【読】読了 「終わらざる夏」(浅田次郎)
日曜日に読みおえた。
終盤、ちょっともの足りなさを感じたけれど、いい小説だったと思う。浅田次郎 『終わらざる夏』 上・下
集英社 2010年7月
占守島で戦った日本兵は、ソ連軍の捕虜となり、シベリアに抑留されるのだった。
この小説の最後は、シベリアのラーゲリの場面で終わってもよかったのではないかと思う。
構成が凝りすぎのようにも感じた。
もう一度読むか、と言われれば、たぶん読まないだろうが、小説の醍醐味を堪能したことは確か。
(「醍醐味を堪能」 なんて、ありきたりの言いまわししか持ちあわせのないのが、ちと悲しい)
そういえば――と、思いだした本がある。
占守(シュムシュ)島をはじめとする千島列島と、そこを生活の場としていた、いわゆる「北千島アイヌ」の苦難が描かれた、すぐれたノンフィクションだ。
二年前の夏、夢中になって読んでいたはずなのに、すっかり忘れていた。
私はいったい何を読んでいたのやら……。小坂洋右 『流亡 日露に追われた北千島アイヌ』
道新選書/北海道新聞社 1992年
本棚からひっぱりだしてみると、付箋がたくさんつけてあった。
いろんなことを感じながら読んだのだろうな。
わずか二年前のことをあまり憶えていないとはなあ。
ちょっと不安になる。
2008年7月2日(水)
【読】星野道夫さんの本棚
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