【読】おれの二風谷(萱野茂)
ずいぶん前にはじめて読んだ本。
そのときは図書館から借りて読んだのだが、最近、ネット販売で古本を手に入れた。
今日から再読している。『おれの二風谷』 萱野茂 著
すずさわ書店 1975/4/30発行
278ページ 980円(税別)
故 萱野茂さんは1926年生まれだから、この本は四十台おわりの頃の著作。
読んでいて、なんとなく若々しい感じがする。
二風谷ダムが完成して間もない頃だ。
<昭和20年前後までは、沙流川にも川面に白く光って産卵を終えた鮭の体がたくさん浮いていたものです。現在はダムができて鮭も遡れなくなりました。ダムをつくるときは必ず魚道をつくるなどの配慮があってもいいと思うのです。> (「熊と鮭」 P.88)
「アイヌの内側からの目で見た昔の風習の一端を知ってもらえれば望外の幸せです」と、あとがきにあるように、萱野さんらしいおだやかな語り口で、往時のアイヌの人々の暮らしぶりが描かれている良書。
各章の扉に添えられている貝沢美和子さんのイラストが、いい。
― 目次より ―
水の神/木彫りと私/イナウ/よもぎの力/疱瘡/葬式/熊と鮭/自然とアイヌ/火事/宝物/神の囁き/まじない/不思議な話/姦通の罰/アイヌ/アイヌ的表現/悪口/子供の遊び/想い出話/蛇の話/観光用伝説/地名と伝説/アイヌの苗字
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