【歩】夾竹桃 咲く
あちこちで、キョウチクトウ(夾竹桃)の紅い花が目につくようになった。
この花とサススベリが咲きだすと、夏を感じる。
撮影 2009/6/14 小平市
キョウチクトウ (夾竹桃)
インド原産の常緑樹で江戸時代に渡来した。
古くは紅と白の二色だったが、セイヨウキョウチクトウとの交配により変化に富むようになった。
大気汚染に強く防音効果も高いため、目隠しとされる。
― 主婦と生活社 『「花と木の名前』1200がよくわかる図鑑 ―
大気汚染に強いので高速道路にもよく植えられているが、この樹は有毒である。
少しまえに 『毒草を食べてみた』 (文春新書/植松黎 著)という本を読んで知り、びっくりした。<……東京近辺に新しい高速道路ができると、必ずといっていいほどキョウチクトウが植えられ、一日に何十万台と走る車の排気ガスをあびせられている。 ドライバーの目を楽しませようという配慮ではなく、キョウチクトウの葉に有毒物質が入り込まない仕掛けがあるため、大気汚染に強いというのがその理由だった。>
<キョウチクトウは、かつて多くの人間や家畜を死に追いやり、歴代の王たちをも恐れさせた猛毒植物だった。 それなのに、過去の記憶がすっかり忘れ去られてしまったかのように、今や排気ガスにまみれ、炎天下で孤立している。>
<その毒はおもに強心配糖体という心臓に作用する成分で、オレアンドリン、アディネリンといった物質が、葉、花、枝、茎、また、それらを折ったときに出る白い乳液など、植物のすべての部分にふくまれている。 古代ギリシャのアレキサンダー大王率いる軍隊は、キョウチクトウの枝を串にして肉を焼いたため多くの兵士を失った、と伝えられている。 同じような事件は、ナポレオンの軍隊にも、太平洋戦争のとき南方にいた日本軍にも起こった、といわれている。>
<……キョウチクトウは、煙でさえ猛毒を出す……。/人間はキョウチクトウの気孔の秘密をかぎわけ、高速道路の生け垣というまことに都合のいい使い方を思いついたけれど、道路が火事になることなど考えてもいないのだろう。……>
― 『毒草を食べてみた』 植松 黎/文春新書 P.20-22 ―
【参考サイト】
深山毒草園
http://kitola.hp.infoseek.co.jp/index.html
写真で見る有毒植物
http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/poisoning/plants/index.html
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