【読】グレートジャーニー
さっそく読みはじめた関野吉晴さんの新書。
これが、とてもいい。関野吉晴
『グレートジャーニー ①中南米~アラスカ篇』
ちくま新書390 2003年刊
188ページ 950円(税別)
120点のカラー写真が美しい。
足かけ十年にわたる「人力」の旅のエッセンスという感じで、駆け足ではあるが、旅の途中での現地の人たちとのふれあいが、この人らしい。
あたたかさを感じる。
<1990年、私は「私のグレートジャーニー」を計画した。人類拡散の「グレートジャーニー」を逆ルートで、自分の脚力と腕力だけで辿ろうというものだ。/南米最南端パタゴニア・ナバリーノ島からビーグル水道をカヤックで漕ぎ出したのは、1993年12月5日のことだった。ここを出発点として、アメリカ大陸を北上、ベーリング海を渡り、ユーラシア大陸を横断して、人類誕生の地であるタンザニア・ラエトリに到達したのが、2002年2月10日。足かけ10年の旅となった。> (「グレートジャーニーとは」 本書P.9)
<われわれの周囲を見渡してみよう。金属、プラスチック、化学繊維、合成樹脂だけでなく、それが何でできているか素材のわからない物がほとんどだ。私たちと自然のあいだには、しっかりと障壁が作られている。自分たちが自然の一部であるということも忘れてしまう。> (「シンプル」 本書P.83)
星野道夫さんや池澤夏樹さんの志向に似たものを感じる。
ついこのあいだまで、この人のことを知らなかったのだが、いい人に(書物の世界で)出会えたことがうれしい。
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