【読】ひさしぶりだね、船戸ワールド
宮部みゆきさんの小説の世界から、一転して船戸ワールドへ。
この小説は、なぜかまだ読んでいなかった。
古本屋で一冊100円で入手。船戸与一 『緋色の時代』 (上・下)
小学館 2002年1月10日発行
470ページ/447ページ
各1800円(税別)
初出 『週刊ポスト』 1999/5/28号
~2001/8/10号
のっけから、カタカナ人名がたくさんでてきて混乱する。
グレゴリー・セベルスキー(グリージ)、キリル・グローニン(キーラ)、アレクセイ・オルノフ(アリョーシャ)、マキシム・オブス(シーマ)、ワシリー・カレーニン、レオニド・ムルガシビリ……。
日本人もキーマンとして登場するところが、船戸作品の特徴だ。
荒垣啓次、警視庁対組織犯罪監視委員会所属の捜査官。
灘尾悠介、広域指定暴力団幹部。
主要登場人物一覧と略地図の紙片がはさまれているので、照合しながら読みはじめるうちに、ぐいぐいと船戸ワールドに引きこまれていく。
直木賞受賞第一作だという。
そういえば、船戸さんが直木賞を受賞したのは『虹の谷の五月』(2000年)という、ファンからすると首をかしげたくなるような作品だった。
それ以前に受賞に値する作品がたくさんあったと思うのだが、直木賞なんてそんなものかもしれない。
オンライン書店 e-hon サイト
http://www.e-hon.ne.jp/bec/EB/Top より
『緋色の時代』 上巻
一切か、無か?すべてはアフガンからはじまった。1986年4月、アフガニスタン東部・パンジシール渓谷。物語はこの辺境の地に胎動をはじめる。日本の冒険小説をリードし続ける船戸文学史上最大の殺戳と流血のクロニクル。待望の直木賞受賞第一長編。
『緋色の時代』 下巻
殺すか、殺されるか!混沌の街の甃が深紅に濡れる。緋色は社会主義の旗色であり、コサックの自由の象徴であり、そして鮮血の色―。旧閉鎖都市エカテリンブルグでアフガン帰還兵が繰り広げる果てしなき抗争。死者累計800人!比類なき1900枚。
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