« 【震】明日は映画「GATE」を観に行こう | トップページ | 【観】フヨウが咲いた »

2011年8月15日 (月)

【震】映画「GATE」上映会へ

昨夜、西国分寺駅前にある「国分寺市立いずみホール」で開催された、映画「GATE」の上映会へ行ってきた。
主催は、山本コヲジ(山本浩司)さんのオフィス・カレイド。

20110814000220110814_gate 

 オフィス・カレイド【Office Kaleido】公式サイト
  http://www.office-kaleido.com/

 GATE 公式サイト
  http://www.gate-movie.jp/
  ※各地の上映予定情報はここで


広島の原爆で起きた火(原爆の火)を、世界で最初の原爆実験の地、トリニティ・サイトに返す、僧侶(長崎の禅宗の僧侶)たちの行脚のドキュメンタリー。

 海雲山 晧臺寺(こうたいじ)【曹洞宗 長崎市】公式ページ
  http://kotaiji.net/
  ※この禅寺の僧侶たちが中心になった

映画の背景として、若干の知識が必要かもしれない。
(私もこれまで知らなかったことだが)

「原爆の火」
福岡県八女郡星野村(現在は八女市星野)にある「平和の塔」で燃やし続けられている火。
原爆が投下された広島で燃えていた火を、星野村の山本達夫さんという人が持ち帰った。

 平和の塔【八女市公式ホームページ】
  http://www.city.yame.fukuoka.jp/kankou/hosino/heiwanotou.html

― Wikipedia 星野村 より ―
<平和の塔:日本各地で点火されている原爆の火の元火は星野村にある。
星野村出身の人物が原子爆弾投下後の広島へ入市し、親戚の本屋でくすぶっていた火を懐炉に入れて持ち帰ったことが起源とされる。>

絵本 『原爆の火』 (岩崎京子 文/毛利まさみち 絵、新日本出版社) が図書館にあった。
以下、その一部。

<山本さんが入隊したのは、「暁2940隊 大乗駐屯地」でした。そこから毎日汽車に乗って、広島の司令部に行って、伝達をもらってくるのが任務でした。/広島には本屋をしているおじさんがいます。早く父親を亡くした山本さんにとって、親がわりのやさしいおじさんで、ちょっと寄って顔を見るのが楽しみでした。
  (中略)
 「あしたみかん酒が入るけんね。のみに来んね」
 「ええ」
 それは平和な広島の最後の日でした。……>

<約束の日です。/あと四、五分で広島というあたりで、突然ぴかっとまぶしい光りがさし、目がくらみました。同時に大きな音がし、はげしい爆風で列車が横だおしになり、満員の乗客は床にたたきつけられました。……>

<そして八月十五日。/戦争は終わりました。/山本さんは故郷の福岡県星野村に帰る前に、おじさんを探すことにしました。お店のあったあたりはまだ片づけてなくて、くずれた壁土、れんが、かわら、柱とか板、窓のわくなどが散乱していました。第一、本屋がどこだったのか、見当もつきません。……>

<やっと入り口を探し、地下におりていくと本はそのまま灰になっていました。空気が動いたためか、ちいさなおき火がぱっと炎をあげました。
 「これがおじさんを焼いた火だ」
  (中略)
 「こん火ば持って村へ帰ろう。おじさんのうらみと怒りの形見ばい」
 火を運ぶには、ちょうどよいものがあるのを思い出しました。
 出征する時、ばあちゃんがわたしてくれた懐炉です。使わないまま、ずっと持っていました。……>


「トリニティ・サイト」
1945年7月16日に行なわれた人類最初の核実験「トリニティ実験」が行なわれた場所。

― Wikipedia トリニティ実験 より ―
<この実験はアメリカ・ニューメキシコ州ソコロの南東48km(北緯33.675度、西経106.475度)の地点で行なわれた。実験場は現在ではアラモゴードに本部を持つアメリカ陸軍ホワイトサンズ・ミサイル実験場の一部となっている。トリニティ実験は爆縮型プルトニウム原子爆弾の爆発実験で、同型の爆弾が後に日本の長崎県長崎市に投下された。この実験による核爆発は約20ktのTNTの爆発と同規模のもので、この核実験を以ってしばしば「核の時代」の幕開けとされる。>

この実験に付けられたトリニティ (Trinity:キリスト教における三位一体説) という名称の正確な由来は不明だという。(Wikipedia)
ここは一般人の立入禁止地帯になっている。
この映画では、「原爆の火」を持った僧侶たちが目指す地点。
これまで、反核団体や反戦団体などさまざまな人々が入場を求めてきたが、ゲートが開かれたことはなかった……。


映画 「GATE」 上映会
上映に先だって、主催者の山本さんのお話があった。
昨年8月にもこのホールで上映したことがあり、その時に映画を観て感動した人のリクエストで、今年の上映を決めたということだ。
上映をリクエストされた女性も紹介され、お話されたが、いいお話だった。

上映後、監督のマット・テイラー(Mat Taylor)さんがステージに招かれ、しばらくお話された。
英語ではなく流暢な日本語で、映画の制作背景や、トリニティのゲートがどのようにして開かれたか、など、興味ぶかい話が続いた。

核兵器解体基金 (GNDFund)
私はこの映画を観て、いろいろと感じ、考えるところがあったが、何よりもすばらしいと思ったことがある。
それは、この映画の上映活動が、核兵器解体運動に(具体的に)つながっていることだった。

興味のある方は、下記のサイトをじっくりご覧いただきたい。

 核兵器解体基金 Global Nuclear Disarmament Fund
  http://gndfund.org/jp/
 ※略称 GNDFund

Gndfund_pamph1

Gndfund_pamph2

この活動の成果として、ロシアから原子力潜水艦の解体金属が長崎に到着し、溶解されたことも報告され、溶解金属を卵形に成形したものが、この日、ロビーで公開された。
重さ20kgほどの、きれいに磨きこまれた銀色のかたまり。
実際に手に触れ、持たせてくれていた。
(行列ができていたので、私は触れず、写真に撮らせてもらった)

201108140005201108140007

廃棄された核兵器(核ミサイルや原子力潜水艦)の金属を溶解し、アクセサリーにして販売する。
その売り上げで、また別の廃棄物の処理をする、という市民運動のアイディアはすばらしいと思う。

心配なのは、核物質(プルトニウム)の処理だが、マット・テイラー氏は、まず、ウラン採掘をやめさせるために、核兵器に使われていたプルトニウムを原子力発電に使うという方向で考えていたそうだ。
ただし、これまでは、核兵器廃絶運動と原発の問題を切り分けて活動してきたのだが、3月11日の日本の原発事故後、考えを変え始めたということだった。

このGNDFundの活動に、私は賛同する。
できる範囲で、何かやっていきたいとも思う。


会場で販売されていた絵本 「ランタンとつる」 \2,000 を購入。
(売り上げはGNDFundの活動に使われる)

Gate_book

<その火はアメリカの“トリニティ”と/いうところで生まれたそうです。/このトリニティで生まれた火は22日後、/広島に移り燃えました。そしてその3日後…火は長崎というもうひとつの町に移り燃え続けました。この火によって、ふたつの町は/大きな悲しみに包まれました。/そしてそれは世界中に恐怖さえあたえました。>

<お坊さんたちは、火がこれ以上、/ほかの町へ行かないよう、/長崎でその火を捕まえなければ/いけないと気がつきました。/そうして日本のお坊さんたちは60年もの間、/この火を真っ赤なランタンの中に/閉じこめておきました。>

<世の中の事は、輪で動いているという事を信じている/お坊さんたちは、わかっていました。/いつかこの火は、生まれたアメリカに/戻らなければならないと…/でもその火がアメリカに戻る前に、多くの町、/そして世界中が悲しみにおおわれる事を恐れていました。/そこで、生まれ故郷のトリニティに持って行き、/永遠に火を消すことにしました。/もう二度とほかの場所で燃えることがないように。>

 ― 『The Lantern and the Crane ランタンとつる』 (story by Matthew L, Taylor) より ―

|

« 【震】明日は映画「GATE」を観に行こう | トップページ | 【観】フヨウが咲いた »

【震】震災日誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【震】映画「GATE」上映会へ:

« 【震】明日は映画「GATE」を観に行こう | トップページ | 【観】フヨウが咲いた »