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2009年7月10日 (金)

【雑】平岡正明さん死去

今朝、ラジオを聴いていて知った。

評論家の平岡正明さん死去 asahi.com
http://www.asahi.com/obituaries/update/0709/TKY200907090217.html

 評論家の平岡正明(ひらおか・まさあき)さんが、9日午前2時50分、脳梗塞(こうそく)のため、横浜市内の病院で死去した。68歳だった。

時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2009070900461


【2009/7/10夜 追記】
死亡記事の紹介だけじゃあんまりなので、追記。

私はそれほど平岡さんの著作を読んでいないが、いろんな刺激を受けた人だった。
今年になって、『石原莞爾試論』 という幻の著作を手に入れて読んだところだし、中国大陸シリーズも読み返してみようとしていたところだった。

私より少し歳上だとおもっていたが、いわば叔父さんの世代であることが死亡記事の年齢をみてわかった。
1941年(昭和16年)1月生まれだった。
年長の人たちが少しずついなくなることは、さびしいものだ。

死亡記事(朝日)のタイトルに、『山口百恵は菩薩である』 があげられていたが、とても刺激的な内容の本だった。
思うに、平岡さんは法華経とかかわりが深かったのではないか。
だからどうなんだ、ということもないのだが。

Hiraoka_momoe1Hiraoka_momoe2 『山口百恵は菩薩である』
 平岡正明 著  講談社文庫
 1983/6/15発行 351ページ
 (親本 1979年講談社刊)

平岡節がうなる、快著(怪著?)である。

<……自分の煩悩を歌に昇華させた山口百恵は、他人の煩悩にも鋭敏に反応するだろう。他人の煩悩を自分の悲劇にくり込んで山口百恵はさらに大きくなるだろう。すなわち菩薩である。>


もう一冊、平岡さんの桂枝雀論も面白い。
(全部読んでいないが)

Hiraoka_shijaku『哲学的落語家!』
 平岡正明 著  筑摩書房
 2005/9/20発行 326ページ

<俺が落語に目覚めたのは数年前だ。/志ん生・文楽から現在の若手までをヨーイ・ドンで聞いた。/最も衝撃を受けたのは「彼」。/どえらい上方落語の爆笑王だ。/「彼」の思想の偉大さよ。/俺はナマの高座を聞いていない。/残された音と映像だけから「彼」の思想の深さを言いたい。/松本留五郎の鼓腹撃壌を、夢野久作との相似を、天地の逆転を。/この一冊を泉下の「彼」に捧げる。>

その平岡さんも、桂枝雀さんを追うように、逝ってしまったのか。



【2009/7/11追加】
 東京新聞 2009/7/9(木) 夕刊 (左)
 朝日新聞 2009/7/9(木) 夕刊 (右)

20090709_tokyo_hiraoka20090709_asahi_hiraoka

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