【楽】休日の昼に聴くジャズ
ひさしぶりに大きな音量でCDを聴いている。
威勢のいい音楽が聴きたくなったので、こんなものを。
ERIC DOLPHY & BOOKER LITTLE
REMEBMERED LIVE AT SWEET BASIL
日本盤 キングレコード K32Y 6145 (1987年)
収録曲
THE PROPHET / AGGRESSION / BOOKER'S WALTZ
パーソネル
MAL WALDRON (piano)
RICHARD DAVIS (bass)
EDDIE BLACKWELL (drums)
DONALD HARRISON (alto sax & bass clarinet)
TERENCE BLANCHARD (trumpet)
ご存じ、エリック・ドルフィーとブッカー・リトルの双頭コンボをしのぶ、メモリアル・アルバムだ。
演奏陣は、ホーンの二人以外は、ドルフィー=リトルのコンボのリズム・セクション。
1986年、ニューヨークのスウィート・ベイジルでのライブ録音。
マル・ウォルドロンは、いかにも彼らしいフレージングだし、ベースもドラムスも生きがいい。
アルト・サックス(及びバス・クラリネット)とトランペットの二人はアート・ブレーキーのジャズ・メッセンジャーズのホーン奏者だ。
これはこれで名演といえる。
マル・ウォルドロンについては、自慢できる体験がある。
こんなことが自慢になるかどうか、別として。
1970年か翌年だったと思う。
私が高校卒業後、旭川の映画館で映写技師見習いのようなことをしていた時期のこと。
勤めていた映画館(劇場)で、マル・ウォルドロンの来日コンサートがひらかれた。
(サックスは峰厚介だったと思うが、他のサイドメンは記憶にない)
私は、照明の手伝いをしながらステージの袖でマルの演奏を聴いていたのだが、開演前、彼からのリクエストにより灰皿を用意して渡したのだ。
ヘビー・スモーカーの彼は、ピアノの上に灰皿を置き、煙草を吸いながら演奏していた。
灰皿を渡した私に、サンキューと声をかけてくれた。
あの哲人のような風貌で、静かな声で(と記憶している)。
ただそれだけのことだが、とても嬉しかった。
当時、旭川に「CAT」というジャズ喫茶があった(その後閉店)。
私も時々店に行っていたくちだが、後で店のマスターから聞いた話だと、旭川の劇場での公演後、マルがこの店に行ったという。
店の人や常連さんと、ジャム・セッションもやったらしい。
私はその場にいなかったことを、とても残念に思ったものだ。
マル・ウォルドロンも、8年ほど前に亡くなったが、78歳だった。
ブッカー・リトルは32歳で、ドルフィーも36歳で亡くなっている。
下の画像は、名高いファイブ・スポットでのライブ盤。
一週間にわたるライブ出演のうちの一晩、1961年7月16日に録音されたものだ。
リトルはこの年の10月5日に急逝。
ドルフィーも三年後の1964年6月29日、糖尿病による心臓発作のためベルリンで他界。遺品となったバスクラリネットとフルートは、ドルフィーの両親からコルトレーンに贈られたという(Wikipedeiaによる)。
コルトレーンとドルフィーも一時期いっしょに演奏していた。
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コメント
うわあ、すっ、すごい体験ですねぇ!うらやましい!CATって、どのあたりにあったのですか?
投稿: みやこ | 2010年5月13日 (木) 13時59分
>みやこさん
それがねぇ、場所の記憶が飛んでいるのです。
店は階段をあがった二階で、店内の様子やトイレの中の落書きまで憶えているのですが。
不思議なものです。
私が通いはじめて一年後ぐらいに、店をたたんだようです。
店のレコードが、まとめてレコード店の店頭で売られていたのを見ました。
マスターが外国に行くという噂もあり、その資金づくりだったのかもしれません。
妙なことを憶えているものです。
投稿: やまおじさん | 2010年5月13日 (木) 21時23分