【読】【震】不気味な「ホットスポット」
昨夜、私としてはめずらしくNHKのテレビ番組を観ていた。
2011/7/3(日) 21:00~21:49
NHKスペシャル シリーズ原発危機 第2回 「広がる放射能汚染」
※再放送 7/9(土) 16:30~17:20
NHK番組表 より
http://www3.nhk.or.jp/hensei/program/p/20110709/001/21-1630.html
放送内容
NHKスペシャル|シリーズ原発危機 第2回 広がる放射能汚染
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110703.html
番組HP NHKスペシャル
http://www.nhk.or.jp/special/
新聞やテレビで毎日報道されている「放射線量」情報が、いかにいいかげんというか、「安心させよう」という意図に基づいたものであのるかが、よくわかった。
チェルノブイリ事故後の、現地政府のフォローがしっかりしていることにも感心した。
わが日本政府の対応と比べると、ため息がでてしまう。
福島第一原発から拡散した(今も拡散している)放射性物質。
天候状態(風向き、雨量など)によって遠くまで飛散し、原発からの遠近と無関係に、放射線量の数値が異常に高くなっている地域がある。
「ホットスポット」である。
その怖さを、この番組で再認識した。
拡散された放射性物質は、そう簡単に消えるものではないし、すでに体内に入ってしまっているかもしれない。
内部被曝が怖い。
もう、手遅れかもしれないが、すでにばら撒かれてしまった放射性物質にもっと敏感になろう(もっと怖れよう)と思う。
AERA最新号に、首都圏ホットスポットの特集があるらしい。
明日、買ってみよう。
AERA最新号
2011/71/11号 詳細「放射能」マップ
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=12778
今読んでいる広瀬隆さんの新刊。
『福島原発メルトダウン』 朝日新書 2011/5/30発行
広瀬さんが書くものは、表現がきつくてあまり好きになれないが、書いていることに間違いはないと思う。
ホットスポットについて、こう書いている。
― 『福島原発メルトダウン』 P.87-88 より ―
<チェルノブイリ原発事故では、運転中の四号炉が核暴走の末に大爆発を起こしました。ソ連当局は30キロ圏内の住民を避難させ、無人地帯をつくりました。ところが、その後、原発から200キロ以上離れた場所でも高濃度の放射能汚染地帯(ホットスポット)が見つかっています。爆発によって空中に拡散した放射性物質が雲とともに流れて行き、その場所で雨を降らせたからだと見られています。200キロといえば、福島第一原発から東京周辺までの距離とほぼ同じです。>
<福島第一原発事故後の被曝に関する政府発表やメディア報道で、もっと大きな問題は何かというと、取り上げられる数値が「放射線量」中心であることです。「微量だから問題ない」、「ただちに健康に影響はない」とかならず報道し、多くの人々がそれを安全だと信じていますが、これはまったく非科学的な報道です。>
<放射線量を測定しているのはモニタリングポストなどの測定器で、これが原子力施設のまわりなどに置いてあり、「外から」の放射線を測っています。……>
新聞・テレビの「放射能(放射線量)」報道は、ひどいものだと思う。
だまされないようにしたい。
そういえば、「死の灰」ということばがいまや死語となってしまった。
怖れずに、もっとこのことばを使う方がいいと思う。
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コメント
こういう時は、やっぱり、広瀬さんですね。多勢に無勢だったらものいいも時にはきつくなります。
知人が横浜市に情報公開請求しました。立派な情報公開条例があるもんね。以前は一件請求するたびに300円もかかっていた条例だもんね。今は請求無料。
「横浜市が持っている放射能測定機き」(きとひらがなになっているのは、その人が字を知らなかったのでそう書いたとのこと)結果は「持っている部局を特定して公開請求せよ」とのこと。どこの部局がどういう機器を持っているかがそもそも市民にはわからないのだから、部局を指定するのは困難なのに。
安心するには、知らないことが一番。安心させるためには測定しないことが一番。魚だってホットスポット状態だと思う。よし、今までどおり、魚を食べよう。
投稿: ろくろくび | 2011年7月12日 (火) 13時47分