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2010年6月12日 (土)

【楽】この一曲が聴きたくて

中島みゆき パラダイス・カフェ
  ヤマハミュージックコミュニケーションズ 1996年
  2008年 YCCW-10076 (紙ジャケット盤)

 「永遠の嘘をついてくれ」  作詞・作曲:中島みゆき/編曲:瀬尾一三

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 ♪ 君よ永遠の嘘をついてくれ
   いつまでもたねあかしをしないでくれ
   永遠の嘘をついてくれ
   出会わなければよかった人などいないと笑ってくれ ♪


「永遠の嘘をついてくれ」 は、吉田拓郎への提供曲。
吉田拓郎の歌も悪くはないけれど、どうしても彼の「顔」が見えてしまう。
これは、加藤登紀子が歌う「この空を飛べたら」にもいえる。
中島みゆきの歌唱は、歌そのものが迫ってくるため、そのうしろにいる「歌い手」の顔(素顔)がちらつかない。

勢古浩爾さんがいみじくも書いているように――

<「加藤登紀子のをきいていると、ああ、加藤登紀子が歌ってるなあ、と思うのだ。つまり、<歌手>がうたっているのだ」 という天沢退二郎の認識はじつに正確である。むろんことは加藤登紀子に限ったことではない(加藤登紀子はまだ良いほうである)。日常のなかで耳にする日本人の歌謡は、まだ<歌手>になりきれていない歌手や、自分たちはそこから一線を画していると思いたがっているロック歌手なども一切合切含めて、ただ「歌い手」が「歌」を「歌っている」としか聞こえないのである。……>
 (勢古浩爾 著 『中島みゆき・あらかじめ喪われた愛』 宝島社 1994年)

 ※上の勢古さんの文にある天沢退二郎の言葉は
  『<中島みゆき>を求めて』1986年/創樹社刊による


中島みゆきの歌唱は、誰でも気づくはずだが、一曲ごとに発声のしかた、歌い方、表現方法がちがっている。
もちろん、意図あってのことだ。
そこに、凡百の「歌い手」をはるかに超えた中島みゆきの「大きさ」がある。

このアルバムは、「永遠の嘘をついてくれ」 一曲が聴きたくて手にいれたものだが、その他の曲もすばらしくいい。

収録曲
旅人のうた(2nd Version)/伝説/永遠の嘘をついてくれ/ALONE, PLEASE/それは愛ではない/なつかない猫/SINGLES BAR/蒼い時代/たかが愛/阿檀の木の下で/パラダイス・カフェ

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コメント

なるほどぉ~。なんとなくわかるような気がします
カラオケに行けば「みゆきさん」歌ってしまう私です

若い時は、歌い手もさることながら 「歌詞」を教科書みたいにして片思いの相手を考えたりして^^
自分のカワイイ時代を思い出しました^^

「永遠の・・」なんかライブで聴きたくなりました。

投稿: JAKI | 2010年6月14日 (月) 21時26分

>JAKIさん
「みゆきさん」とはデビューの頃からつかず離れずといった関係の私です
ここ数年は少し距離をおいていましたが このところまた近年のアルバムを聴いています
すごい人だなあとあらためて感じています

投稿: やまおじさん | 2010年6月15日 (火) 01時06分

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