« 【雑】いよいよ葡萄のシーズン | トップページ | 【楽】MOTEL 最新ライブ情報 »

2011年8月12日 (金)

【震】原発輸出

今日(2011/8/12)の東京新聞朝刊、24面 「こちら特報部 ニュースの追跡」 にあった記事。
ネットで検索してみると、他紙でも報道されているようだが、東京新聞では、すでに4月13日に報道していた。
(4月13日午後の衆議院外務委員会で採決予定だったが、延期されていた)

― 東京新聞 2011/8/12(金) ―
 ヨルダンとの「原発輸出協定」 首相退陣 駆け込み採決?

20110812_tokyo_shinbun

<ヨルダンへの原発プラントの輸出が可能になる原子力平和利用協定の審議が、衆院外務委員会で再び始まった。福島第一原発の事故を受けて、原発の安全性が問題になり、審議が延期になっていた。この時期の審議再開に、「菅直人首相の退陣間際のどさくさに採決するつもりでは」と警戒する声が出ている。 (小国智宏)>

<日本とヨルダンの原子力平和利用協定は、2010年6月から交渉が始まり、同年9月にアンマンで署名が交わされた。参院で今年3月31日に賛成多数で可決され、衆院でも可決すれば、発効手続きを経て、正式に締結されることになる。>

<ヨルダンへの原発輸出問題は「こちら特報部」で指摘。衆院外務委員会では4月13日に採決がある予定だったが、前日の12日に福島第一原発事故が国際評価尺度で最悪のレベル7であることが公表され、「さすがに、きょう採決するのはまずい」という声が出て、延期となった経緯がある。>


― 以下、4月13日 東京新聞 「こちら特報部 話題の追跡」 より ―

<同協定は、原子力利用は平和目的に限るとたがをはめている。同時に日本企業が原発関連の資料や核物質、原子力技術を与えたり、売ったりできる根拠でもある。
 日本企業の売り込みは進行中だ。ヨルダンが19年までに導入を目指す原発2基のうち1基を、フランス企業と協力して受注しようとしている。
 民主党政権はこれを積極的に後押しする。>

<官民一帯の原発売り込みは、対ヨルダンにとどまらない。10年10月にベトナムでの受注が決まったほか、トルコやインドとも交渉中だ。>


なんとも、はや。
知っている人は知っているのだろうが、大多数の国民が知らない(知らされない)ところで、とんでもないことが進んでいる。
私自身の勉強不足を恥じつつも、追いかけていこうと思う。

「核」の技術は、もともと軍事目的で開発されたものであり、原子炉での発電などはオマケのようなものだ。
使用済み核燃料から取り出されたプルトニウムは、原爆=プルトニウム型核爆弾(長崎に落とされたのと同じ種類)へ、容易に利用可能。
そもそも、原子炉が生みだす放射性廃棄物や使用済核燃料は、人類(ニンゲン)が未来永劫、始末できない厄介なものだ。

「安全確認」 → 「輸出OK」 という流れには、根本的にノーと言いたい。
日本のなかでも持て余している「原発」を、よその国に売ろうとするのは、兵器輸出よりもタチが悪い。
「平和利用」などという言葉に惑わされないようにしたい。


【参考サイト】
原子力資料情報室(CNIC)
 http://www.cnic.jp/ 内
原子力資料情報室 : 2011年、混迷からぬけ出よう
投稿者: 原子力資料情報室 投稿日時: 2011/1/1 1:00:00
 http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=972

<国内でゆきづまった原発ビジネスが、当然のようにして、海外へ舞台を移そうと動きだした。業界と政府は一体となって、ベトナムへの原発輸出を目論んでいるが、おおいに問題である。インドとの原子力協力問題は核拡散のおそれにつながる。武器輸出三原則の見直しの是非がとりざたされる中のことでもあり、ゆるがせにすることはできない。>

<ドキュメンタリー映画の「祝の島」と「ミツバチの羽音と地球の回転」は昨年、各地で上映された。今年も上映されるだろう。この二つの映画は、静かに、しかも底知れぬ深い問いを私たちに投げかける。文明とは何だろうか、と。生物多様性条約は自然界の希少な遺伝子資源を守るために意味を持つのではない。その遺伝子資源を経済性の視点で論じていては、瀬戸内の自然を理解することはできない。
 映画には、中国電力が計画した137.3万キロワットのABWR型原発2基の建設に28年間反対してきた祝島の人たちの生きざまが、明るく描かれている。自然とともに、さまざまな生き物とともに、先祖代々引き継がれてきた生き方がゆったりと流れる時間のなかで語られる。ヒトという生きものは高度工業化社会になじむだろうかと思う。アジアで経済成長のために原発で電気エネルギーが必要だという主張は分らないではないが、たちどころに原発輸出ビジネスで応じようという姿勢には疑いを抱かせる。>

<……半世紀前に、熱に浮かされたかのように、政治主導で始められた夢の原子力の〈平和利用〉は、すくなくとも数万年の期間の安全性を確保しなければならない高レベルの放射性廃棄物を生んだ。……>

― 以上、上記サイトより 転載 ―

|

« 【雑】いよいよ葡萄のシーズン | トップページ | 【楽】MOTEL 最新ライブ情報 »

【震】震災日誌」カテゴリの記事

コメント

やまおじさんのブログも立派な原発情報発信。多くの方がきっと読んでいると思います。「原子力の平和利用」のはずだったのがこんな結果。福島県民の東電前のデモに賛同。わたしはいつか祝島に行くだろう。

投稿: ろくろくび | 2011年8月12日 (金) 18時56分

>ろくろくびさん
勉強を続けます。
祝島は、いいところでしょうね、きっと。

投稿: やまおじさん | 2011年8月12日 (金) 19時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【震】原発輸出:

« 【雑】いよいよ葡萄のシーズン | トップページ | 【楽】MOTEL 最新ライブ情報 »