【読】池澤夏樹の連載小説
今月からはじまった東京新聞朝刊の連載小説を、毎朝たのしみにしている。
じつに、おもしろい。
『氷山の南』 池澤夏樹 / 影山 徹 画
今朝(2009/9/19)の第19回では、唐突に、アイヌの伝統楽器「ムックリ」が登場した。
二日前、第17回で、主人公の青年の次のような独白があった。
「ムックリ」とどういうつながりがあるのだろう。
興味をそそる。
<日本では周囲との調和が大事だった。全体の中の一人として、目立たないよう滑らかに動くことが大事だった。目立つと圧力がかかる。自分の場合は出身のこともあって、いよいよ目立たないようにしてきた。> (『氷山の南』 池澤夏樹 東京新聞 2009/9/17 より)
魅力的な主人公の「出自」とは?
この物語の概要は次のとおり。
【連載開始前の作者のことば】 (東京新聞 2009/8/18朝刊 より)
<作家の言葉 若い主人公が冒険にいどむ。彼は南極海の氷山を運ぶという大がかりなプロジェクトにこっそり潜り込み、氷海を行く船の上でとんでもない試練に出会う。船の人々は国籍も宗教もさまざまで、反目も多く、ずいぶん怪しい奴もいる。そこに不思議な信仰を持つグループが登場して……純白の巨大な氷山を仰ぎ見る体験を共有していただきたい。>
池澤夏樹(いけざわ・なつき)
1945年、北海道生まれ。埼玉大理工学部中退。88年「スティル・ライフ」で芥川賞。「マシアス・ギリの失脚」(谷崎潤一郎賞)、「すばらしい新世界」(芸術選奨)など作品多数。 (東京新聞 同上より)
【参考】
中日新聞:次の朝刊連載小説「氷山の南」 池澤夏樹・作 影山徹・画:中日新聞からのお知らせ(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/release/CK2009081802000121.html
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