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2009年7月24日 (金)

【読】星と嵐(レビュファ)

この本もまた、星野道夫さんの愛読書だったという。
ずっと前に文庫版を買い、途中まで読んで放ってあった本だ。

Rebuffat_hoshi_to_arashi『星と嵐 6つの北壁登行』
 ガストン・レビュファ 著/近藤 等 訳
 集英社文庫 1992/4/25
 249ページ 440円(税込)

山岳書の古典的な名著。
ガストン・レビュファは、フランス生まれのガイド・登山家である。
私がこの人を知ったのは、いまから十数年前、八ヶ岳の山小屋に通っていた頃、そこの小屋主さんであり山岳ガイドをされている方から教わったものだ。

レビュファの文章はロマンチックで、当時の私には読み続けることができなかったのだろう。今なら、読める。

<岩と氷の王国アルプス。その壮麗な美しさは、人々を挑戦へと駆りたてる。/山に生命を賭け、垂直の岩壁に身をさらしながら青春を生きぬいた名クライマーが、グランド・ジョラス、マッターホルン、アイガーなど、アルプスの6つの北壁登行の苦闘と歓喜を詩情溢れる筆致で描く山岳文学の名著。> (本書カバー)

Hoshino_coyote_no2何度もこのブログに登場してもらった 「Coyote」 第2号の画像。
「特集 星野道夫の冒険」 には、星野さんが愛読した魅力的な本が紹介されている。
『星と嵐』(白水社 1955年刊)もそのなかの一冊だ。

<山は人を孤高な場所へといざなう。/登攀とは、けっして高度な思想や哲学ではなく、ただ考え、そして実際に登ることである。/ガストン・レビュファは、しばしば「山の詩人」と称される。「星と嵐」では、その「まえがき」ですらすでに一篇の詩である。> (「Coyote」 赤坂友啓:文)

<レビュファは登攀用具を多く用いることをせず、必要最低限のものだけを使って垂直の壁を登ったという。それは自分と自然との距離をなるべく近づけておきたいという思いからだろうか。そういえば星野も銃を持つことなくアラスカの原野を旅した。> (同上)

『星と嵐』で読むレビュファの文章(日本語訳)は、もちろん詩的で美しいが、彼のクライミングもまた美しい。
「1940年代から70年代にかけて、ガストン・レビュファは最も美しいフォームで登るクライマーとして憧れの的であった」 というキャプションのついた写真が、この文庫版に掲載されている。

私は岩登りの初歩を教わっただけで、まったくの素人ではあるが、そんな私にも岩登りの魅力(魔力と言ってもいい)が伝わってくる本だ。
半分ほど読んだところ。

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コメント

私はこの本「星と嵐」を、かなり以前、20歳前後に手に入れていました。それは、彼のドキュメンタリー映画を見たのが契機でした。岩ではなく、単なる山道を登るその姿が美しく、驚いたのです。
山登りは、体を使うだけではない。まさに、彼は孤高であり、山登りを詩にまでしているなと感じました。私はこの域へいまだに達していませんが・・・。

投稿: 玄柊 | 2009年7月25日 (土) 03時42分

>玄柊さん
レビュファは映画も残しているようですね。私も機会があれば観てみたたいものです。
この文庫本の扉にも写真が掲載されていて、玄柊さんがおっしゃることを裏付けています。
孤高のアルピニストといえば、加藤文太郎を思い浮かべます。

投稿: やまおじさん | 2009年7月25日 (土) 05時30分

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