【読】アメリカ・インディアンの詩
日曜日に図書館から借りてきた本。
昨日と今日でいっきに読んでしまった。
『アメリカ・インディアンの詩』 金関寿夫
中公新書(中央公論社) 1977/6/25発行
よく知られているように、インドに行こうとしたコロンブスが、1492年にたまたま「発見」した大陸に、その二万年も前から住んでいた原住民(この言葉も近ごろは嫌われているようだが)――彼らを呼ぶ便宜的な名称が 「インディアン」 である。
この本では、アメリカ・インディアンの素晴らしい口承文学が紹介されている。
( 「文学」 と呼ぶのも、便宜的なカテゴリーだろう。なぜなら、彼らはこれを 「文学」 とは考えていないから)
たとえば、次のような短い詩。
<トウモロコシの種子を植えたあと、アリゾナのパパゴ・インディアンは、その順調な生育なを祈って(古来のリズムに合わせて足拍子を踏みながら)つぎの詩をとなえる。
青い夜が下りてくる
青い夜が下りてくる
ほら ここに ほら あそこに
トウモロコシのふさが震えている >
文字を持たない民族の口承が英語に翻訳され、それをさらに日本語に翻訳することには、どだいムリがある。
著者も、それを承知のうえで、魅力的なたくさんの詩を紹介し、アメリカ・インディアンの精神・文化を論じている。
1977年に、このようないい本が出ていたことに驚く。
それにしても、なんと豊饒な世界だろう。
アイヌ民族の口承文学(ユカラなど)に通じるものを感じる。
引き続き読んでみようと思う本。
『魔法としての言葉 アメリカ・インディアンの口承詩』
金関寿夫 思潮社 1988/5/1発行
星野道夫さんの書棚に残されていたのがこの本だ。
中公新書版が絶版になった後、同じ著者が書き改めたもの。
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