【読】負けない
ビリー・ホリデイの自伝を読むのがしんどくなったので、ちょっと脇に置いといて、ひさしぶりに勢古さんの軽い新書を読んでいる。
明日には読みおえることだろう。勢古浩爾 『負けない』
ちくまプリマー新書 2009/6/10発行
191ページ 780円(税別)
<「勝ち組・負け組」という二分法には、とりあえず否を唱えたい。/生きることにおいて「勝ち」も「負け」もないからだ。/「強いか弱いか」や「損か得か」だけで人を測らず、「美しいか醜いか」という基準を見失わない。それが「負けない」である。>
(本書カバーより)
しごくまっとうな、あいかわらずの勢古節が心地よい。
が、初期の勢古さんの著作にあった鋭さが感じられず、構成も安直で、ちょっとさびしい。
それでも、このところ身辺に「負けそう」になるような事態がおきている私にとっては、慰められる言葉がちりばめられている。
自分に「負けない」――まあ、くじけずにやっていきましょうや、ということか。
そういえば、「生きてるだけでまる儲け」 というのが、明石家さんまがじぶんの娘に 「いまる」 と名づけたワケだという話を聞いたことがある。
ほんとうかどうか知らないが。
勢古さんも、この本の中でおなじことを言っている。
「生きてること、それだけでいいんだよ」 ―― 中島みゆき風の問い 「生きていてもいいですか」 には、そう答えよう。
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