですぐには手がつけられないが、はじめの方をパラパラと読んでみた。
いい本である。
星野さんは、写真集のなかでこの本に収録されているエスキモー族の口承詩を引用しているという。
(私も読んだ憶えがあるが、Coyoteの記事によれば 『アークティック・オデッセイ――遥かなる極北の記憶』 )


魔法のことば  (エスキモー族)

 ずっと、ずっと大昔
 人と動物がともにこの世に住んでいたとき
 なりたいと思えば人が動物になれたし
 動物が人にもなれた。
 だから時には人だったり、時には動物だったり、互に区別はなかったのだ。
 そしてみんながおなじことばをしゃべっていた。
 その時ことばは、みな魔法のことばで、
 人の頭は、不思議な力をもっていた。
 ぐうぜん口をついて出たことばが、
 不思議な結果をおこすことがあった。
 ことばは急に生命(いのち)をもちだし
 人が望んだことがほんとにおこった――
 したいことを、ただ口にして言えばよかった。
 なぜそんなことができたのか
 だれにも説明できなかった。
 世界はただ、そういうふうになっていたのだ。

  (本書 P.56-57)

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