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2009年11月の37件の記事

2009年11月30日 (月)

【読】あと少し

船戸与一の長編小説を十日間もかけて読みついでいる。
十一日目の今日、読みおえたかったのだが、20ページほど残ってしまった。

Funado_ryuusa_2『流沙の塔』 船戸与一
 新潮文庫 2002年刊
 (親本 朝日新聞社 1998年刊)
 上巻 526ページ 下巻 449ページ (本文)

スケールの大きな小説だ。
『蝦夷地別件』 には負けるけれど、登場人物も多彩。

横浜の華僑で客家(ハッカ)の実力者に拾われ育てられた海津(かいづ)明彦。
漢人の軍人、東明正。
東トルキスタン・イスラム党の青年。
彼らにからむ、何人かの魅力的な女性たち。
謎の老人、間垣浩市は、『満州国演義』 に登場する満州浪人の成れの果てに思えてくる。
この物語で重要な役割を担う、中華人民共和国 国家安全部保安局内事第一処次長、蒋国妹という不気味な女性もまた、不幸な過去を背負っている。

登場人物たちの 「顔」 が見えてくるところが、船戸与一の筆力のすごいところだと私は思う。


題名の 「流沙の塔」 の由来が、登場人物のひとりの口を借りて語られる。
なるほど。そういうことだったのか。

 「芥子に頼るは流沙に塔を築くがごとし……」
 「何ですって?」
 「清朝末期の詩人の言葉だよ。そのころは芥子からはまだヘロインは精製されず阿片の段階だったがね。組織の財政を阿片に依拠すれば、流沙のうえに塔を築くのと同じで最初は一応の見てくれを形成する。だが、そんなものはすぐに崩れ落ちてしまう。その詩人はそう言ったんだよ」
  (第五章 「枯骨の遺跡」 P.209)

西州回鶻(かいこつ)国の遺跡が、この物語の最後の舞台。
文庫のカバー写真がそれだ。
西州回鶻国とは、唐の時代にウイグル族が作った国で、ゾロアスター教から分派したマニ教を信仰していたという。

上巻の巻頭に、次の言葉がかかげられている。

 ――沙河(さが)に多くの悪鬼、熱風あり。遇えば即ち皆死して、一として全き者無し。上に飛鳥なく、下に走獣なし。遍望曲目、渡る処を求めんと欲すれば、即ち擬する所を知らず、唯死人の枯骨を似って、標識と為すのみ。   
  東晋の求法僧・法顕(ほっけん) (長沢和俊・訳)

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2009年11月29日 (日)

【観】定点観察(銀杏並木) 第21回(2009/11/28)

2009/11/28 (土) 8:45 晴れ

銀杏並木の下は、黄金色の絨毯。

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2009年11月24日 (火)

【読】船戸与一ワールドに没頭

せっかく図書館から借りてきた魅力的な本も、読みかけの小説をかたづけるまで手がつけられない。

Sekino_nagakura_kofukuron船戸与一さんの小説をまだ読んでいる。
単行本を持っていたはずなのに、どこかに行ってしまった。
たぶん、BOOK OFFに売り払ってしまったのだろう。
その代わりに文庫本があった。

てっきり一度読んだと思っていたが、まだ読んでいないようだ。
読もうと思って新刊を買う → 読まずに売り払う → やっぱり読みたくなって文庫を古本で買う……これがパターンになってしまった。
本に関しては、ずいぶんと無駄なお金を使っていると、じぶんでも思う。
けれど、これでいいのだ(赤塚不二夫)。


Funado_ryuusa『流沙の塔』 船戸与一
 新潮文庫 2002/12/1発行
 上巻 526ページ 705円(税別)
 下巻 449ページ 629円(税別)
 親本 1998年5月 朝日新聞社刊

流沙=りゅうさ と読む。
私は長いこと「るさ」と読むのだと思いこんでいた。
こういう思いちがいも多い。

文庫の装幀がしゃれている。
二冊並べると、カバーの絵が組み合わせになっているのだ。

現代中国の西北端、新疆ウィグル自治区が舞台。
横浜の華僑、客家(はっか)と呼ばれる人々、現代中国の暗部、そういったドロドロした世界が船戸さん一流の筆致で生き生きと描かれている。


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101343160
内容(「BOOK」データベースより)
人骨の柄に狼を刻んだナイフが左胸を貫き、真紅の薔薇の花びらがちりばめられた屍体―。横浜で起きたロシア女殺しの手口と、広東省・梅県の事件は酷似していた。育ての親・張龍全の命を請けた海津明彦は、背後を探るべく、梅県へと飛ぶ。黒社会の覇権を争う秘密結社・哥老会と三合会の抗争、香港駐屯権をめぐる公安の暗躍。そして…。中国を揺さぶる闇を圧倒的スケールで抉る。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101343179
内容(「BOOK」データベースより)
横浜と梅県の殺人の裏には、思いもよらぬ構図が隠れていた。アフガンのイスラム原理主義派タリバンから密輸される麻薬―。その莫大な利権は、ウイグル民族独立を掲げる東トルキスタン・イスラム党の民族派とイスラム原理派の軋轢に火をつけた。正義を標榜する組織に巣くう内紛と腐敗。自らの信ずる幻を追い、その呪縛にのたうちながら、流沙に彼らが築こうとしたものとは…。

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2009年11月23日 (月)

【歩】晩秋の夕暮れ

三連休最終日。
晴れてきもちがいい。
空気が乾ききっている。
寒い。

エアコンの暖房を試してみたら、故障していた。
この夏、一度も冷房を入れなかったから、ほぼ一年ぶりにエアコンを作動したらこのありさま。

アラジンの灯油ストーブを出した。
灯油を買いにガソリンスタンドへ行った。
リッター65円。

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【観】定点観察(銀杏並木) 第20回(2009/11/23)

2009/11/23 (月/祝) 15:52 晴れ

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2009年11月22日 (日)

【読】関野吉晴さん

Sekino_nagakura_kofukuronこんな本を手に入れた、のではなく、図書館から借りてきた。
タイトルがいいな。

『幸福論』 長倉洋海・関野吉晴
 東海大学出版会 2003/11/1発行
 227ページ 2300円(税別)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448603130X
<地べたを這いながら辺境への往還を続ける探険家・関野吉晴と写真家・長倉洋海が、深い旅の実感から「人の幸福」の答えを語り合う。哲学なき時代に紡ぎ出した根元的な「幸福論」。 >

すこし前に読んだ船戸与一さんの対談集 『諸士乱想』(徳間文庫)で、私は関野吉晴さんを知った。
あ、そうだ。この『諸士乱想』には写真家の長倉洋海(ながくら・ひろみ)さんも対談相手として登場、船戸さんと興味ぶかい対談をしていた。

― 本書 著者紹介 より ―

関野吉晴  探検家・医師
 1949年、東京都墨田区生まれ。一橋大学法学部、横浜市立大学医学部卒業。一橋大学在学中に探検部を創設し、アマゾン全流を下る。医師として勤務する傍ら、中南米への旅を重ね、1993年には人類がアフリカから南米大陸に拡散した未道のりを逆ルートで辿る「グレート・ジャーニー」をスタート。2002年にタンザニアのラエトリにゴール。1999年、植村直己冒険賞受賞。近著に『グレートジャーニー「原住民」の知恵』(光文社文庫)、『グレートジャーニー 地球を這う』(ちくま新書)、『インカの末裔と暮らす アンデス・ケロ村物語』(文英堂)、『グレートジャーニー人類5万キロの旅(13) チベットの聖なる山へ』(小峰書店)など。

長倉洋海  写真家
 1952年、北海道釧路市生まれ。同志社大学法学部卒業。通信社カメラマンを経てフリーランスに。アフリカ、中東、東南アジア、中南米など世界各地の紛争地帯を訪れ、そこに生きる人々の姿を追う。第12回土門拳賞受賞。『獅子よ瞑れ アフガン1980-2002』(河出書房新社)、『アフガニスタン 敗れざる魂』(新潮社)、『ヘスースとフランシスコ エル・サルバドル内戦を生き抜いて』(福音館書店)など写真集、著書多数。


Funado_taidan『諸士乱想 トーク・セッション18』 船戸与一
 徳間文庫 1998年刊

Session 3 長倉洋海
 撮るこころ・撮られるゲリラ
Session 10 関野吉晴
 探検と医療とチャレンジと

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2009年11月21日 (土)

【遊】紅葉と冬桜 (奥多摩御岳山)

奥多摩の御岳山(みたけさん)へでかけた。
針葉樹の植林が多いため、あたり一面の錦繍といった風景は見られなかったが、モミジが真紅に色づいていた。

御嶽神社下の登山道入口で、フユザクラを発見。
正確な品種名はわからないが、秋から冬にかけて咲くサクラだ。
八重咲きのようにも見えたが、よくわからなかった。
ご存じの方、教えてください。

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【観】定点観察(銀杏並木) 第19回(2009/11/21)

毎日冷えこむようになり、団地の銀杏並木は、さらに色づきがすすんだ。
11月も下旬になると、季節の歩みもはやまるようだ。
きれいに色づいた葉は、すぐに枝を離れる。
冬枯れもそう遠くはないだろう。
寒くきびしい季節が近づいている。

2009/11/21 (土) 7:33 晴れ

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2009年11月18日 (水)

【読】船戸さんの対談集

15年も前の対談集だが、なかなか面白い。
船戸さんは、対談の名手でもあったのだ。

Funado_taidan『諸士乱想 トーク・セッション18』  船戸与一
 徳間文庫 1998/4/15刊
 325ページ 552円(税別)
 (親本 KKベストセラーズ 1994/6刊行)

18人の対談相手は――
張本勲、原田芳雄、長倉洋海、ファイティング原田、森雞二(棋士)、前田哲男、大藪春彦、黒田征太郎、荒勢(元力士)、関野吉晴、北方謙三、内藤陳、中村敦夫、鈴木邦男、辺見庸、大沢在昌、若松幸二(映画監督)、牧野剛

括弧内は私が補った。
錚々たる顔ぶれだ。
黒田征太郎との対談まで読んだところだが、今のところ、この黒田征太郎との対談がいちばん面白い。

ちなみに、本書のタイトル 「諸士乱想」 という言葉は、吉田松陰の 「処士横議」 をもじったものらしい。
といっても、「処士横議」 なんて、はじめて耳にした。

<処士とは、「身分」ではなく「志」によて立った吉田松陰のいう草莽の士、横議とは彼らが藩の境界を踏み破って全国的に展開した横断的議論> (巻末 家上隆幸氏の解説より)
―― ということらしい。

私には難しくてよくわからないけれど、タイトルにこめられた船戸さんの意気込みは、なんとなくわかる気がする。

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2009年11月15日 (日)

【遊】府中市郷土の森(農業まつり) (5)

府中市郷土の森には、博物館のほかに、いくつか古い建築物が移築されていて面白い。

旧府中尋常高等小学校、旧田中家住宅(園内で蕎麦屋として営業)、旧矢島家住宅(郵便局)、旧府中町役場、旧島田家住宅(薬屋)、旧河内家住宅、旧越智家住宅、旧三岡家長屋門などだ。
まいずまいず井戸や水車小屋もある。

 府中郷土の森博物館
  http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/

「島田薬舗」 の内部が公開されていたので、はじめて二階にあがってみた。
階段箪笥があり、店舗二階は蔵のようになっていた。
というか、外観からも店舗の建物は蔵造りだ。
住居部分は別にあったらしい。

旧田中家住宅を利用した蕎麦屋 「八轟(やぐるま)」 の蕎麦が好きで、よく利用する。
ただし、ここは学生(と思われる)アルバイト店員のようで、サービス面ははっきり言ってよくない。
今日も、蕎麦といっしょに冷たくなった蕎麦湯が運ばれてきて、がっかりした。
アルバイトの彼らは、蕎麦湯がどういうものか(どうすれば客が満足するか)知らないようだが、バイトの彼らより経営者が責められるべきだろう。

何か言いたかったがめんどうなのでやめた。
しかたなく、冷たい蕎麦湯を飲んで、そそくさと店をでた。
冷たい蕎麦を食べたあと、熱い蕎麦湯をゆっくり飲みたかったなあ……。


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【遊】府中市郷土の森(農業まつり) (4)

フリーマーケットでにぎわう芝生広場を一歩離れると、静かな公演がひろがる。
この郷土の森も、散歩するにはいいところなのだ。

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【遊】府中市郷土の森(農業まつり) (3)

フリーマーケット。
かみさんは、何やら衣類を購入。
申しわけないほど、廉価。

広い場所でやってたので、人ごみが苦手な私もいっしょに歩いてまわった。
日ざしが強くて、店をだしていた人はたいへんだろう。
でも、楽しそうでいいな、と思った。

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【遊】府中市郷土の森(農業まつり) (2)

第20回 府中市農業まつり
 郷土の森博物館 本館前芝生広場


品評会 会場のテントには、みごとな野菜がずらりと並んでいた。
即売場で、キャベツ(100円)と椎茸を買った。


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【遊】府中市郷土の森(農業まつり) (1)

きのうラジオを聴いていて、こんな催しをやっていることを知った。
府中市郷土の森は、何度か訪れたことがあるのでよく知っている場所だ。
朝9時すぎに行ってみた。
いつもは入園料(大人200円)を払うのだが、今日は無料。
園内にはテントが並び、地場の農産物やらなにやらが売られていて、たいそうにぎわっていた。

第20回 府中市農業まつり
 郷土の森博物館 本館前芝生広場
 <雨天実施>

朝からよく晴れて、日ざしが暑いほどだった。
野外ステージのある芝生広場では、フリーマーケットもやっていたので、園内をひとまわりしてきた。

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【歩】晴れた

撮影日 2009/11/15 (日) 朝  小平団地

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2009年11月14日 (土)

【観】定点観察(銀杏並木) 第18回(2009/11/14)

一週間のあいだに、すっかり色づきがすすんでしまった。
寒さと雨風で、枯葉がどんどん落ちていく。
すこしさびしい。

2009/11/14 (土) 8:50/11:40 雨のち曇り

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【読】さすが、船戸与一 (三都物語)

きのうから通勤の電車とバスのなかで読み継いでいる。
さすが、船戸さん。
ぐいぐいと引きこまれていく。

Funado_santo_monogatari船戸与一 『三都物語』
 新潮社 2003年刊

読みはじめてすぐに、巻末の「初出一覧」をなにげなく見た。

すべて「小説新潮」
 樫の扉の向こう  2003年2月号
 鉛の残光 1998年7月号
 落ちた柿の実 2003年6月号
 驟雨の夜 2001年9月号
 昏き曙 2002年8月号

おや、中編小説集なのか?
と思いながら、一作目、二作目と読みすすんでいくうちに、どうやら連作になっているようだと気づいた。
登場人物は、いずれもプロ野球関係者だが、暗い翳をひきずって生きている男たちばかりだ。
横浜、台中、光州の「三都」が舞台。


帯の文句の意味するところが、読んでいくうちにわかってきた。

 割れるような歓声さえ、魂の飢えを満たしはしない。
 横浜、台中、光州。
 異国の球場に招かれた助っ人たちが味わったのは、
 黒社会の触手、野球賭博の密、そして未だ癒えぬ内戦の匂い。


船戸ワールドは、奥が深いな。

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2009年11月12日 (木)

【読】つぎはこれだ(船戸与一)

船戸与一 『蝶舞う館』 (講談社 2005年刊) を読みおえた。
エンディングがいまひとつだったが、エピローグがいかにも船戸さんらしく、読後感は爽快だった。

次はこれだな。
Amazonで1円。送料の方がずっと高い。
ちかごろ、このての1円本が多いが、どういうことなんだろう。

Funado_santo_monogatari_2船戸与一 『三都物語』
 新潮社 2003/9/25刊行
 396ページ 1800円(税別)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104623016
出版社/著者からの内容紹介
割れるような歓声さえ、魂の飢えを満たしはしない。
異国の球場に招かれた助っ人たちが味わったのは、黒社会の触手、野球賭博の蜜、そして未だ癒えぬ内戦の匂い。
横浜、台中、光州を舞台に男たちの生き様を描く、異色ハードボイルド小説。




あらためてWikipediaで調べてみて、船戸さんの膨大な著作に驚いた。
こうしてみると、著作の半分ぐらいは読んでいるかもしれない。
ずっとまえに読んで内容を憶えていないものも多いが、たぶん読んだと思われるものも含め、◎印をつけてみた。
買ったまま読んでいない(読んだ気になっただけの)ものもあるはずなので、自信はない。


― 以下 Wikipediaより ―

船戸 与一(ふなど よいち、本名:原田建司、1944年2月8日 - )は、冒険小説家。山口県下関市に生まれる。山口県立下関西高等学校、早稲田大学法学部卒業。在学中は探検部(第三期生)に所属(先輩には西木正明らがいる)。アラスカのエスキモーを訪問し、本名で共著『アラスカ・エスキモー』を刊行した。
小学館、祥伝社などの出版社勤務を経てフリーになり、執筆活動を始める。1979年『非合法員』(講談社)で冒険小説家としてデビュー。
他に豊浦志朗の筆名で『叛アメリカ史』等のルポルタージュ、外浦吾朗の筆名で『ゴルゴ13』、『メロス』の劇画原作も著している。

著書(50音順)

夜来香(イエライシャン)海峡(講談社、2009年)ISBN 9784062152587
蝦夷地別件(新潮社、1995年)ISBN 4-10-602738-0、ISBN 4-10-602739-9◎
エドワルド・フェブレスの素描(徳間文庫 日本冒険作家クラブ編「幻!」収録、1991年)

海燕ホテル・ブルー(角川書店、1998年;徳間文庫、2005年)ISBN 4-04-873111-4◎
かくも短き眠り(毎日新聞社、1996年)ISBN 4-620-10543-0◎
蟹喰い猿フーガ(徳間書店、1996年)ISBN 4-19-860420-7◎
河畔に標なく (集英社、2006年)ISBN 4-08774804-9◎
カルナヴァル戦記(講談社、1986年)ISBN 4-06-202741-0◎
黄色い蜃気楼(双葉社、1992年)ISBN 4-575-23128-2◎
キラー・ストリート(ハルキ文庫 日本冒険作家クラブ編「夢を撃つ男」収録、1999年)
金門島流離譚(毎日新聞社、2004年)ISBN 4-620-10681-X
降臨の群れ(集英社、2004年)ISBN 4-08-774691-7
午後の行商人(講談社、1997年)ISBN 4-06-208850-9◎
国家と犯罪(小学館、1997年)ISBN 4-09-389511-2◎
群狼の島(双葉社、1981年;角川文庫、1985年)ISBN 4-04-163801-1◎

三都物語(新潮社、2003年)ISBN 4-10-462301-6
諸士乱想—トーク・セッション18(ベストセラーズ、1994年)ISBN 4-584-18023-7
銃撃の宴(徳間文庫、1984年)ISBN 4-19-567657-6
新宿・夏の死(文藝春秋、2001年)ISBN 4-16-320020-7◎
神話の果て(双葉社、1985年;講談社、1988年)ISBN 4-06-184216-1◎
砂のクロニクル(毎日新聞社、1991年:新潮社、1994年)ISBN 4-620-10447-7◎
祖国よ友よ(双葉社、1980年;角川書店、1986年)ISBN 4-04-163802-X

猛き箱舟(集英社、1987年)ISBN 4-08-772601-0◎
伝説なき地(講談社、1988年)ISBN 4-06-193964-5◎
血と夢(双葉社、1982年;徳間書店、1988年)ISBN 4-19-568511-7◎
蝶舞う館(講談社、2005年)ISBN 4062131242◎
東京難民戦争(未完 未刊行)

虹の谷の五月(集英社、2000年)ISBN 4-08-774467-1◎
ノロエステからの伝令(徳間文庫 日本冒険作家クラブ編「血!」収録、1988年)

蛮賊ども(角川書店、1987年)ISBN 4-04-163803-8◎
緋色の時代(小学館、2002年)ISBN 4-09-379104-X、ISBN 4-09-379105-8
非合法員(講談社、1979年;徳間書店、1984年)ISBN 4-19-567595-2◎
炎流れる彼方(集英社、1990年)ISBN 978-4087487077◎

風の払暁 -満州国演義1-(新潮社、2007年)ISBN 978-4-10-462302-0◎
事変の夜 -満州国演義2-(新潮社、2007年)ISBN 978-4-10-462303-7◎
群狼の舞 -満州国演義3-(新潮社、2007年)ISBN 978-4-10-462304-4◎
炎の回廊 -満州国演義4-(新潮社、2008年)ISBN 978-4-10-462305-1◎
灰塵の暦 -満州国演義5-(新潮社、2009年)ISBN 978-4-10-462306-8◎
緑の底の底(中央公論社、1989年)ISBN 4-12-001868-7◎
蝕みの果実(講談社、1996年)ISBN 4-06-208340-X
メビウスの時の刻(中央公論社、1989年)ISBN 4-12-001868-7◎

夜叉鴉(新潮文庫 新潮社編「時代小説 読切御免第一巻」収録、2004年)ISBN 4-10-120835-2
藪枯らし純次(徳間書店、2008年)ISBN 978-4-19-862470-5
山猫の夏(講談社、1984年)ISBN 4-06-201386-X◎
夢は荒れ地を(文藝春秋、2003年)ISBN 4-16-321910-2◎
夜のオデッセイア(徳間書店、1981年、1985年)ISBN 4-19-567830-7◎

流沙の塔(朝日新聞社、1998年;徳間文庫、2006年)ISBN 4-02-257160-8、ISBN 4-02-257161-6◎
龍神町龍神十三番地(徳間文庫、2002年)ISBN 4-19-891797-3◎

船戸与一以外の名義の著作
豊浦志朗、硬派と宿命:はぐれ狼たちの伝説(世代群評社、1975年)
豊浦志朗、叛アメリカ史(ブロンズ社、1977年;筑摩書房、1989年)ISBN 4-480-02310-0◎
原田建司、佐藤政信、小島臣、アラスカ・エスキモー(朝日新聞社、1968年)

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2009年11月11日 (水)

【読】船戸ワールドの魅力

残すところ100ページばかりとなった。
おもしろくてたまらない。

こういう小説をおもしろいと感じるかどうか、人それぞれの好みの問題であることはとうぜんだが、私にはたまらなく魅力的だ。

Funado_vietnam船戸与一 『蝶舞う館』
 講談社 2005年刊

船戸ワールドの一端を、登場人物の会話から。
船戸さんの歴史観、世界観がよくあらわれている部分だ。
長い会話なので、一部省略する(……の部分)。

 「……おれが東南アジアの現代史に興味を持ったのは祖父のことがあるからなんです。日本人は二百万人を餓死させたとされる占領政策でベトナム人には評判が悪い。しかし、……第二次大戦で日本軍が無条件降伏したあと、日本のインドシナ駐屯第三十八軍・独立混成第三十四旅団のうち七百六十六人がベトナムに留まった。フランスと戦うためにベトミンに入隊したんです。……つまり、ディエンビエンフーでのベトナムの勝利には少なからず日本人が貢献してる。独立混成第三十四旅団の参謀だった井川省(いがわあきら)という少佐はクァンガイ陸軍士官学校の創設に協力してます。そこで教育を受けた……がこう証言してる。ベトミンの青年は独立意識や社会主義の理想には詳しかったが、実戦の知識にはまるで疎かった。作戦命令書の作成。壕を掘る技術。戦闘指揮。夜間戦闘技術からゲリラ戦まで。それらは日本人を教師とするクァンガイ陸軍士官学校で教わったとね。……」
 「それで、きみの祖父というのは?」
 「戦死しました。井川省参謀とともにフランスのアンブッシュ攻撃を受けてザライ省の省都プレイクの近くで」  (本書 249ページ 第三章 殺戮の牙)

 「モンタニャール問題はベトナムのアキレス腱だ。……」  (321ページ 第四章 中部高原の渦)

 ※モンタニャールとは、ベトナムの中部高原地帯に住むバナ族やエデ族、ザライ族などの少数民族を指す。この小説の舞台。

 「きみと瀬戸くんの中部高原からの追放はベトナムという国家が命じてるんだ。国家の意思がそうである以上、もう動かすことはできない」
 「国家なんてただの幻想に過ぎない」
 「そのとおりだ、国家というのは幻想でしかありえない。だが、ベトナム社会主義共和国という幻想の背後には無数の死体が横たわってる。死者たちの霊によって支えられた幻想はそれなりの実体を持って機能する。軍隊やら公安局やらが現実の物理的な力を振るって動きだしているんだ。個人が国家に逆らえるわけがない」  (337ページ 同上)


船戸さんの長編小説には、いつもたくさんの参考文献が載っている。
幅広く綿密な文献調査と、徹底した現地取材に裏打ちされた小説世界なのだ。
ノンフィクションという形式をとらないのは、フィクションでしか語れないものがある――というのが船戸さんの考え方だ。

 →2009年2月20日 (金) 【読】もうすぐ読了(船戸与一『満州国演義5』)
   http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/5-2b45.html


私には、教科書的な歴史書や案内書より、船戸小説のほうがよほど信頼できるし、そこからたくさんのことを学んできた。
ここしばらくは、船戸ワールドに浸りたい気分である。
あらたにまた、数冊仕入れてしまった……。

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2009年11月 8日 (日)

【読】船戸与一ワールドに戻る

船戸与一さんの本で、手元に何冊か、読んでいないものがある。
きのうから、これを読みはじめた。

じつは、三年前に買って、すこし読んだだけで投げだしていた。
 2006年10月19日 (木) 【読】600gの長編小説
 http://yamaoji.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/600g_4460.html
たしかに、電車のつり革につかまったまま片手で読むには、ぶ厚く重すぎる。


Funado_vietnam_2船戸与一 『蝶舞う館』
 講談社 2005/10/26刊
 493ページ 1900円(税別)

60ページほど読んだだけだが、船戸ワールドにどっぷりと浸かってしまった。
現代ベトナムが舞台の、冒険小説。
ボリュームがある。

Amazon
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062131242

出版社 / 著者からの内容紹介
<大地の精霊たちの声が聴こえる。戦え、と。
船戸与一が初めてベトナムを描いた、圧倒的長編小説!
日本人有名歌手の誘拐。犯行声明で名指しされた元ジャーナリスト。民族解放戦線に「呼び出された男」が、ベトナム戦争のかつての激戦地で見せつけられる、途轍もない現実!??おまえは、「行動者」たることを選べるのか?戦いの傷が癒えないアジアの人々と、戦いを知らない日本人に捧ぐ。魂を揺るがす大傑作! >


ところで、さきごろ、船戸さんの健康に関して悪い噂を目にした。
ネット上の噂なので、ほんとうのところはわからないが、気になってしかたがない。

『満州国演義』 の続巻(第6巻)が、この冬に出版されるという予告が、第5巻の帯に書かれていたのだが……。
どうなるんだろう。

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【遊】江戸東京たてもの園 ボンネットバス

江戸東京たてもの園を歩いていたら、ボンネット・バスが園内を走るというアナウンスがあった。
いつもは、テントの下に展示してあるだけだが、今日は、実際に動かして乗せてもらえるという。
整理券をもらって、しばし待つ。
もちろん、無料だ。

14時発のバスは、手違いのために全員乗りきれず、次の 「臨時便」 に乗せてもらった。
園内を軽く一周。
いつも歩いて見ている園内の風景が、バスの窓から見えるのは不思議な感じだった。
わずか10分たらずだったが、おもしろい体験ができた。

こういうバスも、こどもの頃は普通に走っていたっけ。
方向指示器が 「矢羽式」 で、アポロ工業という会社が作っていたため 「アポロ式」 と呼ばれるらしい。
そんなことも、いろいろと説明してくれた。


撮影日 2009/11/8 (日) 江戸東京たてもの園 (都立小金井公園内)

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【遊】江戸東京たてもの園 2009年秋

江戸東京たてもの園(都立小金井公園内)の、「友の会」 更新月なので、更新手続きをしてきた。
年会費 1500円でいつでも入園無料というのは、ありがたい。
(入園料:一般400円)

ひさしぶりに、園の中にはいって歩いてきた。
園内のサクラが紅葉しはじめている。
カエデやモミジがきれいだった。


撮影日 2009/11/8 (日)  江戸東京たてもの園

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【遊】小金井公園のSL C57

自転車で、都立小金井公園へ。
いつもはフェンスの外から眺めているだけの、SL展示場にあるC57が、今日は公開されていた。
中を見たことがなかったので、はいってみた。

高校生の頃まで、故郷の旭川あたりではSLが現役で走っていた。
同級生のお父さんがSLの機関士だと聞き、憧れたものだ。

今日見た機関室は、やたらとバルブがついていて、いったいどうやって制御していたものかと不思議な気がした。
機関車のすぐうしろには石炭車が連結されていて、石炭の取り出し口というものもはじめて見た。
釜炊き係は、さぞかしたいへんだっただろう、と想像する。

こういう機械ものが好きなので、とてもおもしろかった。
一輌だけ連結されている客車の中に、はいれないのが残念だった。


撮影 2009/11/8  都立小金井公園 SL展示場

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2009年11月 7日 (土)

【楽】ハコさんのニュー・アルバム

Hako_mihappyou_3山崎ハコ 『未・発・表』
 2009/11/4発売
 COLUMBIA COCP-35820
 3000円(税込)








数日前に発売され、気になっていたが、今日ようやく入手できた。
風変わりなアルバム・タイトルだが、新録音である。

「今」の山崎ハコさんが聴ける。
ハコ版 「リンゴ追分」 が、すばらしい。
「横浜ホンキートンク・ブルース」 がうれしい。

文句なく、すばらしいアルバムだ。

【収録曲】
 1. BEETLE (Single Ver.)
 2. ヨコハマ
 3. 白い花
 4. 織江の唄
 5. 新宿子守唄
   劇団 椿組 08年夏 新宿花園神社野外劇 「新宿番外地」 主題曲
 6. あなたの景色
 7. リンゴ追分 (オリジナル:美空ひばり)
 8. 横浜ホンキートンク・ブルース
 9. 気分を変えて
 10. 未来の花
 11. 会えない時でも
 12. 飛びます
    Bonus Track
 13. BEETLE (Acoustic Ver.)

【参加ミュージシャン】
 安田裕美、島村英二、ミッチー長岡、中村梅雀、エルトン永田、Char


ハコさんのファースト・アルバム 『飛・び・ま・す』 収録の 「サヨナラの鐘」 で印象的なギター・ソロを聴かせていた、チャー(Char、竹中尚人)が参加している。
中村梅雀さんは、歌舞伎役者のあの梅雀さん。ベース・ギターで参加。

山崎ハコさんは、年齢を重ねるほどに、歌声に張りと艶がでてきたように思うのは、私だけだろうか。
チャーミングなステージ姿を、また見たいとおもう。



(左) 劇団 椿組 08年夏 新宿花園神社野外劇 「新宿番外地」 パンフレット
    山崎ハコ ゲスト出演
(右) 前進座特別公演 (2004/1/3~6) 五木寛之=原作・脚本 「旅の終りに」 パンフレット
    山崎ハコ、安田裕美 出演

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【観】定点観察(銀杏並木) 第17回(2009/11/7)

右サイド・バー 「小平団地の銀杏並木」 に、今年四月からの写真を掲載しています。
http://yamaoji.cocolog-nifty.com/photos/kodaira_ichou/index.html


2009/11/7(土) 11:00 晴れ

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2009年11月 6日 (金)

【読】読了 『貧民の帝都』(塩見鮮一郎)

これも日数がかかったが、今日、帰りの電車のなかでようやく読みおえた。

Shiomi_hinmin_teito_2『貧民の帝都』 塩見鮮一郎
 文春新書 2008/9/20刊
 251ページ 770円(税別)

東京養育院という、明治5年(1872)に創設され、平成9年(1997)まであった施設の歴史を詳細に綴った本だ。
この施設は、「首都の窮民や、病者、障害者や老人の救済」を目的としたものだった。

著者は、まえがきでこう言う。

<養育院の創設を福祉関係の人がかたるとき、しばしば非人の組織との関連が無視される。ふれてもお座なりで、お茶をにごしている。その悪弊を廃し、江戸とのつながりをここでは明確にしたい。養育院は文明開化のもとでの「鬼っこ」、富国強兵の「足手まとい」として存在したが、やがて市民社会になくてはならない一時期がくる。その変遷と変質の意味を問い、大都市がいやおうなく抱えこむ無収入・無住居の人びと、こじきとかルンペンとか浮浪者、いまではホームレスなどと呼ばれる難民について考えた。>  (本書 P.3)

とても真面目な内容なので、読み通すのはちょっとしんどかった。


終章 「小雨にふるえる路上生活者」 という文章が、私の胸を打った。
すこし長くなるが、転載して紹介したい。

<春なのに強烈な低気圧が接近して荒れ模様だ。マフラーをしてくればよかったと、老人のわたしは思った。駅を出てすぐに高速道路の下の横断歩道をわたった。霧雨がふりはじめて空気がつめたい。むこうからくる人が傘をさしている。わたしは折りたたみの傘をバッグから出すかどうかまよったが、待ち合わせの場所はすぐそこなので足をはやめた。中央分離帯のスペースに黒っぽい姿があった。歳は五十か六十か、男はかじかんだ手で足にビニールの透明なふくろをまきつけ、高架のわきからふきこんでくる雨つぶてをよけようとしている。>

<「さむいね」 目があったので小声でいった。 男に反応はない。言葉が通じるだろうかという躊躇がこちらにあるのとおなじで、むこうもなにも期待していないし、つよい警戒心をいだいている。路上生活者にとって、わたしは別世界にいる別種の人間で、いつ高圧的になるかしれない。おたがバリアで体と精神を守りながら相手をみているのだから、コミュニケーションの成立はむつかしい。男の髪はもじゃもじゃに乱れてべとつき、顔も黒くよごれていたが、目にはまっとうな光があった。なぜもっとあたたかいところをさがさないのか。こんなふきっさらしのコンクリートの地面では段ボールすらなくては、真冬でなくても凍死する。そんな腹立ちが生まれたが、わたしは赤信号になるまえに横断歩道をわたろうといそいだ。>

<目的の店に入り、あたたかい空気につつまれてから、不意に悔恨の情にとらわれた。ああ、なんで千円札の一枚をわたして、「酒でも買って体をあたためてくれ」といわなかったのだろう。あのときなにかしてあげたいと心のどこかが叫んでいたのに、それをしなかったのは、そうする習慣がいまの社会にないという、ただそれだけのことだ。母が花売りからだまって野の草を買ったように、仏教のほどこしの文化がまだのこっていたならカネをすなおにわたせた。>

<「同情」とか「あわれみ」の気持を封じるものが近代の思想にはかくされていた。個人主義の社会を確立するためには、べたっとした温情主義をつよく批判する必要があったのかもしれない。……>

<……小雨がぱらつくなかでふるえている男になにがしかの援助をするのはけっしてまちがいではない。ワンカップの酒が一夜の延命にしか役にたたない対症療法にすぎなくても、そうしないよりはしたほうがいい。拒絶するかどうかはむこうの考えにまかされるから、人格の尊厳はまもられる。わたしが路上にうずくまる側ならば、涙がでるほどうれしいだろう。「ありがとうございます」と、頭をふかくさげていただく。>  (本書 P.239~242より)


私が、塩見さんと同じ場面に遭遇したら、どのように感じ、行動しただろうか。
千円札一枚を、ごく自然に、この路上生活者に「恵む」ことができるだろうか。

私もまた、そういう行為を「偽善的」だと考えて、自分のこころに自然に生じた「同情」「あわれみ」の感情に蓋をし、見なかったことにして通り過ぎてしまうだろうか。
暖かい店にはいって、こころの片隅にひっかかった、垢だらけの男のことを気にかけるだろうか。
それとも、何も感じないのだろうか。

この本を読みおえて、しばらく考えさせられたのである。

いつから、この国では、困っている人を見捨てるようになってしまったのだろう。
「助けあい」 という言葉は、死語になってしまったのか――なんて、おおげさなことも考えてしまった。


さて、次は、軽めの本にしよう。疲れた。

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2009年11月 3日 (火)

【楽】TBSラジオ 中島みゆき出演

わが家では、ラジオはTBS。
たまにNHK-FMも聴くけれど。

今日のTBSラジオ 「大沢悠里のゆうゆうワイド」 に、中島みゆきが出演していた。

TBS RADIO 大沢悠里のゆうゆうワイド powered by ココログ
 http://tbsradio.cocolog-nifty.com/yuyu/

11月3日(火) 9:00~
 「シンガーソングライター・中島みゆき登場!」
  日本を代表するシンガーソングライターの中島みゆきさんをゲストに迎えます。
  「わかれうた」「悪女」「空と君のあいだに」
  「地上の星」などの大ヒット曲でおなじみの中島さん。 
  重い作風と、ラジオ番組などでの明るい語りとのギャップで人気者となり、
  現在も根強い支持を受け続けています。
  ここでは、中島さんに、これまでのシンガーソングライター人生を振り返って頂くほか、
  11月18日から赤坂ACTシアターで行われる舞台「夜会VOL.16」のお話も伺います。


中島みゆきのおしゃべりは、彼女の歌の世界とまるでちがって、びっくり仰天ということがよく知られている。
お世辞にも上品なおしゃべりといえないのだが、私は嫌いではない。
ひさしぶりにみゆきさんの明るい声を聞いた。


TBSラジオは、山崎ハコさんや上々颱風、あさみちゆきさんなどをバックアップしている。

この年末、鴬谷駅前の「東京キネマ倶楽部」でおこなわれる、「上々颱風 シャンシャン・ナイトフィーバー!2009」の宣伝も放送している。
白崎映美さんじきじきのアナウンス。
行ってみたいな。

上々颱風official website
 http://www.shangshang.jp/shang.html

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【観】定点観察(銀杏並木) 第16回(2009/11/3)

わずか数日のあいだに、色づきがすすんだ。
きのうは木枯らし、今日もまた冷たい風。
まるで正月のような天気だ。

樹によって色づきぐあいのちがうのがおもしろい。
きのうの風で、ずいぶん葉が落ちたようだ。


2009/11/3(火) 8:45 晴れ

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2009年11月 2日 (月)

【雑】木枯らしと贈物

わるいこともあれば、いいこともある。
人生なんてそんなものさ、なんちゃって。

仕事帰り、勤め先の玄関をでると、強い風雨だった。
風が真冬のように冷たかった。
駅まで5、6分歩いただけなのに、ズボンから靴から靴下まで濡れてしまった。

気象庁の発表はなかったけれど、東京も、木枯らし一号と呼んでいいような天候だった。


「木枯らし一号」 ― Wikipediaより ―

 ユーラシア大陸から日本に向かって吹いてくる季節風が日本海を渡るときに水分を含む。日本海側ではこの風が時雨となって雨を降らせ、太平洋側では雨によって水分を失い乾燥した空気が木枯らしとなる。
 気象庁では10月半ばから11月末にかけて西高東低の冬型の気圧配置になったとき、北よりの風速8メートル以上の風が吹くとその風を「木枯らし」と認定する。そして毎秋最初の木枯らしを木枯らし一号(こがらしいちごう)として発表する。関東地方における1992年から2001年の10年間の平均では11月7日頃である。「木枯らし二号」や「木枯らし三号」もあり得るが、発表は行われない。なお「木枯らし一号」は関東地方(東京)と近畿地方(大阪)でしか発表されない。

木枯らしを題材にした楽曲
12の練習曲 作品25-11 イ短調 『木枯らし』(作曲:ショパン)
木枯しの季節(歌:浜田省吾、作詞・作曲:浜田省吾)
木枯しの二人(歌:伊藤咲子、作詞:阿久悠、作曲:三木たかし)
木枯しの少女(歌:南沙織、作詞・作曲:Bjorn Ulvaeus・Benny Andersson、編曲:葵まさひこ)
木枯しの精(歌:南沙織、作詞・作曲:丸山圭子、編曲:萩田光雄)
木枯らしのダイアリー(歌・作詞・作曲:松任谷由実、編曲:松任谷正隆)
木枯しに抱かれて(歌:小泉今日子、作詞・作曲:高見沢俊彦、編曲:井上鑑)



Sembikiya1_2家に帰ると、うれしい贈物が届いていた。

行きつけのパン屋で、プレゼントに応募したら当たってしまったのだ。
じぶんではまず買うことのない、高級果物の詰め合わせ。
マンゴー、パパイヤなんて、めったに食べることはない。

♪ きみたち キーウィ パパイヤ マンゴだね ♪
  (郷ひろみ)

このところ果物づいていて、わが家は今、果物のストックが豊富だ。
うれしいな。

銀座千疋屋 フルーツギフト

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2009年11月 1日 (日)

【遊】第26回 国分寺まつり (7) 最終回

ステージ

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【遊】第26回 国分寺まつり (6)

歴史行列

「国分寺まつり 歴史行列」
 国分寺歴史まつり実行委員会 歴史部会
 (会場で配られたちらしより)

歴史行列とは
 文化の街国分寺の歴史、伝説に基づき
 天平、平安、鎌倉の三時代の歴史絵巻を再現する行列です。

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【遊】第26回 国分寺まつり (5)

まつり囃子 (プログラムより)

本多はやし会
 http://www.geocities.jp/hondabayashi/

本町囃子連
本村囃子連

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【遊】第26回 国分寺まつり (4)

国分寺は歴史のある町。
恋ヶ窪熊の神社の大太鼓、まつり囃子(本多はやし会、本町囃子連、本村囃子連)など、私はこういうのが好きだ。

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【遊】第26回 国分寺まつり (3)

さまざまな出店。
いろんなものを食べたり、買ったりした。

焼芋、串カツ、ブルーベリーソース味のごはん(意外とさっぱりしていた)など、どれもおいしかった。

烏骨鶏卵、京人参、舞茸、新米(コシヒカリ、5kg、安かった)などを買う。

戸倉製作所(国分寺市戸倉3-47-5)が作った、ペーパーウェイトが気にいった。
(小さいもの=写真=が300円、大きなものでも1000円)
ネパールの民芸品を売っている店では、キーホルダー、ネックレス(ともに150円)、皮製ポーチ(1000円)なども買う。

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【遊】第26回 国分寺まつり (2)

都立武蔵国分寺公園
 西国分寺にあった中央鉄道学園が国鉄の民営分割と債務返済の一環で売却され、その跡地と郵政事業庁用地が整備され、平成14年4月1日に面積10.9haの広大な公園が開園された。この公園は、多喜窪通りを挟んだ和泉地区と西元地区とが陸橋で結ばれ、水と緑がバランスよく配置されている。……
(東京学芸大学出版会 発行 『武蔵野の自然と歴史 キャンパス周辺散策ガイド』 2004年 より)


公園入口付近の佐渡物産展
 なぜか、国分寺市と佐渡市が姉妹都市らしい。
 早い時刻から人だかりができていた。
 私たちは、海産物を買わず、おいしそうな林檎(秋映え)を購入。

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【遊】第26回 国分寺まつり (1)

第26回 国分寺まつり
 2009/11/1(日) 9:30~15:30
 都立武蔵国分寺公園
 主催:国分寺まつり実行委員会
 後援:国分寺市商工会・東京むさし農業協同組合国分寺地区

朝、9時前に国分寺公園に到着、12時すぎまで遊んできた。
広大な公園の敷地に、数えきれないほどたくさんのテントが建てられ、さまざまな物産が売られていた。
出店数はなんと159(プログラム記載の出店一覧による)。

開会式の挨拶を聞くと、いろんな市民まつりを一回にまとめて実施しているのがこの「国分寺まつり」らしい。
プログラムには、パレード、農業祭、イベント、商工まつり、と四つのジャンルの予定がぎっしり書かれている。

これほどの規模の市民まつり(物産展と各種催し)は珍しい。
ステージでの催し、時代衣装をまとった「歴史行列」なども、おもしろかった。


写真をたくさん撮ったので、何回かにわけて紹介したい。

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【観】定点観察(銀杏並木) 第15回(2009/11/1)

11月最初の日曜日。
朝のうちはうす曇りだったが、昼前から晴れて暑くなった。

秋の日ざしを浴びて、黄色くなってきた銀杏並木があざやかだ。

2009/11/1(日) 13:00 晴れ

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