【読】被災地のこども80人の作文集「つなみ」
話題になっている本。
本屋で、だいぶん前にみかけていたけれど、何故か読んでみようという気になれなかった。
毎日聴いているTBSのラジオ番組で、詳しく知った。
この作文集を企画した、ジャーナリストの森 健(もり・けん)さんが出演していた。
森さんの話は、淡々としていながら、とてもいいものだった。
TBS RADIO 小島慶子 キラ☆キラ
http://www.tbsradio.jp/kirakira/
TBS RADIO 2011年07月12日(火) 森健さん - 小島慶子 キラ☆キラ
http://www.tbsradio.jp/kirakira/2011/07/20110712-2.html
ちなみに、私は、この小島慶子という人が好きだ。
なんというか、自然体(ナチュラル)で純真(ピュア)、温かみを感じるのだ。
文藝春秋 8月臨時増刊号 「つなみ」
被災地のこども80人の作文集
こどもの目というのは、あなどれない。
大人の目には、たくさんのウロコが貼りついているものだから、ものごとの本質がかえって見えていないのかもしれない。
たどたどしい文字で原稿用紙に書かれた保育園・幼稚園児の作文や、小学生、中学生、高校生の作文を読んでいると、涙がでてきた。
― 表紙より ―
「つなみは黒くてくさかった」 仙台市若林区 小2女子
「地鳴りが『ゴォー』」 名取市 小5女子
「世界中の人に恩返ししたい」 名取市 中2女子
「だるさ・吐き気・へんな感覚」 石巻市 小6女子
「頑張るぞ俺たち家族!」 石巻市 高1男子
「おにぎり一個十分かけて食べた」 南三陸町 小6男子
「つなみってよくばりだな」 気仙沼市 小1女子
「唯一残ったのは、命」 気仙沼市 中2女子
「今は何がほしいかわからない」 釜石市 小4男子
「夢だったらいいなー」 大槌町 小3女子
「お母さんをかならず見つけます」 大槌町 小5女子
この子たちは、巨大津波を目の当たりにし、家族や友人を亡くし、じぶんたちも命からがら逃げ出し、避難所で苦しい体験をしている。
タイトルだけ読んでいても、つらくて胸がふさがる思いがする。
それでも、「希望」という言葉が浮かんでくるのが救いだ。
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