【読】差別するココロ (3)
後先になったが、こんな本があることも知り、読んでみた。
吉本隆明さんの著作中の「差別表現」を厳しく糾弾する内容のサイト(ブログ)を見て、差別される側の人たちの痛みを感じたのだが、そのサイトで紹介されていた本だ。
斎藤洋一・大石慎三郎
『身分差別社会の真実』 新書・江戸時代 2
講談社現代新書
1995/7/20 第1刷 2007/4/4 第23刷
たしかにロングセラーである。
シリーズの他の数冊は品切重版未定なのに、これだけは23刷だ。
講談社のサイトより
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1492586
斎藤洋一氏は、日本近世史を専門とする学者さん。
現在は、長野県佐久市にある「五郎兵衛記念館」の学芸員とのことだ。
佐久市ホームページ 五郎兵衛記念館
http://www.city.saku.nagano.jp/kankou/shinaimeguri/asashina.htm
朝日新聞 2010年1月29日(夕刊)、「ニッポン 人・脈・記 差別を越えて(10)」の記事で、次のように紹介されている。
<長野県佐久市。江戸時代の新田開発をしのぶ五郎兵衛記念館の中に信州農村開発史研究所がある。千葉県生まれで、学習院大学助手だった斎藤洋一(59)がここで部落史を研究するようになったのは、30年余り前に相次いだ差別事件がきっかけだ。/なぜ差別されるのか、部落の人たちは、自分たちの部落の歴史を知りたい、と思った。資料を探すと、旧名主宅の古文書約2万点が学習院大に寄贈されていた。返還交渉で学習院大の末席にいたのが斎藤だった。/教授が「部落のことを書いた資料だけを返せばいいのでは」と述べた。部落の代表は「先生には見えなくてても、差別されてきた私たちには見えるものがある。全部返してほしい」。/あっ、と斎藤は思った。「江戸時代の農村史を研究していたのに、被差別身分の人たちは目に入っていなかった」/古文書は地元に返され、80年に研究所が設立された。斎藤は大学と兼務していたが、5年後に退職し、移り住んだ。…(後略)…>
このいきさつは本書にも書かれていた。
本書は「被差別部落」の歴史的背景を探る内容。
勉強にはなったが、私にはちょっと物足りなかった。
学者さんらしい厳密さで、好感がもてるのだが。
塩見鮮一郎 『異形にされた人たち』
河出書房(河出文庫) 2009/1/20発行
257ページ 780円(税別)
※親本:三一書房刊 1997年
<差別・被差別問題に関心を持つとき、必ず避けて通れない「異形」視された人たちに関する考察・研究をここにそろえる。貧民窟、サンカ、弾左衛門、乞食、別所、東光寺、俘囚、山哉『特殊部落の研究』…。四民平等で、かつて差別された人々は忘れ去られたが、近代の目はかれらを「異形の人」として、「再発見」するのである。> (カバー)
塩見さんは、出版社編集部(河出書房新社)出身だが、学者ではなく作家である。
袋小路に入りこまず、自由な視点を持っているように思う。
スリリングな内容の本だ。
(いま読んでいるところ)
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コメント
むむ、話し出すと長くなるテーマですね。中1のころから『ガロ』連載の「カムイ伝」を見てたので、この問題はよく考えたものです。京都に暮らすようになって、被差別地区にもよく遊びに行くようになりました。趣味の友達が住んでいるからです。1年前から、在日コリアンが多い老人ホームに勤務。多文化共生が理念なんですが、韓国からの研修生が多かったして、純日本人なのが肩身がせまいかなあ(笑)。なんか、がちゃがちゃ楽しくやってるなあ。ささやかな、わが被差別体験です・・。
投稿: みやこ | 2010年1月31日 (日) 17時55分
あっ、すこし追加させて。職場には、フイリッピンやインドネシア出身の人たちもいて「マリリン」「エミリー」「クリスティーナ」と呼んでます。創立理念が「ソーシャル・インクルージョン?」(社会的に排除されたものの復権)というのもあるもんで・・・。職場は場所が場所なもので、ただでさえ人手不足なのに、やっぱり日本人は就職しようとしないですね。低賃金のせいもおおきいですけどね(笑い)。韓国の楽器が響いたり、チマ・チョゴリが綺麗で、建物もできたばっかりで気持良いのですが、とにかく人材難かな・・・。
投稿: みやこ | 2010年1月31日 (日) 18時51分
>みやこさん
さっそくのコメント、ありがとうございます。
あまり難しくアタマで考えず、自分のカラダで考えるのがいいですね。
そういう意味で、なにやらほっとするコメントです。
私はどうしても書物からはいっていくので、頭でっかちにならないように自戒しています。
投稿: やまおじさん | 2010年1月31日 (日) 19時05分