【読】【雑】ブルーベリー (続)
関野吉晴さんの 『グレーツジャーニー』 を読んでいたら、こんな一節が。
アラスカでブルーベリーを食べる話。
そういえば、星野道夫さんもアラスカのグリズリーがベリーを食べる話を書いていたっけ。関野吉晴 『グレートジャーニー 3』 (角川文庫) P.76-
「5 アラスカ各地を訪ねる」 より 「初秋のデナリ国立公園」
<アラスカの秋はあっという間に終わる。八月下旬になるとアスペンやシラカバが黄色に色付く。……
デナリ国立公園には、タイガと呼ばれる針葉樹林の森と山岳ツンドラがある。……タイガとツンドラの境界にあたる森林限界付近には野生動物がたくさんいる。私は、カリブー、ムース、グリズリーを探し求めた。>
<グリズリーはワインカラーに色付いたツンドラで、ベリーを求めてうろついていた。九月に入るとアラスカの原野は、ブルーベリー、クランベリー、サーモンベリー、ソープベリーなど、色とりどりの木の実に覆われる。海の近くのグリズリーはサケを食べて、冬を越すための脂肪分を貯えるが、山のグリズリーは木の実を食べて冬を越す。……>
<私もツンドラを歩きながらついつい木の実をつまんでしまう。私が好きなのはブルーベリーだが、これがコショウの実のように小さくて、摘むのに手間がかかる。おかげでツンドラの散歩には時間がかかるのだ。ブルーベリーは甘さと酸っぱさがほどよく、いくら食べても飽きない。
夏はユーコン川でサケを、秋はデナリ国立公園でブルーベリーを、おなかいっぱい食べた。私はこの一年、自分がグリズリーと同じものを食べてきたことに気が付いて、なんだか嬉しくなった。>
遠いアラスカの自然を思いうかべながら、冬眠前のグリズリーのように、わたしもブルーベリーをつまんでいたのだった。
| 固定リンク
「【読】読書日誌」カテゴリの記事
- 【読】服部文祥さんの書評本(2022.06.14)
- 【読】2022年5月に読んだ本(読書メーター)(2022.06.01)
- 【読】桐野夏生 萌え!(2022.05.19)
- 【読】2022年4月に読んだ本(読書メーター)(2022.05.01)
- 【読】2022年3月に読んだ本(読書メーター)(2022.04.01)
「【雑】きまぐれ日誌」カテゴリの記事
- 【雑】2021年のアクセス・ランキング(2021.12.29)
- 【雑】ブログのアクセスログを見る(2021.11.04)
- 【雑】2021年、晴天続く(2021.01.21)
- 【雑】2020年を振り返る -12月-(2020.12.30)
- 【雑】2020年を振り返る -11月-(2020.12.30)
「四季 夏」カテゴリの記事
- 【雑】猛暑(2017.08.09)
- 【雑】嵐の日(2016.08.22)
- 【雑】梅雨明け、とな(2016.07.28)
- 【雑】梅雨明け間近(2016.07.26)
- 【雑】4年前(2016.07.14)
「こんな本を読んだ」カテゴリの記事
- 【読】服部文祥さんの書評本(2022.06.14)
- 【読】2022年5月に読んだ本(読書メーター)(2022.06.01)
- 【読】桐野夏生 萌え!(2022.05.19)
- 【読】2022年4月に読んだ本(読書メーター)(2022.05.01)
- 【読】2022年3月に読んだ本(読書メーター)(2022.04.01)
「関野吉晴」カテゴリの記事
- 【雑】2020年を振り返る -2月-(2020.12.29)
- 【雑】2020年を振り返る -1月-(2020.12.29)
- 【雑】2016年総集編 映画・芝居・イベント(2016.12.31)
- 【読】たけしのグレートジャーニー(2016.01.24)
- 【読】「タマサイ 魂彩」 読了(2014.03.14)
コメント
目にいいブルーベリーを、私も好んで食べています。熊が好みそうな果実ですね。
投稿: 玄柊 | 2010年7月26日 (月) 18時15分
>玄柊さん
星野道夫さんの書いたものに、ブルーベリー摘みをするときは夢中になりすぎてクマと鉢合わせをしないように気をつけなさい、というアラスカの話(諺?)がありましたね。
こんなに暑い東京(小平)がブルーベリーの生産地というのも、不思議な気がします。
投稿: やまおじさん | 2010年7月26日 (月) 20時28分